2017年01月04日

愛玩姫の調教

えろ要素のある話を読んでえろかったと書くだけの感想。に、またなってしまった気がする。

愛玩姫の調教 (乙蜜ミルキィ文庫) -
愛玩姫の調教 (乙蜜ミルキィ文庫) -

あらすじから期待していた通りの話を楽しませてもらいました。闇オークションで競り落とされ、所有者となった二人の男から代わる代わる与えられる快楽に翻弄されるばかりの羞恥の日々を送ることになった亡国の王女フランシスカ。望まぬ快感にのぼりつめさせられ、懇願しても止むことなく与えられる快感の数々に、早く終わってほしいと考える余裕さえなく押し流されていくままだった彼女が、あるときを境に変貌する。その後の姿はまるで主従が逆転したかのようで。満たされない心のままに彼女をよがりくるわせて愉しもうとする男に向けて自ら体を開き、自分の手で性感を高めてみせる姿の艶やかさ。かと思えばはちきれんばかりの欲望をたぎらせる男を制して、もっと甘えていいのだと、本当に望むものをさらけだしていいのだと慈愛の抱擁で包みこむようにしてみせる扇情的なしぐさ。そうして溺れるように彼女を求めだした男たちの心の奥深くにある部分を感じながらふけりゆく悦楽の世界の尽きせぬ心地といったら。何度達しようと放そうとしない男たちから与えられる強すぎる刺激に視界をちかちかと明滅させ、快感がどこからくるのかもわからないほどに頭の中まで蕩けきらせながら、深い満足感とともに果てていく情感の描写。素晴らしかったですね。

タイトルの「調教」とはいったい、フランシスカに対するものなのか、ダリウスとサディアスに対するものなのか。めくるめくような退廃的な世界でしたね。いやいいものでした。

あらすじから期待する話に入るまでにすでに全体の2/3が終わってたり、キャラの心情の変化が章と章の間で起こっているきらいがあるように思えもしましたが、それでも期待通りの素晴らしい話、楽しませてもらいました。
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2017年01月02日

ドラゴンの塔 (上)魔女の娘 / (下)森の秘密

ドラゴンの塔 上巻 魔女の娘 -  ドラゴンの塔 下巻 森の秘密 -
ドラゴンの塔 上巻 魔女の娘 -  ドラゴンの塔 下巻 森の秘密 -

すごく面白かった。世界観、キャラクター、そして主人公の物語、そのどれをとっても素晴らしいファンタジー作品だった。もともとアメリカのSF・ファンタジー系のいくつもの賞で話題になっているのを目にしてて気になっていたのですが、期待にはずれぬ面白さで、いやもう満足満足。

なにがよかったかって、一番はやっぱり主人公であるアグニシュカが魔女としての道をかきわけ進んでいくことになる彼女の物語ですね。

魔法使いとしては、彼女の最初の師である〈ドラゴン〉を含めて何人も登場するのですけど、その中で彼女、完全に異質なんですよね。異端的ともいいますか。この世界の魔法使いというのは基本的に理論だった魔法を使うようで、国に登録されている魔法使いは皆、得意不得意はおそらくあるにせよ系統立てられた魔法を覚え使っているんですね。ところがアグニシュカの場合は完全に我流で、長年にわたって積み上げられた理論なんておかまいなし。呪文がところどころ間違ってようが効果自体は発揮させちゃったりするものだから、そんなことがあっていいはずがないと〈ドラゴン〉がキレそうになってたりしてておかしいのなんのって。上巻の前半はそんな感じのコミカルなノリもあったりして、楽しい場面も多かったですね。

とはいえ、話の舞台となる世界はそんなに楽しいとばかり言っていられるようなところでもなくて。主人公の生まれた村は深い森に接しているんですけど、この〈森〉というのがたいそうおそろしいところでして、穢れを宿しているんですよ。魔物が生み出されて付近を襲ったり、穢れを周囲にまき散らしたり。それらの対処を誤れば、文字通りに近くの村が飲みこまれてしまいかねないという。そんな邪悪な〈森〉との戦いがこの作品の大きな側面のひとつでもありました。

〈森〉絡みの事件が起これば主人公にとっても他人事ではなく、大切な人たちが巻きこまれることになる。役に立ちそうな魔法なんてろくに覚えていなくとも、事態を打開できるかもしれない選択肢があるなら手をこまねいてなんていられるはずもなく。ただただなんとかしなければという気持ちにつき動かされる中で開花していくアグニシュカの魔法の才能。それこそが感覚派の彼女の覚醒の瞬間でもありました。筋道だてられた理論ではなく、感覚で答えを見つけてしまう。誰にとっても唯一の正解ではなく、解答ありきでその時々によって自在に変化する解法を見出してしまう。再現しろといわれても難窮してしまう、おそらく当代で彼女にしか使えない魔法を駆使して〈森〉と戦い、その真実に近づいていくアグニシュカの姿は、まさに魔導書を通した彼女の魔法の師である〈妖婆ヤガー〉を彷彿とさせる魔女でした。

言ってしまえばこの話は、アグニシュカが魔女としての生を歩むようになるまでの物語だったといえるのかもしれません。〈ドラゴン〉や〈ハヤブサ〉といったこの国の魔法使いたちと彼女とではかなりの違いがありましたし、生まれからも魔法の能力からも〈森〉ほど彼女の魔法を活かせる道はあまりないことでしょう。正統派の魔法使いたちからすれば異様であやしげなイメージは免れられないかもしれませんが、それでも彼女の成し遂げたこと、その物語は深い印象を受けずにはいられないのです。その後の世界で彼女の名が歴史の奥底に埋もれていってしまわないといいなと思いますが、どうなることやら。訳者あとがきにて触れられているラストのちょっとしたネタのように、ひょっとしたらこの世界の民話の中に生きつづけるようになるのかもしれませんね。

それと、忘れていけないのは、アグニシュカの親友であるカシア。このキャラクターの存在が、自分をこの物語に没入させる要因になってくれたとも思っています。

カシアはアグニシュカと同じ村で生まれ育った少女で、すぐに服をぼろぼろに汚してしまう特技(?)の持ち主であるアグニシュカとは違って、辺境の村育ちにしては品があって、見た目はきれいだし、料理もうまいという非の打ちどころのないヒロインで、物語の始まった当初、領主である〈ドラゴン〉が領内の村から10年に一人召し上げていく娘はこの少女になるだろうと誰もが思っていたというのもうなずける人物像。けれど実際に選ばれたのはアグニシュカだったというところから話が進んでいくのですが、そのままフェードアウトして〈森〉に襲われる村娘Aみたいな立ち位置になってしまうかと思えばそんなことはなく、その後もアグニシュカの親友として、ほとんどヒロインといってもいいくらいの見事な役割を果たしてくれました。

特に上巻の山場が彼女の危機にあったのは間違いないでしょう。〈ドラゴン〉に召し上げられてからしばらくぶりに会ったカシアは、自分が選ばれると思っていたにもかかわらずそうはならず代わりに選ばれたアグニシュカに対してなんらの含むところも見せることなく、それどころか突然領主の塔で暮らすことになったアグニシュカを気づかうことまでしてみせて。あんまりにもいい子なので、彼女のことを失ってしまいたくはないと、なんとか助かってほしいと、アグニシュカともども願わずにはいられませんでしたね。上巻の山場というか、シリーズのクライマックス以上の山場だったような気すらしてますが、それはともかく。

その後も、物語の舞台が都に移ったりした後においてもカシアは結構キーになる役割を果たすんですが、そんな中でも持ち前の気丈さ、勇敢さを失わず、アグニシュカを助けながら立ち回る彼女は本当にこの物語のヒロインだったと思います。でも、思い返せば彼女、いちばん最初から、純粋に〈ドラゴン〉に目をとめられたアグニシュカをかばって自分の身を差しだそうとしたり、きわめて献身的な少女ではありましたね。彼女も彼女で、状況的に物語のその後ではいろいろ大変なことになりそうですが、きっとなんとかしてしまうことだろうと思わせる強い少女でもあります。というか、その後がいちばん気になるのはアグニシュカよりも彼女だったりします。

そんな感じで、ネビュラ賞・ローカス賞・ミソピーイク賞受賞の話題のファンタジー作品、とても楽しませてもらいました。周りに読んでいる人が見当たらないのが寂しいですが、個人的にはライトノベルを読んでる人にも勧めれるのではないかと思っています。特に、ひと頃の少女小説、今だとWeb小説からの書籍化として出てくるような一部の作品を好きな方に向けて、でしょうか。なぜかロマンスな描写が出てくるので児童向けとはとても言えませんが。

ともあれ、ドキドキハラハラしながらも最後にはあたたかな気分になれる、訳者あとがきより「おとなのためのお伽ばなし」。東欧はポーランドの民話をもとにしたという物語。気になる方はぜひぜひ。
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2016年12月26日

The Inquisitor's Tale: Or, The Three Magical Children and Their Holy Dog

The Inquisitor's Tale: Or, The Three Magical Children and Their Holy Dog -
The Inquisitor's Tale: Or, The Three Magical Children and Their Holy Dog -

英語の文章をいろいろ読んでみたいと思って手を出してみた一冊。レベル的には小学生が読む児童書レベル。もうちょっと英語力があるつもりでいたんですが、これでもわりと単語を調べ調べ読んでいく感じになったので、自分にとってちょうどいいかやや簡単な程度のレベルだったのではないかと思います。それでも話を楽しみながら読んでいくにはちょうどいいくらいだったのではないかと。

内容としては、13世紀の若きルイ9世のフランスを舞台に、神の奇跡の力を持った3人の少年少女と1匹の犬を主役にして、彼らのことを直接見聞きした人々によって語られる二人称小説。

先見の力を持つジャンヌ、人並み外れた膂力を持つウィリアム、癒しの力を持つヤコブ、死んでよみがえった犬のグウェンフォルテ(この読み方でいいのかは不明。原語ではGwenforte)の3人と1匹が主人公。とある酒場に集った人たちによって物語の語り手に彼らの生まれ育ちが語られだし、出会った3人と1匹が国王と王太后によるユダヤ教文献に対する焚書から書物を守ろうとする事件のところで時系列が追いつき、その後は語り手の視点によって彼らの導く結末が描かれていく。

面白かったですね。あくまでも向こうの児童書レベルということもありますが、なじみの深い中世ヨーロッパを舞台にしたファンタジーであり、単語以外の背景にある文脈を理解するには特に困らず。3人の少年少女たちが無理だと思われた壁を乗り越えて目的を達成する流れは、越えるべき壁の困難さ、それを乗り越える彼らの力の奇跡のような発揮され方に、周囲の人々ともども「祝福あれ」と唱えたくなってしまいそうな盛り上がりがありました。

というのも、彼らが作中で戦った大きな障害が、ドラゴンと、王の軍勢でしたからね。巨大なドラゴンが出てきたときには、こんなの勝てるわけないじゃんと思ったりもしましたが、本当になんとかしてしまったからすごいというか。言ってしまえば勝つ必要はなかったとはいえ、騎士でさえ命を落としてしまうドラゴン相手にうまく立ち回る彼らの力はただの人のものとは思えないものがありましたよね。まあただ、なんというか、そのドラゴンの必殺技が「ドラゴンズ・ブレス(屁)」というのはさすがにどうかと思いましたが。おかげで、まず鼻が曲がりそうな悪臭が届いて、その直後に爆発的な熱が襲いかかってきてまたたくまに人が焼け焦げるという、地獄のような光景が現出してしまったんですが……。

国王や王太后のユダヤ人やユダヤの教えに対する態度は、まああんなものでしょうか。合従連衡上等なイベリア半島の人びとに比べて、フランス人は十字軍士として熱狂的なところがあったように思えますし。むしろ国王が小作人の娘、半分イスラームの血を引いた肌の黒い大男、ユダヤ人、犬とかいうぱっと見いかにもうさん臭い彼らの奇跡の力にひれ伏すほどの寛容性を持ち合わせたキャラクターとして描いていたことに驚いたり。いや、これも神に対する尊崇の念の為せるものといったほうがいいかも。信仰と合理性の天秤の上でとらえるのではなく、たとえそれを行ったのがどんな相手でも神がなさしめた行いならば敬意を表す。そんな篤い信仰心・正義感の持ち主であったととらえるべきでしょうね。さすが当時のフランス人……などと偏ったイメージで語ってみる。

巻末にキャラクターを創りだすうえで参考にした実在の人物についての簡単な解説も付されており、歴史好きとしてはそこも含めて楽しい一冊でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月24日

軍服の花嫁

えろ要素のある話を読んでえろかったと書くだけの感想。ティーンズラブ系の読み方として間違ってる気がしなくもない。

軍服の花嫁 (ソーニャ文庫) -
軍服の花嫁 (ソーニャ文庫) -

中盤の官能描写がかなりよかった。名目だけの側室になったはずがあやしまれないためにと体を求められて、香油の催淫効果もあいまって初めてなのに簡単に高みに追いこまれてしまうレイスリーネの感度のよさ。助けを求めてバードの名を口にしてしまったために王から執拗なまでの激しさで責めたてられて、何も考えられなくさせられてしまう激流のような快感の描写。さらにそれを連日連夜求められ、憎めば憎むほどに自分から秘所を濡らして求めだし、そんな自分のことがわからなくなりながらぐずぐずになるまで悦楽の淵を漂うレイスリーネの退廃的で艶やかな様子。とてもよかったですね。

同じ世界観で書かれた3冊目の話のようですが、ほかの話は読んでなくても問題なく楽しめました。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 04:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月20日

2016年11月の読書まとめ

11月は11冊。10月終了時点ではなんだかんだとそのまま小説から遠ざかっていくこともありそうに思えていましたが、結局戻ってきました。やっぱりね、小説を読むという行為がいちばん自然体で楽しめる、慣れ親しんだ趣味なんですよね。歴史も歴史で好きだし、そちらの系統の本を読むことが面白いのも事実ではあるんだけど、長期間それだけで走りつづけていられるほどの知的な体力はないと痛感させられてしまうんですよね。合間合間で小説をはさみながらであればもう少し続けていくこともできたように思うんですが、そうするとなかなか読み進まないことでストレスを感じてしまうし、かといって小説は読みたい本がすでにたまりにたまっていることもあり、一冊手を出したらもう一冊もう一冊と際限なく手を出さずにはいられなくなってしまうことがわかりきっていて。自分の中ではちょっとした時間に行える息抜きという立ち位置にはなれないものになってしまっているんですよね。結局ほかに代わりになれるものもなく、11月の上旬を終えるころには歴史方面はすっかり息切れ状態に陥っていました。そうしてまたどうしたものかと悩んだりもしましたが、最終的にはこれ以外まともにできることなんてないなーと小説を読むことに帰り着きました。なんというか、以前にも通った道のような気がして、いったい何をしているんだろうかとむなしくなってもきますが、精神的に心機一転できたということで、またいろいろ読んでいきたいところです。

短期的とはいえ、いちど小説を読むことから離れてまた戻ってきたこともあって、これを機会にともともと新刊の刊行から遅れに遅れていた読書ペースをいったん白紙に戻しまして、その時点の新刊からまた読んでいくことに。くわえて、ちょうどSUGOI JAPAN Awardの候補やこのライトノベルがすごい!のランキングが発表されたこともあり、疎くなりかけている世間の人気作に追いつくべくそれらも参考に読んでいこうかと考えているところ。投票企画は参加して、自分自身その盛り上がりに加わってこそ芯から楽しめるものだと思いますので。

そんなこんなで、11月読んだ中からのお気に入りは以下の3冊。

[☆☆☆☆]りゅうおうのおしごと!  感想
りゅうおうのおしごと! (GA文庫) -
ライトノベルより。将棋をはじめて3か月そこそこの、押しかけ弟子の小学生・あいが見せる気迫。そのあきらめをよしとしない勝負へのこだわりに才能の片鱗を感じさせられる白熱の将棋ラノベ。熱い。

[☆☆☆☆]ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー  感想
ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー<ゲーマーズ!> (富士見ファンタジア文庫) -
ライトノベルより。誤解に誤解が積み重なってどんどん愉快な人間関係ができあがっていくゲーマーたちの(ラブ)コメディ模様が面白い。

[☆☆☆☆]ティアリングの女王(下)  感想
ティアリングの女王 (下) (ハヤカワ文庫FT) -
海外ファンタジーより。即位まもない女王として教えを仰げる者はなく、信頼すべき女官にさえコンプレックスを隠せない。そんな後世に讃えられるという女王像からは距離のある未熟さを抱えながらも女王になるべく教えこまれた信念を貫き通す、その姿に未来の希望を見出さずにはいられないのです。

以下、読書メーター貼り付け。これもいつ以来でしょうか。もう1年以上貼れてなかったような気がします。

11月の読書メーター読んだ本の数:11読んだページ数:3169ナイス数:10オーバーロード7 大墳墓の侵入者オーバーロード7 大墳墓の侵入者読了日:11月30日 著者:丸山 くがね
安達としまむら (電撃文庫)安達としまむら (電撃文庫)読了日:11月28日 著者:入間 人間
りゅうおうのおしごと! (GA文庫)りゅうおうのおしごと! (GA文庫)読了日:11月27日 著者:白鳥 士郎
最後にして最初のアイドル最後にして最初のアイドル読了日:11月26日 著者:草野 原々
ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー (富士見ファンタジア文庫)ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー (富士見ファンタジア文庫)読了日:11月25日 著者:葵 せきな
Re:ゼロから始める異世界生活2 (MF文庫J)Re:ゼロから始める異世界生活2 (MF文庫J)読了日:11月23日 著者:長月 達平
僕たちは同じひとつの夢を見る (集英社オレンジ文庫)僕たちは同じひとつの夢を見る (集英社オレンジ文庫)読了日:11月21日 著者:縞田 理理
なんちゃってシンデレラ 王宮陰謀編 異世界で、王太子妃はじめました。 (ビーズログ文庫)なんちゃってシンデレラ 王宮陰謀編 異世界で、王太子妃はじめました。 (ビーズログ文庫)読了日:11月20日 著者:汐邑 雛
異世界修学旅行 (ガガガ文庫)異世界修学旅行 (ガガガ文庫)読了日:11月18日 著者:岡本 タクヤ
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」読了日:11月16日 著者:香月美夜
ティアリングの女王 (下) (ハヤカワ文庫FT)ティアリングの女王 (下) (ハヤカワ文庫FT)読了日:11月15日 著者:エリカ ジョハンセン
読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月19日

安達としまむら

百合ということで少し前から気になってはいたんですが、投票受付中のSUGOI JAPAN Awardの候補に選出されているのを見て、よしじゃあ読むかと手に取ってみた一冊。

安達としまむら (電撃文庫) -
安達としまむら (電撃文庫) -

しまむらを意識しだした安達がいろいろと挙動不審すぎてにやける。勢いでしまむらに甘えかかってみて、かえって距離の近さにてんぱりまくって頭ぐるぐるになって、このままじゃおかしくなってしまいそうに感じた末にものすごい勢いで逃げ帰ってじたばたしてるのとかね。もうね。いやー……うん。こういうのもいいよね。女の子同士のによさですよね。

安達の気持ちも、まあわからないではないんですけどね。家でも学校でも孤立してたところになんとなくいっしょにいるようになった相手を特別に思いだして、けど相手からしてみたらそれほどでもなくて、自分のほかにもそれなりのつきあいのある人たちがいるという、そんな事実を知ってしまったときの頼りなさ、自分だけの一方通行な気持ちだったのかみたいな不満みたいなのとか。相手にも自分のことを同じくらいに思ってほしくて対抗心を燃やしてみたりとか。この1巻を通してふたりの距離感は縮まってるような、縮まってないような。また次の巻でも同じような感じのことがくりかえされそうにも思えますが、もしそうだったときは、安達がどこまでがんばれるかに期待してみましょう。にやにやと。

一方のしまむらが他人をあまり自分の懐に入れたくないと思ってるタイプなのが、この先どうなるんだろうかと気になる気持ちを抱かせるところではあり。安達という授業のサボり友達はおり、クラスに出たら出たでそこにもまたふつうに友達はいてそれなりのつきあいをしている。けれど、どちらにしても一定以上に踏みこませはしないし、その気配を感じるといかにもめんどくさげな心理を抱いてもいる。かといってほかに誰か信頼する相手がいるのかと思えばそういう様子も見られない。どうもそういう性格っぽいんですよね。気ままに、ほどほどに、生きていたいという感じ? そんな感じなんで、一人だけものすごい気持ちが高まりまくってる安達に対して、しまむらがどこまでつきあう気でいられるのか。どこかで心境の変化が起こるのか。そういうあたり期待しながら読んでいきたいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 04:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月18日

りゅうおうのおしごと!

以前から評判はよかったので気になっていたシリーズ。投票受付中のSUGOI JAPAN Awardの候補作にあげられてるのと、このライトノベルがすごい!2017で1位になったことを受けて読んでみることに。一つ前の記事の『ゲーマーズ!』も同様なんですが、そちらでは書きそびれていました。

りゅうおうのおしごと! (GA文庫) -
りゅうおうのおしごと! (GA文庫) -

熱い展開だった。面白い。将棋って、こんなに白熱した展開ができるんだ。驚かされた。でも、それもそうか。勝負ごとの世界だもんなあ。勝てば得られるものがある。負ければそこから遠のいてしまう。それどころか永遠に手が届かなくなってしまうかもしれない。勝つか負けるか。その結果だけで物事が決まってしまうとなれば、それはもう必死にならざるをえない。そうした指し手を越えた対局者の気持ちの発露、その描写の見事さにひきこまれましたね。

そんな熱い展開をひきだしてくれたキャラとして、スランプ中の主人公のもとに押しかけ弟子としてやってきた「あい」という女の子の存在がめちゃくちゃ大きいですよね。主人公に褒められてうれしそうにしてる様子なんかは年齢相応に可愛らしいんだけど、将棋を指しだすととたんにぴんと張りつめたような集中力を感じさせる雰囲気へと様変わりするギャップがですね。入門試験の体で主人公と駒落ち将棋をはじめて、それでもやっぱりプロ相手だから劣勢に立たされて泣きだしそうになってしまう……かと思われた直後に人が変わったような気迫で指し手を読みはじめたあの場面。挿絵もあいまってぞくぞくするようなインパクトがありましたね。その後も発揮されるこの子のこの癖は、冷徹に指し手を読む機械のようなというか、自分の指し筋を見通すだけでなく相手の負けを見通し淡々と言い渡しているような、そんなこわさとわくわく感が同居していて、読んでてとてもひここまれるものがあるんですよね。小学生にしてこの気迫、これが天才というやつでしょうか。とはいっても将棋界ではあいの年齢は将棋を始めるには遅い部類に入るようですけど。

さすがに主人公の姉弟子との対局では劣勢に追いやられてしまいましたが、それでも、最後まで勝負をあきらめない粘り、なにより女性棋士のトップである姉弟子に本気を出させたあいの棋力、そののびしろに期待を抱かされますね。さすがに盤外戦術とかまで駆使されると、将棋はじめて数か月の子供にえげつないと思ってしまうけど、それもまた裏を返せば勝負に賭ける思いの現れということで、白熱の展開を楽しませてもらいました。

勝負以外のところでは、あいと彼女が研修会で知り合った将棋仲間の女の子たちが研究会で一日中将棋を指しあってわいわいやってる場面なんかも、まさに将棋漬けという一日でありながらもそれを心から楽しんでる様子が見ていて心地よくて。そんな熱意あふれる弟子と盤上・盤外で接していくうちに、小さく固まりかけてた主人公が勝負への執念を思い出す流れもいい話でしたよね。やっぱり小さい子は可愛い。今回の話ではあいが中心で、主人公の方の対局の描写はそこまででもなかったですが、いずれ復活した「竜王」がみせる勝負も見てみたいものですね。

一部、ちょっと、ろりっ子押しなネタが含まれてるので、個人的に声を大にしては勧めづらいところがあるんですが、ともあれ作者あとがきにもあった「熱い物語」、楽しませてもらいました。勝負ごとの世界にはそれならではの緊迫感がありますね。これはよいものよいもの。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月15日

ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー

ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー<ゲーマーズ!> (富士見ファンタジア文庫) -
ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー<ゲーマーズ!> (富士見ファンタジア文庫) -

あ、これすごくいい。実際の好意の向かう矢印と当人たちの誤解が重なりに重なってたいへんな感じになってってるのがとても面白い。素直に整理すればきれいに両想いのペアができるはずなのに、なんでそうなるとツッコミを入れずにはいられない誤解が次々に生じていくのが楽しくて面白くって。この巻はそんな関係性ができあがる過程が一冊使って描かれていった感じなので、ここからの展開がとても楽しみになってくるシリーズ第1巻。

一番かわいかったキャラはなんといっても上原君。なんとなく付き合ってるだけだったはずの亜玖璃に本気で恋に落ちてしまった彼のかわいさはとてもよかったです。高校デビューで軽い感じのキャラを作っているとはいっても、根は純真なんですよね。それまでは自分のことを好きという亜玖璃を適度にあしらったり、つきあってどこかをぶらついたりと、冷めてるんだけどもだからこ余裕をもって接することができていたのに、意識しはじめたらとたんに目を合せるのも恥ずかしくなっちゃったりして。もうね、とってもかわいいですよね。この恋する男の子。まあでも、そのせいで誤解が生じちゃってたりもするので、余裕なさすぎだよ恋する男の子……ともいうところ。読む方としてはそこがまた楽しくもあるんですけどね。

タイトルにもある通り、何人ものキャラをつなぐのはその多くがゲームを通してで、同じゲーマーの中でも各人それぞれに微妙に、あるいははっきりとタイプを分けて描いているのも面白いですね。いちばん差が大きいのは主人公・雨野景太と天道華憐のぬるゲーマー対ガチゲーマーという対照でしょうか。エンジョイ勢とガチ勢というスタンス的に相容れない者同士ではありながら、ゲームから離れてみれば矢印が伸びている関係でもあり、1巻にしてすでにこじれぎみな関係でもあり、なかなか面白……先行き不安な二人ではあります。

その一方で、ぬるゲーマーの中でも好みがかなり似通っているにもかかわらず、決定的な一点でわかりあえない主人公と星ノ森千秋という二人もいるんですよね。ここには今のところ伸びてる矢印はないんですが、互いの最大の理解者になれそうに思えて譲れない不一致のせいで険悪な空気が流れまくるのって、わりと理解できてしまうから困るというか。ええ、好みが反対だとそもそも相手のこと気にも留めないんですよね。なまじ似ているところがあるからこそ、細かいところでの違いが許せないというか……。

とはいえ、主人公のゲームに対するスタンスはある意味で尊敬すべき点もあると思うんですよ。大好きなクリエーターがいて、主人公はその人の作品は全部好きなんだけど作風がかなりとがっているせいで一般受けはしない。もっと評価されてほしいけどそうするためにはその人らしさを薄めてしまわないといけない。そんなクリエーターに対してファンは次にどんな作品を望むべきかというのはかなり悩ましい問いだと思うんですが、彼はそれに対して、どんな作品だろうとその人らしさを楽しめばいいとあっさり言うんですよね。この回答は、クリエーター側からしてみれば煮えきれない答えかもしれないんですが、ぼっちなぬるゲーマーだからこそ出せるひとつの答えだと思うんですよ。一般受けどうこうは正直あまりどうでもいい。けど、どこかに必ずにじみでるその人らしさがあればそれで自分は十分楽しめる。それがいちばん大事という。これはこれで結構な数の作品を受容した上ではじめて得られる考えのような気もしますので、高校生ですでにその域に到達するとは、こやつできる……とか思ったり。

ファンタジー要素のない純粋な学園ものの話を読むのが久しぶりすぎて文脈を理解しきれてないところもあるように思いますが、ともあれ次の巻ではこのもつれた関係がどうなっていくのか。多少なりともほぐれていくのか。さらに泥沼にはまっていくのか。どちらにしても面白そうで、楽しみなところです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月14日

Re:ゼロから始める異世界生活(2)

Re:ゼロから始める異世界生活2 (MF文庫J) -
Re:ゼロから始める異世界生活2 (MF文庫J) -

きょうび聞かないって言いまわし、きょうび聞きませんよね。

というのはさておき、ロズワール辺境伯の屋敷での話の前編ですが、あーうん、呪いのトリガーになってたアレって、アニメだとニコニコで見てたときはコメント見ちゃってそれなんだとわかったうえで見ることになってたけど、小説を先に読んでたらこれたぶん気づけなかったですね。いろいろ状況がつかめず読んでる方としてもどこに気をつけるべきかわからない状態が続いてる中でさりげなく仕込んできてましたから。

そこをスバルが回避したらレムが危うくなるというのも、アニメを見ていたときはなんでなんだろうとよくわからないまま解決ループに突入して、その後の勢いと余韻で忘れ去ってしまっていたところがあったけど、改めて読んでみるとそれはそうなるかなーというところ。まあ、あのレムがやられるところってあんまり想像できませんけど。

ともあれ、そんなこんなでアニメで見落としてたところをそういうことだったのかと補完しながら読んでいく楽しみがありますね。

あと、微妙に気になるのはこの世界の文字について。使用人として働いてた時期も含めて10日余りで童話とはいえ物語がちゃんと理解できる程度に習得できるということを考えると、イ文字って日本語の単語や文法とそんなに大きな差はないんだろうかと思ったり。文字が違うだけで声に出すと同じ、イ文字はひらがなやカタカナのような表音文字だと考えると、それでようやく文字に慣れつつ少なくとも二つの物語を読む時間としては納得できる期間だと個人的には思います。
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水玉ハニーボーイ(4)

水玉ハニーボーイ 4 (花とゆめコミックス) -
水玉ハニーボーイ 4 (花とゆめコミックス) -

仙石さんのイケメンパートが多くてうれしかった。無自覚に女性を落とすときの表情ほんといいですよね。とても自然体なかわいさがあって。そしてなにより16話での逆床ドンですよ。大ゴマでイケメンな仙石さんなんて見せられたらそれはもう悶絶ものですよ。藤君にいたっては当然ながら撃沈ですよね。いやもうこの巻はイケメン仙石さん押し的に素晴らしかったです。ラストでなぜか藤君のお風呂場面に乱入してしまってて台無し感はありますが……いや、平常運転ですかね。

藤君についても、姉の一華さんの登場が増えて、姉にしいたげられてる不憫な弟ぶりがわかってくるとこれがまた……いいですね。藤母もほとんど一コマだけなのにセリフのインパクトが強すぎて藤父……と同情を禁じえなくなってしまうのが。というか、藤君が女の子女の子してるのは記憶喪失の話の4コマにもあったようになるべくしてなったんだなーと納得させられてしまうのが。闇が深い。

乙女藤君派としても上記の仙石さんに赤面させられたり、七尾先輩回なお話し的に不安に駆られたりもする藤君もとてもかわいくて満足の巻でしたね。次の巻にも期待です。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする