2018年09月02日

恋の使者は一夜で宿り

恋の使者は一夜で宿り (ハーレクイン・ディザイア)
恋の使者は一夜で宿り (ハーレクイン・ディザイア)

https://www.harlequin.co.jp/hq/books/detail.php?product_id=11448

ビジネス面で叶えたい目標があって、プライベートの計画なんてまったく考えてもいなくて、けれどたった一夜の関係で子どもを身ごもってしまって。目標を叶えるまでは寄り道なんてしてる暇はないのに……。そんな焦りから、心配するお相手もつっぱねようとするんだけど、突然のつわりに襲われて、もう自分ひとりだけの体ではなくなってしまったんだと悟る。女性的な感覚の描写かとは思うんですけど、強がろうとする心に有無を言わさず現実をつきつけてくる感じ、変化を余儀なくされることをこれ以上なく鮮明に思い知らされる感じがとても鮮烈で、とても印象的でした。そうだよなあ。約10か月、自分以外の命を体のなかに抱えることになるんだから。それは誰かにことさら言われるまでもなく意識せざるをえないことであって。

けれど、母親としての女性とお腹の中の赤ちゃんとは当然のことながら別々の存在であって。男が赤ちゃんの心配をすることはその子の母親である女性を大切に思っていることとは必ずしもイコールではない。そこのところで生じるすれ違いは、これもまた男女の意識の違いの表れでしょうか。

ビジネスパーソンであり、母であり、妻であり……。多様な顔を持ちながら、持たされながら、けれどそれらはすべてひとりの人なのであり。なかなかにおもしろい(といっていいのか)描写の話でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:39| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月29日

賭博師は祈らない(2)

賭博師は祈らない(2) (電撃文庫)
賭博師は祈らない(2) (電撃文庫)

賭博師は祈らない(2) | 賭博師は祈らない | 書籍情報 | 電撃文庫公式サイト

ロンドンの外に広がる地方のイギリスの世界。それはロンドンと比べれば伝統的なイギリス社会が広がる世界。賭博師や格闘家といった身分の低い人たちによって物語が展開された前回とはうってかわって、今回の話の中心になるのは地主や法律家といった、より高い階層に位置する人たち。2巻目にしてイギリス階級社会の一端が登場してきた形でしょうか。とはいえ今回のジェントリ階級も地方の名望家クラスではあるものの貴族には含まれないようで、いったいどれだけの階層があるんだと思わされるんですけど。その辺、巻数が進めばもっと出てきたりするんでしょうか。地味に期待をしてみたり。

ジェントリと並んであとがきにて説明が割愛されてた相続事情については、たしかおおざっぱには直系長男がすべての財産を相続するものかと思うんですけど、割愛されるからにはこまごまとした事情もあったんだろうか。これについても、後々の巻でその辺の説明が入ることに期待したい。期待していいんだろうか?

それはそれとして今回の話、エディスを助けることは、ラザルスとしてはかなり己の信念を曲げることだったと思うのだけど、それを為さしめたのは、なによりも彼女と親しくなったリーラによる後押しなのかなあと思うと、なかなかに遠回しな愛情の表れだなあとにやにやしく思ったり。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 18:08| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月27日

2018年7月の読書まとめ

7月は9冊。少ない。

この月ぐらいから、夜の寝苦しさのせいか、だんだん朝から活動してると、家に帰ってきても寝ちゃうことが多くて、なかなか読書が進まなくなってきた記憶。去年夏バテした教訓から、暑さに耐えてがんばろうなんて無謀はやめることにして、そのおかげか今年は全然バテてはいないのだけど、そもそものところでの体力のなさが……。

7月読了分からのお気に入りは以下の3冊。

[☆☆☆☆]あなたにキスと白百合を(8)  感想
あの娘にキスと白百合を 8 (MFコミックス アライブシリーズ)
マンガより。今回は、些細なことで気の合わない嫌いな者同士なんだけど、実のところ腐れ縁で、だからこそ相手のことはほかには誰も知らないことまで知りあってる。そんなライバル関係のふたりの百合がとてもよい話でした。

[☆☆☆☆]秘密の姫君はじゃじゃ馬につき  感想
秘密の姫君はじゃじゃ馬につき (ビーズログ文庫)
ライトノベルより。第一印象とは違った顔を見せてくれるにつれて魅力的になっていくキャラクターたちの世界にぐいぐいひきつけられる一冊。根性タイプのがんばり屋なな主人公に他する、かまいたがりな姉王女が個人的なポイントだったり。

[☆☆☆☆]佐倉さんご指名ですよ(2)  感想
佐倉さんご指名ですよ(2) (電撃コミックスNEXT)
マンガより。どうあがいてもかわいい女装メイドマンガ。秋津さんに赤面させられる佐倉さんをもっと見ていたかった。

あらためて見てみると、百合と異性装という、いまの好みがこれでもかと出てるラインナップですね……。

7月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2395
ナイス数:3

婚約破棄られ悪役令嬢は流浪の王の寵愛を求む (一迅社文庫アイリス)婚約破棄られ悪役令嬢は流浪の王の寵愛を求む (一迅社文庫アイリス)
読了日:07月02日 著者:空飛ぶひよこ
蜘蛛ですが、なにか? (2) (カドカワBOOKS)蜘蛛ですが、なにか? (2) (カドカワBOOKS)感想
あいかわらずレベルアップ・スキルアップしまくりの蜘蛛子さん。そのとんとん拍子のペースぶりがおもしろい。ただ、それと同時に先生の忠告もあって不安もふくらむところであり。臨界点が近づいてくるこわさと期待で、次が気になる。
読了日:07月03日 著者:馬場 翁
リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:07月06日 著者:上田 早夕里
皿の上の聖騎士〈パラディン〉1 ‐ A Tale of Armour ‐ (NOVEL0)皿の上の聖騎士〈パラディン〉1 ‐ A Tale of Armour ‐ (NOVEL0)
読了日:07月10日 著者:三浦勇雄
秘密の姫君はじゃじゃ馬につき (ビーズログ文庫)秘密の姫君はじゃじゃ馬につき (ビーズログ文庫)
読了日:07月11日 著者:かわせ 秋
王様に告白したら求婚されました (Splush文庫)王様に告白したら求婚されました (Splush文庫)
読了日:07月13日 著者:砂床あい
フェアリーテイル・クロニクル 〜空気読まない異世界ライフ〜 (10) (MFブックス)フェアリーテイル・クロニクル 〜空気読まない異世界ライフ〜 (10) (MFブックス)
読了日:07月23日 著者:埴輪星人
公爵さまは女がお嫌い! (フェアリーキス ピュア)公爵さまは女がお嫌い! (フェアリーキス ピュア)
読了日:07月27日 著者:秋桜ヒロロ
暗殺拳はチートに含まれますか? ~彼女と目指す最強ゲーマー~ (ファンタジア文庫)暗殺拳はチートに含まれますか? ~彼女と目指す最強ゲーマー~ (ファンタジア文庫)
読了日:07月30日 著者:渡葉 たびびと

読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:43| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

公爵様は女がお嫌い!

公爵さまは女がお嫌い! (フェアリーキス ピュア)
公爵さまは女がお嫌い! (フェアリーキス ピュア)

公爵さまは女がお嫌い! | 株式会社Jパブリッシング

フェアリーキスってR15区分もあったのねと読後に知った一冊。

ティアナの勘違いが根強すぎて笑う。ヴァレッドさん……なんというか、その……気長に愛をささやいてやってください。でも、あなたもあなたで自分の気持ちと素直に向き合ってくださいというか。まあ、変わり者同士お似合いな夫婦ではある……のかなあ?(あまり自信はない)

あと、出番はほとんどなかったけど、ヒロインの妹のローゼが実は駄々っ子みたいなお姉ちゃんっ子だったというのは地味にポイント。でもだからって姉の婚約者を寝取るまでするかというのは……。まあなんにせよ、それもあって最後の祝福ムードは和やかかつにぎやかでいい感じではありました。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:39| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月18日

佐倉さんご指名ですよ(2)

佐倉さんご指名ですよ(2) (電撃コミックスNEXT)
佐倉さんご指名ですよ(2) (電撃コミックスNEXT)

佐倉さんご指名ですよ(2) | 電撃コミックWEB

メイド喫茶で女装して働かされる男・佐倉さんの話の2巻目。この巻も「佐倉さんがかわいかった」の一語ですべての感想が言い表せてしまえる内容。秋津や店長にはめられてあざとさを演出されるのはかわいいし、固定客からの大人気ぶりに涙目な様子はとてもかわいい。本当にどこをとってもすごくかわいい。なんだこの反則レベルのかわいさは。女装メイドはいいものです……。

中でも今回の見どころは、秋津さんのターンが多かったことでしょうか。なんだかんだいってこのふたり、両想いの関係ではありますからね。当初の弱みらしてアレでしたし。だからこそ、ふだんはあざとい女装姿に抵抗してみせる佐倉がたまに不意打ちで直球な気持ちを向けられると照れまくる姿はめちゃくちゃかわいいものがありまして。ただでさえかわいい佐倉さんのかわいさをさらに爆上げてくれる秋津さんの存在のありがたさたるや。秋津さんの性格が男らしいだけにより佐倉さんのかわいさが際立つというか。つーか、秋津さん、お嬢様設定はすでに出てたと思いますけど、今回ちらっとだけ出てきた過去話とか見る限り、めちゃくちゃハイスペックにもほどがあるじゃないですか。こんなもん、そのまますんなりくっついたら、佐倉これっぽっちも頭上がらなくなるやつじゃん。そりゃ、変なこじれ方もしますわというところ。でも、秋津さんはやっぱりSっ気のある言動の似合う人ではありますので。秋津さんに辱められる佐倉さんという構図こそが至高。たいへんよいものでした。

それだけに、これで終わりなのが悲しい。完結するからといってなにか特別な盛り上がりがあるでもなく、次の号でまたふつうにつづきが連載されてそうな感じの終わり方なのがまた……。とりあえず、表紙めくってすぐの作者さんのコメントに力強く同意しつつ、また似たような方向性のキャラがいる話を描いてくれるといいなあと期待を寄せることにしましょうか。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:46| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月14日

秘密の姫君はじゃじゃ馬につき

秘密の姫君はじゃじゃ馬につき (ビーズログ文庫)
秘密の姫君はじゃじゃ馬につき (ビーズログ文庫)

http://bslogbunko.com/si_jyajya/index.html
(↑ビーズログ文庫のシリーズ紹介ページ)

イラストで興味を惹かれて購入。読んでみると、キャラが魅力的でおもしろい話でもありました。

まず主人公の王女さま・オフィーリア。この子がいいキャラしてまして。冒頭から母女王と姉王女の反対を押し切って騎士団入団に渡りをつける利かん子ぶりを示してくれたり、そのうえで面識のある総隊長に野郎ばかりの団に美人なオフィーリアを放りこむことを心配されても美人という認識は否定しなかったり、総隊長も認める剣の腕から「王国最強の弟子」なんてうそぶいてみたりと、不遜なくらいの自信家ぶりを見せつけてくれるんですよ。ひとつひとつとればいやみっぽくぽあるんだけど、裏打ちするものもあるだけにぐうの音も出ない。こういうキャラ、嫌いじゃないですね。

けれど、配属された騎士団の隊長の前では、容姿は隊長の性格上、嫌悪の対象でしかないし、剣の腕も要修練といったほどでしかないと早々に思い知らされることになる。自信家が挫折に直面したらどうなるかというのは不安半分期待半分になるところはあるんですけど、オフィーリアの場合、そこで現れてくるのが別の持ち味である跳ねっ返りな性格なのであったというのが、おっと思わせてくれるところでありまして。落ちこむどころか、見返してやる、絶対に認めさせてやると、根性のあるところを見せてくれるから見直すところがあるキャラでして。

彼女の直属の上司になった隊長のアレクシオに関しても、そんなオフィーリアのがんばりを頭ごなしに否定してきたりと、当初の印象としてはそこまでよくなかったりもするんですが、よくよく話を聞いているうちに、根性頼りになってるオフィーリアのことをちゃんと見抜いていたりして、そのあたりしっかり目配りしている人なんだとわかるところがあり、それならと従う気持ちにさせてくれるのが憎めない人であって。それどころか、別の任務に際しては、経験の浅いオフィーリアやその他の部下に経験を積ませるべく現場で彼女たちに第一陣を任せ、取りこぼしは自分がなんとかしてみせるなんていう、頼もしすぎる隊長ぶりを見せてくれるのがむしろ尊敬レベルな人でもあるのがすごく好感度高いキャラだったんですよ。過労でぶっ倒れそうなタイプでもあるんだけど。

そして個人的な注目キャラとしてはもう一人。オフィーリアの姉である世継ぎの王女・セラフィーネ。次期女王としての期待に応える有能さを謳われる人であり、またオフィーリアが理想に向けて一直線なキャラだとすれば、姉王女は現実を見据えた決断ができる人であり、いかにも政治家タイプといった感じのキャラ。そんな清濁併せのむタイプで、自他ともに認める美人のオフィーリアが崇拝するレベルの美貌の持ち主で、それでいて親しい人にはしれっと毒を吐く性格でという、まとめると、美貌に才知に毒のある言動にと王女さまキャラとしての魅力をこれでもかと詰め込んだキャラなのでありました。

そんな非の打ち所がないくらいの完璧さを見せる姉王女に対して、オフィーリアは病弱な王女として育てられたため、国民のために貢献できることはあまりないままだった。それでも、家族のために、ひいては姉王女の助けになるために何かをしたいと思う気持ちは本物で。だからこそ、どれだけ反対されても騎士団に入ろうとするし、そこで皆に認めてもらおうとがんばるしと、わかってみれば純粋なまでにまっすぐな気持ちで走り回る。それがオフィーリアというキャラの魅力なんですね。だから、それがわかれば皆彼女に好感をもつし、姉王女も気にかけてついついかまいたくなるんですよね(この姉妹、いいですね……!)。うん、とてもいいキャラクターたちでした。

そんな感じで、イラストから入った感じですけど、気づけばもっとこのキャラクターたちの話を読んでみたいという気持ちにさせられている一冊。あとがきで作者さんも書いているように、表現力にはまだ向上の余地ありかと思う部分もありましたが、それでもぜひ続編を読んでみたいと思わせてくれる話でした。興味をもたれた方はぜひどうぞ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:42| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月01日

あの娘にキスと白百合を(8)

あの娘にキスと白百合を 8 (MFコミックス アライブシリーズ)
あの娘にキスと白百合を 8 (MFコミックス アライブシリーズ)

あの娘にキスと白百合を 8 | あの娘にキスと白百合を | 株式会社KADOKAWA メディアファクトリー(あらすじを見るならこちらのほうが)
あの娘にキスと白百合を 8 缶乃:コミック | KADOKAWA(試し読みするならこちらのほうが)

今回のメインは生徒会長候補でライバル同士な関係のふたり。

今回もめっちゃ好きなやつでした。このシリーズに出てくるカップル本当に好き。

ライバル関係。意味に多少の幅はありましょうが、ここでは、それは実力伯仲している者同士、なにかと比較されがちでありながら、そこで自分が相手より劣っているとされることにがまんがならない間柄。当時の生徒会長に勧誘されて生徒会で働きだした龍海なぎさと虎山ひかりではあるけれど、もともと相性がよかったとはとてもいえず。次期生徒会長を決める時期が訪れて、いよいよその上下がはっきりつけられる時がやってきたという感じの流れ。

いいですよね。水と油な関係のふたりの競い合い。負けたくない、そもそもなんであんなやつに人気があるのか。そんなレベルで仲の悪いふたりが並び立って、どんな緊張感あふれたやりとりがくり広げられることになるのか……と思いのほか、ふたを開けてみれば、実はふたりは根っこのところでは腐れ縁な関係なのであったという、安心して読める百合仕様のお話なのでありました。こいつ腹立つ、人の気も知らないで。そんな相性最悪エピソードが盛りこまれつつも、それすらもにやにやしい描写がとてもいいのでした。

けれどそれはあくまで百合目線で映るビジョンであって。当人たちは真剣に嫌いな相手に勝とうとするのがポイントで。そのために、相手のことをあらためてよく観察してみることで、気に入らないんだけど認めざるをえない部分を見つけて、この方面ではかなわないなと心中で素直に認めたりとか、そのままにしておけば相手の不利に働くことが目の前にあっても、正々堂々と戦いたいという思いからあえてそれを取り除いてみたりする様子は、とてもいいものでした。こういうのは男女の関係でもそうですけど、女の子同士で見られると、なおさらとてもありがたいものがありますね。

というか、このふたりの場合、なんだかんだ言っててもズボラななぎさと世話焼きなひかりという組み合わせは安定感があってニヤニヤできるという部分でポイント高いのではありますが。

今回の選挙戦を通じて、互いにライバル関係として以上の意識が芽生えたふたり。仲の悪さが素直じゃなさに映るところが出てきたりと、とてもおいしい流れで、たいへん堪能させていただきました。できればまた描いてほしいふたりであります。

そして、ライバル関係といえば、シリーズ通して、メインのカップルの脇でありつつも描かれとおしてきた白峰さんと黒沢さんの関係も、同じくライバル関係からはじまったものでありまして。気づけばちょっとずつ変化してきてるこのふたりの互いに対する感情も、あとがきで作者さんもふれてるように、当人たちの中でかなり進展してきているところがありまして。何気にもうあとひと押しくらいでクライマックスを迎えられそうなところですよね。こちらも目が離せなくなってきてますね。

あと、巻末の番外編では、6巻でメインだったあの三人が登場しててたいへんうれしかったです。自分にだけ優しくない仁菜の態度に困り顔の諒がとてもかわいい。やはりこの三人はかわいい。ありがとうございました……。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:50| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月28日

2018年6月の読書まとめ

6月は11冊。うーん、伸びない。そしてこれ以上なにも書くことがない。

6月読了分からのお気に入りは以下の3冊。

[☆☆☆☆]ボクラノキセキ(1)  感想
ボクラノキセキ: 1【イラスト特典付】 (ZERO-SUMコミックス)
マンガより。どこか懐かしい雰囲気、それでいていま読むとタイムリーな感さえ抱かされる、前世の記憶がかかわる学園ファンタジーの開幕編。とても好き。

[☆☆☆☆]議院内閣制――変貌する英国モデル  感想(Twitterへ)
議院内閣制―変貌する英国モデル (中公新書)
新書より。学問的にとらえた場合の政治の世界。制度面から見た権力の構図が興味ぶかく、おもしろい一冊。

[☆☆☆☆]ポピュリズムとは何か――民主主義の敵か、改革の希望か  感想(Twitterへ)
ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か (中公新書)
新書より。説明不要で問題視されている感のあるポピュリズムの潮流について、具体的な各国の事情をもとに、いちから理解をするための一冊。その台頭が与えるのは悪い影響ばかりでないと知ることは、複雑な気持ちでもあり、けれど興味深くもあり。


……なんというか、これでライトノベル中心の感想ブログを名乗ってていいものかという気がしてくるラインナップ。最近あまり、これぞというライトノベル作品に出会えない。興味の方向性の比重が今そちら側にないだけか。7月は読了数自体もさらに減ってるペースなのだけど、もっとがんばらんとなーというところ。英語の文章に関しては、ニュースから物語に回帰してきた感があり、このペースのままもう一冊、そちらも早いうちに読み終わりたい。

6月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3678
ナイス数:2

ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈外伝4〉白銀の晶姫編ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈外伝4〉白銀の晶姫編
読了日:06月03日 著者:柳内 たくみ
されど罪人は竜と踊る〈11〉Waiting Here to Stop the Noisy Heart (ガガガ文庫)されど罪人は竜と踊る〈11〉Waiting Here to Stop the Noisy Heart (ガガガ文庫)
読了日:06月08日 著者:浅井 ラボ
剣士を目指して入学したのに魔法適性9999なんですけど!? (GAノベル)剣士を目指して入学したのに魔法適性9999なんですけど!? (GAノベル)
読了日:06月09日 著者:年中麦茶太郎
愛と指輪の重さ (ハーレクイン・セレクト)愛と指輪の重さ (ハーレクイン・セレクト)
読了日:06月13日 著者:キム ローレンス
バスカビル家の狗 1 (オーバーラップノベルス)バスカビル家の狗 1 (オーバーラップノベルス)
読了日:06月15日 著者:糸宮むぎ
珠華杏林医治伝 ~乙女の大志は未来を癒す~ (コバルト文庫)珠華杏林医治伝 ~乙女の大志は未来を癒す~ (コバルト文庫)
読了日:06月17日 著者:小田 菜摘
囚われの男装令嬢 (ノーチェ文庫)囚われの男装令嬢 (ノーチェ文庫)
読了日:06月20日 著者:文月 蓮
トーラスの戦い―グイン・サーガ(15) (ハヤカワ文庫JA)トーラスの戦い―グイン・サーガ(15) (ハヤカワ文庫JA)
読了日:06月23日 著者:栗本 薫
霊感少女は箱の中3 (電撃文庫)霊感少女は箱の中3 (電撃文庫)
読了日:06月25日 著者:甲田 学人
The Dragon with a Chocolate Heart (Dragon Heart 1)The Dragon with a Chocolate Heart (Dragon Heart 1)
読了日:06月25日 著者:Stephanie Burgis
賭博師は祈らない (電撃文庫)賭博師は祈らない (電撃文庫)
読了日:06月27日 著者:周藤 蓮

読書メーター
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2018年07月26日

賭博師は祈らない

賭博師は祈らない (電撃文庫)
賭博師は祈らない (電撃文庫)

賭博師は祈らない|電撃文庫公式サイト

発売時に気にはなっていたもののそのままになってたんですが、コミカライズの連載が開始されたのを機会にそちらを読んでみたところ、これはいい感じだなあと思い、読んでみることに。実際、おもしろかったです。

あらすじとしては、ちょっとした手違いから奴隷を買うことになってしまった主人公の賭博師ラザルスの話。もともと奴隷を買うことが目的ではなかったから、適当に見繕ってもらったら、届けられたのはなぜか口のきけない女の子リーラで。そんな感じで、奴隷の女の子付きの賭博師の生活がはじまるのだったという、そんな感じの話。

そんな話ですけど、新人賞の選考の方も言ってるように、キャラクターがいいですよね。特にリーラさん。非合法なあつかいを想定されてたっぽくて、ラザルスのもとに届けられたばかりのころはしつけ段階での暴力に対するおびえがひどかったり、口はきけない文字も書けないものだから、主人からの一方的な指示以外のコミュニケーションはあまり望めない感じであって。人間性の殺されようがかわいそうなぐらいではあったんですけど、そこは他人に無関心なラザルスとの相性がよかったのか、すぐにおびえ以外の表情が見えてくるのがなんだかほっとさせられて。それどころか、愛着の湧いてきたラザルスの気まぐれから文字を教えだしたら、消極的ながら意思表示もするようになってきて。そのうれしさはなんというか、どこか子どもの成長を見まもるようなほほえましさがあったんですよね。その意味で、リーラさん、「少女」というよりも「女の子」という感じというか。

そんな感じの子なんで、それはだんだんほだされてくるものもあるというか、彼女のことを救い出すためなら、マジになったりもするでしょうというもの。クライマックスでの、顔面蒼白で脂汗ダラダラ流しながらの一世一代の大勝負は実に手に汗握るものがあって、とても熱かったです。

あとは、賭博師の視点から描かれる18世紀末のロンドンの様子というのもなかなかいい感じで。実在の人物やなにやらをモチーフにしている描写もいろいろあるようで、そういう細かいところにもへーと思わせてくれるところはなかなか好みだったり。

2巻の展開も気になる。つなぎ的な最後になってて、これ一冊で満足させられつつも、次の巻へと手をのばしたい気持ちにさせてくれる終わり方。次の話も期待したいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 13:23| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月23日

The Dragon with a Chocolate Heart

The Dragon With a Chocolate Heart
The Dragon With a Chocolate Heart
(自分が購入したのはUK版のほうだったらしく、表紙絵が違ってやや違和感ありますがともあれ)

The Dragon With A Chocolate Heart - Stephanie Burgis(作者サイト)

魔法使いによって人間の姿に変えられてしまったドラゴンの女の子の話。

ローカス賞ヤングアダルト部門およびミソピーイク賞児童文学部門の候補作(把握してるのはこのふたつですが、ほかにもノミネート・受賞してる賞はあるようで)。対象年齢的にはティーンのすぐ下くらいでしょうか。ドラゴンや魔法使いが存在したり、王さまや王女さまが登場したりする、ファンタジーな世界が舞台の作品。

人間の姿に変えられて、身寄りもないまま人間の街に放り込まれて、どうしていいかもわからなくなってしまいそうなところ、強くて獰猛なドラゴンだった誇りから、パワフルにチョコレートへの情熱を追い求めていく主人公のアベンチュリン(Aventurine)がエネルギッシュで愛らしい。獲物にしようとした相手が魔法使いで姿を変えられてしまったり、その後出会った人間にだまされて街まで連れていかれてしまったりと、冒頭で家族が心配していたような幼さをみせる部分もあるものの、一度こうと決めたらなんのその、チョコレート菓子職人のもとに押しかけて見習いの立場をもぎ取ってみたり、ドラゴンに不可能はないとばかりの行動力に目を見張らされる。火を噴くような情熱のかたまりぶりがとても気持ちがよくて。とはいえその一方で、服のセンスは人間の目から見て壊滅的だったりして、でも本人はそれがいちばんしっくりくると思ってるあたり、愛嬌のあるキャラクターであり。

また、クライマックスではアベンチュリンよりも目立ってた感もある、一風変わった街の女の子、Silke(シルケ?)もなかなかいい感じのキャラクターでして。兄が露店の店主をしているあたり、上流階級ではないのは確かだと思うんですけど、そちらの人々のことも含めて、街のことならなんでも知ってそうな情報通ぶりやその気になれば礼儀をわきまえた言動も取れてたように記憶してるところが正体不明ぶりを思わせてくれるキャラであり。そして、ファンタジーな世界でありながら男の子がはくようなズボンをはいたり、ジェンダー的な壁を感じさせない独特なセンスの持ち主だったり。彼女のいちばんの見せ場はクライマックスの王女さまとのやりとりだったでしょうか。持ち前の行動力に対して頭はそれほどよくはないアベンチュリンがいいように扱われてしまいそうになっていたところ、機転を利かせた横槍によってその悪意をみごとにやりこめてみせた場面は、個人的にこの本でいちばんの見せ場だったのではないかと思います。

そしてふたりの王女さま。初登場時、姉のほうは気品と教養を兼ね備えた社交上手の世継ぎの王女という感じで、妹のほうはひっこみ思案で下賤な者を忌避しがちなところがありそうでと、いざとなったら主人公たちが頼りにすることになりそうなのは姉王女のほうかなあなどと思っていたらどうしてどうして。よくよく考えれば、年齢的にもアベンチュリンたちに近いなのは妹王女のほうでしたね。打ち解けてみれば忌憚のないやりとりのできる人で、その後の交流の様子とか、見ていてとてもほほえましいものがあったり。

そんな感じで、なかなかおもしろい話でした。どうやらシリーズ2冊目も刊行されているようで。どんな話になっているのか、楽しみな気持ちにもさせてくれます。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 12:56| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする