2018年01月31日

くちびるに透けたオレンジ[新装版]

くちびるに透けたオレンジ 新装版 (IDコミックス 百合姫コミックス) -
くちびるに透けたオレンジ 新装版 (IDコミックス 百合姫コミックス) -
くちびるに透けたオレンジ - ロクロイチ(百合姫コミックス):電子書籍ストア - BOOK☆WALKER -

百合えっち。いいものでした……。かわいい女の子の体をかわいい女の子がいじめてるのって、視覚的にとても至福感があるというか。いろいろひっくるめてありがとうございましたという感想に集約されていく読後感。

そんな絵的な素晴らしさにくわえて、その雰囲気をひきたてて読み入らせてくれたのがそれぞれの女の子たちの関係性でありまして。

一作目の表題作は、都会から転校してきた洗練された美少女の叶に目を奪われた地味な少女の千鶴が想いを募らせていく話。ついつい見とれてしまうほどにきれいでおしゃれな叶のようになりたいという気持ちは、自分にはむりだと思うほどに憧れへと高じていって、しだいに同じように装い、そこに叶本人との接触の想像を重ね合わせるにいたる。病的な妄想めいた行為でありながら、抑えられないほどに募る憧憬と諦観をていねいに描いていくことで、繊細な想いの発露として表れるそれらの行動に目を離せなくさせられるものがあって。だからこそ、叶が千鶴に対して抱く感情が語られたときには、千鶴ともどもただただ信じられないような感情の爆発があったんですよね。クライマックスのもりあがりがとてもよかったというか。ありがとうございます。もうそれに尽きます。

ふたつめの「閉じててね、心」は、男女の恋愛にうといいとこのお姉さんと、彼女に自分だけを見ていてほしいと願う女の子の話。甘えるふりをしていとこのお姉さんを独占しようとする女の子と、そんな彼女にお姉さんぶろうとして独占されるいとこのお姉さんの関係性はとてもいい雰囲気でありまして。読切なのでページ数は一作目に比べるとかなり少なくはありましたが、それでも必要な部分はしっかりおさえつつふたりの関係を描いてくれて、視覚的にもやっぱり至福な場面がちゃんとあってと、こちらもよいものでございました。

繊細な雰囲気あふれる百合えっち、とてもよかったです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:04| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月18日

同居人が不安定でして(2)

同居人が不安定でして(2) (電撃コミックスNEXT) -
同居人が不安定でして(2) (電撃コミックスNEXT) -
同居人が不安定でして(2) | 電撃コミックWEB

百合みが増して感じられる。いいですね。

同居してる女の子ふたりが中心の話ということで、基本的な設定からしてすでに百合ではあるんですけど、ひきつづき不安定さんとしっかりさんの日常を描きながら、お互いを好きな気持ちがうかがえる描写が増えてたように思うんですよね。

不安定さんはあいかわらずテンションの上がり下がりが激しくありながら、そこに状況的にも心情的にもしっかりさんが絡むほどキャラがイキイキとしてきててて。調子に乗ってしっかりさんを怒らせるのもかわいいし、なによりしっかりさんがいなくなってしまったらと想像して沈む姿はとてもいいものがあるんですよ。

一方のしっかりさんも、不安定さんにふり回されたりしながらも、なんだかんだで不安定さんのこと好きなんだなあとわかる描写がぽつぽつと入ってきて、これもよいものでして。というか、しっかりさん、不安定さんみたいにコマ内をうるさいくらいに動き回ったりはしないけど、一コマでしっかり心打ちぬかれてるのが伝わってきたりと、不安定さんとは違ったタイプのかわいさがありますよね。ついったに何書いてたかは、見てみたかった気も。

あと、挿話みたいに紹介されてたおとなりさんと肉屋さんの関係も、高校生時代からの関係ととおして見つめなおしてみると、これは本当にいい感じの雰囲気でして。メインふたりよりも年期が長いこともあって、とてもつれあいとしての空気を感じさせてくれることで。がぜん注目度が高まるふたりですね。

3巻も今月発売予定だそうで。あとがき見てると出ると確定はしてなさそうな感じでしたが、そうとわかれば楽しみにしたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:33| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月15日

水玉ハニーボーイ(7)

水玉ハニーボーイ 7 (花とゆめCOMICS) -
水玉ハニーボーイ 7 (花とゆめCOMICS) -
水玉ハニーボーイ 7|白泉社

かっこいい仙石さんが何度も見られてとても満足した。前巻にて(だっけ?)気持ちを自覚したこともあって、藤君からのアプローチに動揺させられたりもするんだけど、それがまた自然体のかっこよさとのギャップをひきたててくれて。前回からひきつづきの修学旅行回は特によかったですね。たまに藤君への対応が雑になるときの真顔とか、動揺して乱されたペースを取り戻そうとして藤君をやりこめて愉快げな表情とか、今回は仙石さんのいろんな表情が見れて、凛々しイメージが先立つ彼女にしては珍しいという印象を受けつつも、それでいてどこをとっても仙石さんのかわいさ(と総称してみる)にあふれていてたいへんよかったです。

仙石さんにかぎらずですけど、全体的な絵の雰囲気がとても好みな感じになってきたような気がするというか、特にキャラの髪や顔の描きかたあたりが気に入ってるように思ったり。藤君しかり、一華さんや今回初登場の珊瑚先生など、ぱっと見のビジュアルでかわいいキャラばかりで、なおかつ話もテンポよくコミカルでありながら少女マンガとしての進展もしっかりあって面白くと、読んでいてとても幸せな気分になれるシリーズ最新刊でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:44| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月27日

映画大好きポンポさん

映画大好きポンポさん (MFC ジーンピクシブシリーズ) -
映画大好きポンポさん (MFC ジーンピクシブシリーズ) -

今年4月にPixivで公開され話題になったWebマンガの書籍化作品。話題になった当時に読んでみましたが、うわさにたがわぬ面白さで、ひと息で最後まで読み終えてしまったのを覚えています。書籍化に際して大きなページ追加はなかったと思いますが、あの時のことを思えばお布施の意味をこめても購入は当然の流れでしたね。

ストーリーの軸となるキャラクターは、有名な映画プロデューサーの孫で自身も天才的な映画プロデューサーである見た目ちびっこのポンポさん、彼女のアシスタントでネクラな映画オタクであるジーン君のふたり、だったでしょうか。そのほかにも、元気が取り柄な女優志望のナタリーとか、ポンポさんのもとで活躍する、どこかふわっとした雰囲気ながら生活そのものが女優なミスティアとか、ポンポさんとB級な趣味があう監督のコルベットさんとか何人かいましたが、最終的には最初のふたり。

プロデューサーとしての手腕は誰もが認めるものでありながら作る映画はすべてB級。そんなポンポさんの感性があふれる尖ったクリエイター論の数々がおもしろく、同じくジーン君のネクラオタクっぽさも、ちょっとひくくらいのマニアぶりが痛々しくも平凡さを吹き飛ばしてくれるものがあって。そんな癖の強いふたりにナタリーらその他のキャラクターが加わりつつ、最後にはポンポさんとジーン君の映画人としての師弟の物語として収束する勢いのよさ、熱量に圧倒される話でした。

それぞれのキャラクターに「好きな映画3本」が設定されていて、読後にはそちらも気になってくる。そんな映画好きたちによる映画づくりのお話。とても面白かったです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:13| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月26日

あの娘にキスと白百合を(6)

あの娘にキスと白百合を 6 (コミックアライブ) -
あの娘にキスと白百合を 6 (コミックアライブ) -
試し読み(BOOK☆WALKERへ)

なにこれめっちゃかわいい! 百合系の話はそれ自体がかわいい女の子とかわいい女の子が足しあわさってとてもかわいい話になるもなのだけど、通常なら女の子二人の関係性になるところ、それが三人になったら……どうなると思いますか? かわいい女の子とかわいい女の子とかわいい女の子が足しあわさって、とてもとてもかわいい話になる、そう思ってました。この巻の話を読むまでは。でも違ったんですよ。二人が三人になると、それはもう足し算じゃなかったんですよ。掛け算だったんですよ。かわいい女の子×かわいい女の子×かわいい女の子で、それはもうまさにかわいさの3乗状態。めちゃくちゃかわいい。やばいくらいかわいい話になってたんですよ。これが、百合の可能性……! 心が浄化されていく感覚……。

この巻の話はおおきくわけて二つ。ひとつめは、2巻で描かれた、自分の気持ちにまっすぐでおバカかわいい伊澄と彼女のお相手であるデコ先輩もとい千春さんのお話。伊澄が押しきった形ではじまった関係であり、先輩好き好きな伊澄に対するつれない態度が面白くもあり、けれど伊澄のことをしっかり付き合ってる相手として意識はしてるのが感じられるのがいい感じではあった、そんな記憶のあるおふたりですが、今回はデコ先輩あらため千春さんのデレが随所で見られてもうそれだけで満足してしまえる心地にさせてくれること。だんだんと好意を表すことに慣れてきつつもしっかり照れが残る表情がたいへんかわいかったです。そしてそんな千春さんのかわいさにドキッとさせられる伊澄も、やっぱりかわいいですよね。

そしてなんといってもよかったのが、その後の中盤からはじまる諒とあまねと仁菜、表紙にも描かれてる三人の話。仲のいいルームメイトである仁菜とあまねに対して、同じクラスに友達がおらず孤立しがちな諒。そんな諒が事故でけがをしてしまったの機にあまねがなにかと気にかけてくれるようになって……というところからはじまる話。このでだしからすると、諒とあまねの話になるのかと思いきや、そうはならなかったのはこの三人の関係性の中心になるあまねというキャラクターの為人がそうさせたものであって。彼女、キャラクター紹介でもはっきりそう書かれてるし、前半の話でも軽く登場することからすぐにわかることではあるんですが、「好き」をたくさん持てるタイプの人なんですよね。あの子のことが好きで、この子のことも好きというふうに。いちばんはひとりだけという考えかたの人からすれば理解できないタイプなんだけど、でも彼女は実際そんなキャラであって。仁菜のことは好きで仁菜とすごす時間は楽しいし、諒のことも好きで諒とすごす時間も大切で、そこにどちらが上でどちらが下かという感覚は存在しない。どちらもわけへだてなく好きで、それぞれの時間を楽しくすごしているのがうかがえる。それがあまねという女の子。けれど、一方の仁菜や諒はそういうタイプの女の子ではないからこそ、その状況に不満を覚えてしまうわけで。自分だけを見てほしいのに、そうはしてくれない。たとえそう訴えたところであまねがあまねであることは変えられないし、むしろそういうことならと別れ話を切り出されてしまいかねない。だからこそ、不満のはけ口はたがいに求めるしかない。あまねのことをあきらめさせようとしたり、はりあってみたり。ふたりのやりとりにはどうしても警戒心が先立って、緊張感のある展開にどうなってしまうのかとハラハラさせられたりもしたところ。けれど、仁菜と諒、同じ人を好きになった者同士、大切にしたい人の気持ちは同じだし、大切にしたい人に抱える不満もいっしょではあったんですよね。けんか腰なやりとりではありながらも、くりかえすうちにだんだんと共犯者めいた絆がめばえてくる様子はいいもので、実はこの話のメインの関係はこのふたりだったのではと思える部分もあるくらい。でもやっぱり、そうして最終的に三人が三人でひとつの関係となった瞬間の場面が、三人そろって仲良さそうにしてる絵こそが、至高のかわいさをほこる一コマとして映ったんですよ。あまねといっしょにいるふたりは楽しそうで、仁菜と諒もたがいに同じ時間をすごすのがうれしそうで、そんなふたりを見つめるあまねは幸せそうで。個としても全体として見てもかわいい三人の女の子の関係。幸せに満ちあふれすぎててやばかったです。

それと、この巻の話で重要な意味を持っていた、大切な人に花を贈るブーム。一過性のものではあったようですけど、巻末でこれまで登場したペアがおたがいに花を渡す短編もいいものでして。白峰さんのあいかわらず素直じゃないところと、それに対する黒沢さんの素直すぎる言葉に恥ずかしくて赤面する様子がかわいらしいものでありまして。あと、前巻で登場した紗和といつきについても、贈る場面自体はあっさりしたものでしたが、シチュエーションから凝ったものにしようとしてたいつきの構想を聞いてあわてる紗和はいいものでした。あわよくばそっちが実現したらという反応も見てみたかった気もしますがそこはそれ。

次の巻は「白峰・黒沢のあたり」とあとがきで書かれてはじめてそういえば今回このふたりの出番少なかったと気づく反応の遅さではありましたが、それだけこの巻の話の満足度が高かったということで。しばらく反芻しつつ、次の巻も楽しみにしたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:17| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月09日

エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー

エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー -
エクレア blanche あなたに響く百合アンソロジー -
試し読み(出版社サイト)

百合です。いいですよね、百合アンソロジー。一冊のうちにいろんな百合が詰めこまれてて。あまり紙幅の必要な話はないけれど、一冊で手軽にいろんな百合が楽しめる。そんな百合アンソロジーの第二弾は前回と同じ作家あり新顔ありで、これまた楽しませていただきました。

個人的にいちばん好きなのは、北尾タキ「週休5日の姫と騎士」。幼い頃のごっこ遊びからはじまった姫と騎士のような間柄のふたりの話。長じてすらりと整った美人になった騎士役のキャラの言動はまるで男装の騎士のようで、仕えられる側の少女の一方的な尽くされぶりはこちらもまるで姫のようで。疑似的な主従じみたふたりの関係に恋心による変化が起こっていく様子は両片想いの主従譚のようで。そんなふたりの想いが通じ合う瞬間はたいへんいいものでした。

缶乃「無職とJK」は前回と同じタイトル同じキャラクターながら、ちゃんと別の話。お金が好きなだけだからと表面上は言い訳しつつも素直じゃないところが増量されてるマオさんはこれもう陥落が近いでしょうか? あと、はずみさんのお金やおねだりの間違った使い方、好き。

江島絵里「秘密にさせて」は先輩大好きっぷりが顔に出まくりの陰気系少女とそんな彼女の反応を見て楽しむ先輩の話。先輩にからかわれるたびに百面相を繰り広げるモコのオーバーリアクションぶりに笑わせてもらいつつ、最後に先輩のかわいさに持ってかれる。これもいいですよね。

それと関連して、といっていいのか、今回収録の話では、前回見られなかったと記憶してるギャグ調というか、おバカなキャラによる勢いのある話がいくつかあったのが印象的だったでしょうか。奥たまむし「ソフレ進化系」、タカダフミ子「私のママ」などは、なんでそうなる!?という勢いで笑わせてくれる話がグッド。

むっしゅ「幸せの黄色いひよこ」はその関連に含めれそうでもあるけど別枠として。違うクラスのふたりの少女が偶然出会ってときどき行き帰りをいっしょにする話。ラストのまさきの「気づき」はただちゃんともども笑ってしまうようなズレたものではあるんだけど、そんな反応を示してしまうまさきの恋知らずぶりがよいもので。この先の展開も読んでみたいと思わされた話としては、今回はこれがいちばんだったでしょうか。

仲谷鳰「いつだって横顔」についてはひと言、わかる、とだけ。

そんなこんなで、今回もよいアンソロジーでした。第三弾の予定はあるんでしょうかね。個人的にはぜひやってほしいところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:39| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月05日

わいせつスキンシップ

※R18商品です※成年コミックです※エロマンガです※お気をつけください※

久しぶりの更新がこんなでいいのかという気もしますが、これしかないのでいたしかたなし。ご容赦のほどを。
一応たたんでおきますので見たい人だけどうぞということで。
続きを読む
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:38| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月22日

あの娘にキスと白百合を(5)

あの娘にキスと白百合を 5 (コミックアライブ) -
あの娘にキスと白百合を 5 (コミックアライブ) -
試し読み(BOOK☆WALKER)

今回のメインは10年近くぶりに再開した幼なじみの女の子ふたりの話。これがとてもかわいかったんですよ。

幼いころにとても仲よくしていたけれどそのことを覚えていない紗和と、久しぶりの再会に喜んだもののそれが自分だけだったことに不機嫌さを隠せないいつきと。そんなすれ違い模様をコメディタッチに描く話も面白かったんですが、個人的にいちばんよかったのは、なんだかんだすれ違いながらも互いが互いを見る視点に最初のころからかかっていた“特別な人”フィルターだったり。

いつきは周りからの評価も美人で異論が出なかったり、モデルのスカウトもかかるくらいにきれいな女の子として描かれてたんですけど、紗和視点で見てるとほころんだ笑顔も眉がつり上がった怒り顔も、常に10割増しくらいのインパクトで感じられて。何気ない表情に目を奪われたり、ふっともれるやわらかな表情にドキッとさせられるのがとてもよくわかるというか。昔のことは覚えてなくても、最初からいつきのことをほかの人とは違う目で見ていたのがうかがえてとてもかわいかったですね。

一方のいつきの視点でも、紗和のことを特別視していて。昔の約束という重要な事柄はあったけれど、それをこれまで大切に思ってきて、なおかつ偶然の再会に運命を感じるほどに喜ぶことができたのは、かつて紗和と過ごした時間をとても大切な思い出として胸に抱いていたからであって。だんだん明らかになってくるいつきの想いのなかで、紗和って、彼女自身の自己認識以上にあこがれのお姉さんみたいになってたんですよね。昔いっしょに遊んだ時間は楽しくて、再会できたならそのときに思い描いた夢のつづきが見られるんだと、その先へと彼女を導いてくれるのがほかのだれでもない紗和なんだと、無邪気に信じきっていられるくらいに。だから、昔のことなんて覚えていないという紗和に怒りを覚えるのはとてもよくわかるし、けれどそれでも紗和のために重ねてきた努力を認めてもらえることにうれしさを覚えてしまうのもわかるところであって。まあなんだかんだいってこの子は昔から紗和のことが好きなんだよねとわかるのがとてもかわいい。紗和自身も気づいていないような紗和のかわいさにも気づけたりしてるのを見てると、いつきも紗和と同じフィルターで相手を見てるんだなというのがよくわかって、たいへんかわいかったです。かわいい。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:11| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月21日

たとえとどかぬ糸だとしても(1)

たとえとどかぬ糸だとしても1 (百合姫コミックス) -
たとえとどかぬ糸だとしても1 (百合姫コミックス) -
試し読み(BOOK☆WALKER)

とても……百合です。片想いの切なさがこれでもかと詰まっててとてもいい。つらい、楽しい、百合!

というわけで百合マンガです。お兄さんのお嫁さんを好きになってしまった女の子の話です。もうこの時点で報われる未来が見えませんね。素晴らしい。けれど、だからといってそれなら仕方がないとあきらめがつくかというと、そんな簡単に折り合いがつけられるものではないからぐるぐると不毛な悩みに追いやられてしまうわけで。しかも、お相手の薫瑠さんはというと、ウタががんばってその気持ちを表に出さないようにしていることもあるのだけど、ウタの気持ちに気づいていないどころか、保護者モードで距離を詰めてくるから片想いの身にはたまらないという悪循環。好きになった相手に好きだという気持ちを表すことすら許されない関係。それなのに、気軽に接してくる薫瑠を相手に期待してしまう気持ちは止められない。そして、そんな自分に気づいて自己嫌悪に沈む感情。すごくいいですよ、これ。

特に、そんな想いが高じて脳裏で描いてしまった第5話のウタの夢。お姉さんのように気づかってくれる薫瑠に対して、自分がどれだけあさましい気持ちを抱いているのかと思い知らされるような夢想を不意打ちでつきつけられて、どれほどうしろ向きな思考への追いつめられぶりを痛感させられることか。大切に思う人に対して、自分がどれほど汚らわしい欲望を抱いているのかと思い知らされることか。けれどなにより嫌悪感を募らせずにいられないのは、そんな都合のいい夢を即座に否定することもできない自分自身なのであって。このどうしようもないほどに行き詰ってしまった感情がとても切なくて、とてもいいと思うのですよ。

いやもう本当にどうしようもない。最初から報われる道が見えない恋心。1巻と銘打たれているということはまだまだつづきがあるということなんですけど、どういうところに話を落とし込んでいくことになるのか。あんまり心の底からハッピーになれる結末というのは思いつかないところではありますが、このどうしようもない感じは好きなので、つづきもぜひ楽しみにしたいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 03:37| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月27日

とりかえ・ばや(2)

とりかえ・ばや 2 (フラワーコミックスアルファ) -
とりかえ・ばや 2 (フラワーコミックスアルファ) -
試し読み(出版社HP)

東宮の睡蓮に対する、内気な文学少女同士が通じ合うような気に入りぶりがいい感じ。東宮は次代の皇子のためのつなぎとしての自分の立場も理解してそれに徹している人でもあるようで、なかなか好感の持てる人。ただ、そうした東宮のお付きの睡蓮の君はいまのところ女性社会のほうが居場所として心地がいいとはいえ、性自認はまぎれもなく男性であって。東宮のあどけない表情を見ているうちに意識しはじめてしまうのはほほえましくもはらはらさせられるところであり。

一方の沙羅双樹も、右大臣家の四の姫との縁談が進むものの、体は女性のものだし性的指向をとっても同性愛者ではないことから、寝所をともにしても本当に文字通り寝所をともにするだけでそれ以上なにもしようがなくて途方に暮れてしまうのがコメディチックで面白かったり。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする