2019年06月19日

やがて君になる 公式コミックアンソロジー

やがて君になる 公式コミックアンソロジー (電撃コミックスNEXT)
やがて君になる 公式コミックアンソロジー (電撃コミックスNEXT)

やがて君になる 公式コミックアンソロジー 仲谷 鳰:コミック | KADOKAWA

最初の3人がいきなりほかの連載作品を読んでる作家さんばかりでテンションあがった。描いてるのはやが君のキャラを描いたアンソロジーのはずなのに、これもうあの作品のあのキャラだよね、画風とかキャラ描写的に、という感じに読めてしまって。こういうの、なんというんでしょうね。同じ役柄をいろんな役者さんの組み合わせで見ているかのようなというか。やが君のキャラを借りても隠れることのない、いろんな方の作家性とでも呼べる作風を楽しめたのがなんとも新鮮なおもしろさでした。

以下、いくつかの話の各話感想を。


柊ゆたか「やがて君になれるかな?」

とても……『新米姉妹のふたりごはん』みを感じた。あちらの妹ちゃんぽい外見の七海燈子が姉っぽいテンションではしゃいでるのがおもしろかった。ビジュアル的にやや幼くなるので、先輩がとてもかわいらしい。


缶乃「或いはそんな星模様」

とても……『あの娘にキスと白百合を』みを感じた。七海燈子と佐伯沙弥香があちらの黒沢さんと白峰さんのようであった。佐伯沙弥香があれこれ考えすぎてドツボにひまりそうな感じとか、そんなところに七海燈子にストレートな言動を取られて悩んでたのがばからしくなってたりする感じ、とてもらしさを感じられてよかった。


チョモラン「ふわつき乙女」

とても……『あの人の胃には僕が足りない』だった。あちらは百合ではなくおねショタ(?)なんだけど、キャラのリアクションとか表現とかがまんまそれであった。というか、こんな、やが君読者でさえそれなりに忘れていただろう部分の一発ネタで、こんな強引に笑わせてくるのはずるい。笑ってしまった。くやしい。


結川カズノ「イン ザ ボックス」

どこかで名前を見たことあるような……と思って調べてみたら、『白と黒のバイレ』のイラストを描いてた方なんですね。佐伯沙弥香がひとりあれこれ相手を意識してしまって、そんな彼女の心のうちなどつゆとも知らぬ七海燈子が彼女に友人としてのストレート信頼を寄せて……。交わることはないんだけど、その場を切り取れば仲のよさがとてもいい雰囲気なふたりのやり取りがいい感じな話でした。


めきめき「まつりの夜に」

キャラクターが少女マンガ的というか、 もとのやが君とは違う文脈に置かれたふたりのようで、けれどこれもまた小糸侑と七海燈子なんだよなあというのがなんともふしぎな感覚のおもしろさ。


文尾文「きゃくほんをつくろう!」

いくつか気になる作品はありつつも未読な作家さん。いいよね、こういうバカ話で盛り上がってる感じ。ありそうな幕間のひとコマというか。むしろこの話もちょっと見てみたかった気がしてくる感じがうまい。


もけ「あなたは明日何着て笑う」

七海燈子への気持ちを自覚して、そうとは知らずに接してくる先輩に対して内気に悩む小糸侑の描写、いいですよね。キャラの外見もそれよりになってる感じがあって、ほんのり漂ってくる感情がとてもよいものであることで。


ヒロイチ「ビターコーヒータイム」

大人ふたりのカップルによる、しっとりアダルティーな雰囲気の話。気を許した相手にだけ見せる表情がたいへんいいものでした。ありがとうございます。ありがとうございます。


伊藤ハチ「先輩たちとあそぼう!」

『エクレア』でいくつか読んだことのある作家さん。わりと特徴的な絵柄の人だと思うんですが、この話もギャグ風でなかなか特徴的で、でもしっかり小糸侑と七海燈子と佐伯沙弥香の三人になってるのがおもしろい話でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:48| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月18日

フェチップル(2)

フェチップル(2) (KCデラックス)
フェチップル(2) (KCデラックス)

『フェチップル(2)』(るり原 ズラチー)|講談社コミックプラス

柚木家変態しかいやがらねえ。ここが魔境か……。いやしかしおそるべきは、家族以外にも幼馴染みとかも含めて全員なんらかのフェチ持ちなキャラしか登場してないということか。このマンガ、変態しかいやがらねえ……。

というか、基本的に変態どもの頭のおかしいフェチっぷりにツッコミが追いつかないくらいのギャグっぷりなのに、ちょくちょくラブコメな雰囲気出してくるからおもしろい話なのであって。

そして、そんなラブコメでいい感じの空気のときに、見せ場のコマで言花の艶やかなロングヘアを情報量マシマシで描いてくれるからもうたまらない作品なのでありまして。主人公ともども大ゴマのたびごとにドキドキさせられっぱなしでありましたですよ。露出度的には低いはずなのに、めっちゃ色気ただよってますもんね。主に髪とか髪とかから。個人的には54ページ目がこの巻での至高の一コマだったと思います。いやまあ68ページ目も捨てがたいんですが……。

あと、どうも2巻の発売に合わせて1巻が新装丁されたらしいんですけど、そっちの絵もかなりクリティカルにヒットしてくるものでして、初期のバージョンですでに持ってるにもかかわらずあらためて購入必須な気にさせられていたり。

まあそんなバカをやりつつも、ラブコメ的にはかなりニヤニヤできていい感じの展開で進んでるのも確かでして。すでに1話の時点で同棲してるんで、どこがゴールになるんだろうかという疑問はありますが、ともあれ続くかぎりはまだまだ楽しませてもらいたいシリーズですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:53| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月17日

水玉ハニーボーイ(10)(小冊子付き特装版)

水玉ハニーボーイ 10巻 小冊子付き特装版 (花とゆめコミックス)
水玉ハニーボーイ 10巻 小冊子付き特装版 (花とゆめコミックス)

水玉ハニーボーイ 小冊子付き特装版 10|白泉社

ちょっと最高の展開すぎた。特に特装版の小冊子。ふたりの結婚式の様子が、シリーズ集大成としての笑顔と幸せに満ちたハッピーエンド感をこれでもかと感じさせられて。ここまで読めてよかったって幸福感にひたらせてくれること。

仙石さんのプロポーズ、ほんと最高でした。ありがとうございます。ありがとうございます……。プロポーズはやっぱり仙石さんからになるのねというというところではあったけど、藤君からのプロポーズを真顔で断りまくったうえで仙石さんのほうから突然持ち出してくるのが、もう、最高にドキドキさせられてずるい。事前に特装版の情報を知ってたから予約して手に入れることができたけど、正直これなしでシリーズ読み終わった気にはなれたかはわりと微妙な気がする。それくらいに素晴らしい小冊子であった。カバー絵も通常版とは違ってて、個人的にはやっぱりドレスを着るのは藤君でないとというところ。

いやもう本当に最高のハッピーエンドでした。どこを見回してもカップルだらけで、祝福したくなるような幸せな空気感が半端ない。筆頭は当然に藤君と仙石さんだけど、更ちゃんと乃木先輩も、ヘタレな先輩を押しきってついにという感じがすごくいい感じの雰囲気でしたね。一華さんもかわいかったし、そのお子さんたちもかわいらしかったし。最高の満足度。

そして自分がこのシリーズを気に入って読んでた目的である仙石さんに関していえば、柱でもいわれてましたが、変わりましたよね。1巻のころと比べれば。

当初の仙石さんといえば誰に頼らずとも生きていけそうな強さがあったというか、そのうえでさらに強くあろうとしてた感じがあって。けれどそれは触れれば斬れてしまいそうなというか、誰にも隙を見せない、見せられない強さでもありました。まあそれがかっこよくもあったんですけど。

けれど、めげない藤君のアプローチを何度も受け、構いたがりな藤君にあれこれとお節介を焼かれ、藤君を通して恋愛に限らない好意や愛情にあふれた人たちに囲まれるようになって。すっかり雰囲気やわらかくなりましたよね。かっこいい姿が見られる機会が減るのは残念でもあったけど、その分、ここぞというときに見せてくれるイケメンぶりはより凝縮されて濃度が上がっている感もあって。この巻でも王子さまぶりは、やっぱりかっこよかったですね。

そして、シリーズ後半になるにつれて、まっすぐな好意を向けてくる藤君と接しているうちに、仙石さんも恋する気持ちを知るようになって。藤君にだけ向ける、仙石さんの恋する女の子の顔。9巻のような慣れないとまどい混じりではない、この巻の自然体で恋心が表れた表情。とてもとてもかわいかったです。シリーズ途中で家の事情なんかも明かされたりもしてたので、そんな表情が見れるまでになったのが本当にうれしくて。

ああもう本当に完結なんだなあと、なんだか寂しくもなってくるくらいに大団円なラストでした。少女マンガを読みだしたのってここ1、2 年くらいじゃないかと思うんですけど、そのなかでもほんとに最初のころから読んでたシリーズが、ここまで万感なラストを迎えてくれて、もううれしくて幸せで、どうにかなってしまいそうというか。

ともあれ、オネエ男子と侍女子によるラブコメ少女マンガ、これにて完結。最後までとてもおもしろかったので、気になる方はぜひこの機会に、一気読みしてみてはどうでしょうかというところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 03:16| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月13日

あの人の胃には僕が足りない(3)

あの人の胃には僕が足りない(2) (モーニングコミックス)
あの人の胃には僕が足りない(2) (モーニングコミックス)

『あの人の胃には僕が足りない(2)』(チョモラン)|講談社コミックプラス

そうですよ! まごうことなきラブコメですよ!(某セリフに対して)

好かれたいと思う男の子がいるものの、人間のフリをしているにすぎないワタリだからこそ、人間的でないことをおそれずにはいられない。人間から見ておかしなところを知られて嫌悪感を抱かれてしまうことをおそれずにはいられない。

けれど、そんな不安を抱える満腹先輩の様子は、好きな男の子に嫌われてたくないと願うかわいい女の子の姿でしかなくて。それどころか、恋する少年フィルターのかかりまくった舟次くんからしてみれば、そんな満腹先輩の姿は、ドキドキしすぎてどうにかなってしまいそうなほどに、余計に好きな気持ちが高まってわけがわからなくなってしまいそうなほどにかわいい姿でしかないんですよね。

だから、不安を抱える満腹先輩に、思いっきり照れながら自分の気持ちも添えて、おかしくなんかないとまっすぐに伝えずにはいられない気持ちになるんですよねという。そして、そんな舟次くんだからこそ、人間のなかで生きるワタリである満腹先輩も心を許したふにゃりとした笑顔を見せることができる。

このふたりだからこその、好きな気持ちが溢れだして止まらなくなってくるような素敵な関係。すごくいい関係ですよね。大好きです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:10| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月27日

アルバート家の令嬢は没落をご所望です(1)

アルバート家の令嬢は没落をご所望です 1 (B’s-LOG COMICS)
アルバート家の令嬢は没落をご所望です 1 (B’s-LOG COMICS)

これはヒロインと従者の関係がいい感じですね。従者のほうが上下関係気にせずずけずけとものを言って、公爵令嬢であるヒロインはそれにあきれてときにクビにしたいと面と向かってこぼしたりしながらも、なんだかんだで気のおけない間柄のようなやり取りを楽しんでいる。傍から見ててとてもお似合いな間柄に思えるんですよね。身分的に本来許される関係でないことを除きさえすれば。

突然前世の記憶を取り戻したヒロインがゲームの世界云々いいだしたり、悪役令嬢らしく没落を目指すなんて気の触れたようなことをいいだすやいなや、頭がおかしくなったのかなんてツッコミを真正面から入れられるのって、どう考えても普通の主従のやり取りじゃないですよね。でもこれがまた息の合ったテンポでの言い合いになったりするから楽しそうではあることで。

そしてこの従者、抗うことなく悪役令嬢としての没落の道を歩もうなんてするヒロインに対して、一応ひき止めはするものの、そこまで強く反対したりはしないんですよね。お嬢が決めたことならば、よくわからないこだわりでも付き従うのみとばかり。それどころか、お嬢がその気ならば、しっかりお膳立てもしてあげようと、積極的に協力したりもする。

その裏にある異図はなんだろうかと思うところですけど、まあ、ラブですよね。お嬢が本来のゲームの「ヒロイン」にいじわるしたつもりがすっかり親切なお友だちと思われてしまってるのは生温かく見守りながらも、主と距離の近い「攻略対象」の男キャラが彼女ではない本来の「ヒロイン」との距離を縮めてるのをいい笑顔で見届けたり、傷つく役回りも進んでするお嬢を心配して挙動不審なくらいに気にかけてみたり。いいですよね。恋ですよね。

完全に身分違いの恋だけど、没落してしまえばそこは解消されるともいえるところ。とはいえそれはヒロインにとっては小さくない代償を伴うはずのもので。女主人と男従者のいい感じな関係の話ではありながら、不安と楽しみが同居する悪役令嬢タイプの物語。本来の「ヒロイン」も素直でかわいらしく、楽しみなシリーズですね。ただマンガの次は何か月後か。これはいっそ原作小説で読んでみるのもいいかもしれませんね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:59| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

初めて恋をした日に読む話(2)

初めて恋をした日に読む話 2 (マーガレットコミックス)
初めて恋をした日に読む話 2 (マーガレットコミックス)

初めて恋をした日に読む話 2/持田 あき | 集英社コミック公式 S-MANGA

順子先生、ふだん恋愛方面を筆頭に残念さを発揮しまくってるくせに、ときどき急にかっこいい大人な一面を見せてくれたりするからずるい。ギャップですごく心に響いてくるんだもんなあ。

失敗して情熱を見失っていたかつての優等生はからっぽの失敗した自分を知るからこそ次に見つけた機会に全力で取り組める。恋なんてしてる暇もないほど仕事に打ち込んでいたくなる。いいですよね。生徒の学習指導に一生懸命な順子先生、とても輝いてる。しかも、そんな一生懸命な姿にひかれて恋の予感もどんどん高まってきてる。雅志も仕事できる男としてバリバリかっこいいとこ見せてくれるようになってきたし、由利くんは年の差がもどかしいほどの一直線ぶりをさらに感じさせたくれるようになってきたし。美和じゃないけど、おもしろくなってきたとは思いますよねえ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:21| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おっさん冒険者ケインの善行(1)

おっさん冒険者ケインの善行 1巻 (ガンガンコミックスUP!)
おっさん冒険者ケインの善行 1巻 (ガンガンコミックスUP!)

おっさん冒険者ケインの善行 1 | SQUARE ENIX

ヒロインたちのパーティー「高所に咲く薔薇の乙女団」、ここの女の子たちがワイワイしてる感じ、絵的にとてもかわいらしくていいですね。ワイワイしてる話題がだいたいおっさん絡みなのがなんではあるけれど、それはさておいても気持ちがあふれでちゃうタイプの女の子たちのもの思いぶりは見ていて本当にかわいらしい。そんな彼女たちにふり回されがちなリーダーのマヤさんには同情したくなる部分もあるけれど、その一方でそれをだしにして顔がよくてかわいい女の子たちをからかってお楽しみをしてたりとするようなので、これはこれで楽しそうではある。いいパーティーですよね。百合的な視点でとてもおいしいというか。まあ矢印が向いてる先はだいたいおっさんなんですけど。

そのほか、ギルドの受付嬢のおねえさんもアナストレアさんからやたらに敵意飛ばされてキレぎみな様子はおもしろかったし、孤児院のエルフお母さんも小さいころからケインを知るがゆえの成長しても親子な感じのやりとりがいい感じだったりと、少女組のにぎやかなかわいらしさに対して、大人組のおちついた包容力あるかわいさもなかなかいいものでした。女性キャラがだれもかれも魅力的なキャラばかりなんですよね。

これはなかなか楽しみなシリーズになりそう。次の巻も期待したいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 15:38| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。―AΩ―(2)

即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。-ΑΩ- 2 即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。【コミック版】 (アース・スターコミックス)
即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。-ΑΩ- 2 即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。【コミック版】 (アース・スターコミックス)

https://www.comic-earthstar.jp/detail/sokushicheat/

「……高校って思ってたより面白いところだったんだな」(P56)。

ホントだよ! 1巻の花川たち然り、この巻の橘も然り、こんな頭おかしい奴らが何人もいたら、そりゃ退屈しないわ。関わり合いにならない距離から眺めていられるかぎりにおいてだけども!

この世界に来てる日本人、本当にそろいもそろってろくでもなさすぎる。意味がわからなすぎてむしろ笑えてくるレベル。なんとも新感覚なおもしろさ。そしてそんな中で、いつもツッコミ心を忘れず楽しませてくれるのが壇ノ浦さんであり。まあ彼女の彼女でいろいろおかしいんですけど、周りのキャラが輪をかけて一般人から足を踏みはずしすぎてて相対的にまともに見えるという。ちくしょー!

ストーリー的にも、最終的にはやっぱり即死なんだけど、どいつもこいつもキャラが濃いから即死までの展開を楽しませてくれるんですよね。主人公は反則的なチート持ちなんだけど、敵対するキャラもたいがいバランスブレイカーなクラスのスキルの持ち主ばかりだから、油断はさせてくれない流れに仕立てられてるというか。いかに即死につなげるかの筋立てもなかなかおもしろいですよね。

ともあれ、今回もおもしろかったです。次の巻も楽しみ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:04| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月12日

着たい服がある(1)

着たい服がある(1) (モーニング KC)
着たい服がある(1) (モーニング KC)

『着たい服がある(1)』(常喜 寝太郎)|講談社コミックプラス

背が高くかっこいい装いが似合うんだけど、本人としてはかわいいロリータ服が好きな女子大生の主人公が、周囲の目に悩みながら好きな服を着たい自分の気持ちと向き合っていく話。

どれだけ似合わないと言われようが笑われようが、自分が着たい服を着るのがいちばん気分がいい。なりたい自分の姿になれるのがいちばんうれしい。いいじゃないですか。素敵じゃないですか。

そんな主人公の転機になったのは、バイト先にやって来た助っ人男子の誰はばかることのないパンチにあふれた服装を目にしたこと。周りからそれはないと言われようと、好きな服を着るのがいちばん気持ちいいとなんのてらいもなく言ってのけるあの姿、最高にかっこよかったですね。

それに感化された主人公が、葛藤しながらもすこしずつ自分もなりたい姿に自信を持てていくようになる展開もとてもよくって。

まさにタイトルがそのものずばりな作品で、最強にかっちょいい話。すごくよかった。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:51| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

エーゲ海を渡る花たち(1)

エーゲ海を渡る花たち(1) (メテオCOMICS)
エーゲ海を渡る花たち(1) (メテオCOMICS)

エーゲ海を渡る花たち | COMICメテオ

15世紀半ばのイタリアはフェラーラで、遠い世界を見てまわることを夢見る商家の娘・リーザが、タウリカ(クリミア半島)からやって来た少女・オリハと出会うことからはじまる地中海旅行記。これはすこくおもしろかった。

まずなにより、作中の随所で紹介される15世紀半ばの地中海地域の豆知識がかなりの量があって、それらを読んでるだけでもとても面白いんですよね。ストーリーに合わせてちょっとずつ提示されていくから、むりに詰め込まれていると感じない程度でするする頭に入ってきて、それでいてあくまで周辺知識だから読み飛ばしても問題ない、けれどそこも楽しめればおもしろさが倍になる。そんな感じの絶妙な塩梅になっていて。個人的にも、大きなストーリーラインの合間合間にはさまれるそれらの豆知識のおかげで、作中世界がさらに奥行きを持って感じられてよかったと思います。

ストーリーのほうでは、ガール・ミーツ・ガールな話として、物語が動き出すきっかけとなったふたりの女の子の和気あいあいとした関係が見ていて楽しいものではありました。特に、好奇心先行で、女性ながら当時の情勢で観光的な旅に出ようなんて決意するリーザの行動力が好印象。゛跳ねる嬢(インベンナータ)゛の通り名のとおりに(?)行く先々で長い髪を跳ねさせながらあっちこっちに興味を引かれて目を輝かせている様子がたいへんにかわいらしかったです。けれどその旺盛な好奇心は向こう見ずさと表裏一体でもあって、いつしか彼女の姉のマリアだけでなくオリハまでもが目の離せない妹のようにリーザに注意を促すようになっているのはとてもほほえましいものがありますね。

そんな少女ふたりの地中海旅行。この1巻ではリーザの出身地フェラーラからはじまって、海運都市ヴェツィアから出港して、アドリア海を陸伝いに南下中。目的地はオリハの目指すエーゲ海上のクレタ島となっていますが、そこまでにまだあとどれだけの当時の地中海地域の様子を見せてくれるのか、目的地に着いた後ではまたどんな展開が待っているのかと、いまから期待が高まってしかたないですね。これはぜひいろんな人に読まれてほしいですね。イタリア好きの人、中(近)世ヨーロッパ・地中海地域に興味のある歴史好きな人、はたまたガール・ミーツ・ガールの好きな百合好きの人にも? ともあれ、すこしでも興味を持った人は読んでみるべきマンガだと思います。2巻がいまから待ち遠しいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:02| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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