2018年02月26日

2017年の読書まとめ


■概括

2017年は196冊。前年と比べれば微増。年の前半はいいペースで推移しつつも、夏から秋にかけてペースを崩してこのくらいに落ち着いたというパターンは前年とほぼ同じ。違う点があるとすれば、前年とは違って、年末になってもペースが復活してないところでしょうか。夏の終わりごろに夏バテで調子を崩し、外国語読むの楽しいで持ち直しはしたものの、そうすると読書時間はともかく読了数は伸び悩むようになるという。

ブログの更新頻度もそれにつれて増えたり減ったり。特に外国語の文章は、時間をかけたわりにはなかなか読み終わらなくて感想を書けなかったり、そもそもこのブログで感想を書くようなものではない単なるニュース記事だったり、だんだんとここで扱う範囲を超えてきている部分もあったり。

2017年の目標として掲げていたことはなんだったかと見なおしてみると、「ライトノベルの外のジャンルのファンタジー作品を開拓したい」的なことを書いていたようでいたようで。夏バテ前後で完全に別方向に読書傾向が向かってる今日この頃ではありますが、「洋書で読んだ」と答えて目標達成と強弁するのは許されるでしょうか? 当時と今とで気持ちの乖離がありすぎて、わがことながら判定不能。

■2017年に読んだ本からのお気に入り(11タイトル+α)

以下、2017年に読んだ中からのお気に入りの作品をシリーズ単位で紹介していきますが、夏バテからの復帰前後で好みの傾向がまた変わった感がありまして。当時の月次まとめではお気に入りとあげてたけど今ふりかえるとやや評価が落ちるものがちらほらあったり。正直なところ、一貫した視点で読んだ本をふりかえれる気がしません。なので、例年ならジャンル混合でお気に入り順にずらっと並べるところではありますが、今回はトピックごとに思いついたものからあげていく感じで。(刊行年は2017年にかぎりません)

●小説

まずは小説から。小説作品においては、夏バテする前に読んだ本が全体の4分の3を占めるという大幅な偏りにより、上半期のまとめとかなりかぶる内容になりますがご容赦を。

ファンタジー

小説作品の中でもいちばん多く読んでるジャンルはラノベ・非ラノベをふくめたファンタジー系。年の前半にはファンタジー的な面白さを持つ作品を月に一冊は紹介しようとしてました。読書冊数が落ちるとそれもストップしてしまいましたが……。

ともあれそんな作品群の中から第一に取り上げる作品はなんといっても、霧島まるは『左遷も悪くない(1)〜(5)』1巻感想2巻感想3巻感想4巻感想)。仕事ひと筋の堅物軍人として生きてきた男が、左遷された先の地方で結婚し、お相手の女性とともに新たな生活をはじめていく。これがすごくよかったんですよ。軍人の夫と家庭を守る妻の間で視点を入れ替えつつ描かれていく新婚生活の様子が。家族ぐるみの交流が深まれば深まるほど、この家族で育ったからこその性格なんだなあと思わせてくれるキャラクターの造形。生まれ育った家ごとにそれぞれの文化があり、結婚を機に交流が進み、ゆるやかに混ざりあって新たな家庭の文化がはぐくまれていく。まるで異文化交流のような変動を感じさせてくれる話がとても素晴らしくって。ファンタジーって、前近代を舞台にすることが多い都合上、キャラクターと生まれ育った「家」の関係性を盛りこんでくれると個人的にとてもうれしいんですけど、このシリーズでは受け継ぐにしろ反発するにしろ、父母や祖父母たちから次代へとつながっていく「家」の影響を感じさせてくれる描写が話の端々に見られて、すごくよかったです。
左遷も悪くない〈1〉 (アルファライト文庫) - 左遷も悪くない〈2〉 (アルファライト文庫) - 左遷も悪くない〈3〉 (アルファライト文庫) - 左遷も悪くない〈4〉 (アルファライト文庫) - 左遷も悪くない〈5〉 (アルファライト文庫) -

「氷と炎の歌」シリーズの外伝にあたるジョージ・R・R・マーティン『七王国の騎士』感想)も、そんな時の流れとそこに生きる人々の姿を描いてくれた素晴らしい作品でした。舞台は本編の100年近く前で、まだ戦乱が大陸を覆う前ということもあって、いくぶんかのどかさを感じさせる時代。けれど油断してると不意打ちのボディブローに苦しむ展開が待ち受けているのがこのシリーズではあり。出自は卑しくても騎士たらんとするダンクに対して、けれどそうした末の結果が取り返しのつかないものになったり、一概に正邪を断じられない事情がのぞけてきたり。読んでるだけでどれだけ頭を抱えたくなってきたことか。正義と思えたことも、悪と断じられたことも、ある一時点ではそうであっても、時代が下れば評価は変わるかもしれない。禍福はあざなえる縄のごとし。すべては時のみぞ知る。けれど、渦中に生きる人々はその場その場で決断し行動しなければならない。その難しさと、物語としてみたときの面白さを感じさせてくれる話でした。
七王国の騎士 (氷と炎の歌) -

非ライトノベルレーベルにおける国内ファンタジー作品としては、佐藤さくら「真理の織り手」シリーズ、そのなかでも特に二作目の『魔導の福音』感想)を。(三作目も2017年内に刊行されてますが未読。)生まれつき魔導を扱う素質のある者とない者とにわかれる世界において、しかし素質はあっても扱う術を知らない者は魔導を暴走させてしまいがちで、それがゆえに災厄をもたらす者として忌み嫌われてしまう者たちがいる社会の話。そこに生まれ育って、魔導を扱う術を知るがゆえに、身近な人たちがこうむる悲劇を知るがゆえに、不当なあつかいからの変化を求めて動きだすキャラクターたちの思いに打たれるものがある。閉塞感のある社会に変革が訪れようとしている、その兆しを感じさせる話が期待を抱かせてくれる。そしてなにより、シリーズ二作目の「福音」においては、そんな社会でありながら、一般に嫌悪される類の性質を持ちながら、それでもあるがままにふるまうキャラクターが登場する。作中で描かれるそのキャラクターの姿は、抑圧を感じていながらもとてもいきいきとしていて、まぶしく映るものがあって。社会をおおいに動揺させるだろう変化がもたらす先に、それでも確かな希望はあるのだと信じさせてくれるのです。
魔導の系譜 (創元推理文庫) - 魔導の福音 (創元推理文庫) -

その他のファンタジー作品としては、渡辺恒彦『理想のヒモ生活(6)〜(9)』もはずせません(6巻感想7巻感想9巻感想)。(最新10巻は2017年内刊行も未読。)このシリーズの面白さはなによりも主人公の思考をトレースできる描写のわかりやすさにあると思います。異世界の女王に婿入りすることになるといういきなりの立場の変化がもたらされて、かといってすぐに王配として身につけておくべき知識教養を備えられるわけもなく。重大な決断を迫られたときに周囲の人々の思惑や妻である女王に与える影響を勘案した末に決断に至る。そうした思考の過程それ自体が駆け引きめいていて、それでいながら考える主体が一人ないしはごく少数の同じ立場の人たちなので整然としていてわかりやすいんですよね。俎上にあがる問題も、対国内貴族から、他国の貴族や王族まで巻き込む問題へとだんだん大きくなってきてて、へたを打てば戦争にも発展しかねない問題でありながら、一概には判断できない難しい問題に巻き込まれるようになっていたり。そんな主人公ともども頭抱えるのも面白い。
理想のヒモ生活 6 (ヒーロー文庫) - 理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫) - 理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫) - 理想のヒモ生活 9 (ヒーロー文庫) -

キャラクターの関係性としていちばんの好みは、梨沙『お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係』感想)。主従譚で、恋物語。男装の麗人としても通る美しく勇ましい姫君と、彼女にふり回されながらも一心に思いを寄せる執事見習いと。幼いころに出会ったふたりの身分違いの両片想いの物語。こんなに好みが詰まった関係性はなかなか見つかるものじゃありません。そして、ラストがものすごく美しいんですよ。主従譚としてのふたりの距離感は崩さずに、それでいて二人の想いをこのうえなく確かに表現してくれる。最高です。最高に心を打ちぬいてくれる一冊でした。ただただ感謝。
お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 (一迅社文庫アイリス) -

非ファンタジー

男装キャラの登場する作品をあげたので、そのつながりからノクターンノベルズの『瀬野家の人々』を。(※R18作品ですのでお気をつけを。)義姉によって女装させられていくうちにどんどんその素質を開花させていく主人公の話。外見的な面もさることながら、それ以上に精神的な面での変化が魅力的で。最初は女装を嫌がっていた主人公が、すぐに女装時のキャラができていき、心から女性になりきっていく。声も、しぐさも、外見も、嗜好も、どこをとってもすっかり女の子のようでありながら、それでいて本当のところは男性で、そんな自分に羞恥を感じてもいる。けれど、そうと知らなければすごくかわいくてきれいな女の子でしかないという。そんな倒錯的なかわいさに魅了される。さらには、この作品はR18作品であって。えっちな面でもとまどいながらも女性的な感覚を得ていく主人公の姿はフェティッシュなな魅力に満ちあふれていて、新たな世界が眼前に開けていくかのような思いにとらわれる。そのうえ、主人公が女装するだけでなく、義姉もときに男装をし、義弟も女装をし、男だと思ったキャラが女だったり、女だと思ったキャラが男だったりしていくうちに、男と女の境があいまいになっていく感覚に襲われる。異性装の物語、その魅力を髄まで教えこんでくれる作品です。
https://novel18.syosetu.com/n3752dr/ (※R18サイトに飛びます)

ジャンルとしての好みの補正がかかっているファンタジー以外でお気に入りと呼べる作品はかなりの面白さを有しているものばかりなのですが、なかでも2017年に読んだ中でいちばん面白かったと思うシリーズは、白鳥士郎『りゅうおうのおしごと!(2)・(3)』2巻感想3巻感想)。(4巻以降は未読。)アニメも放映されているのでご存知の方も多いかと思いますが、将棋の話。それも、プロやプロを目指すひとにぎりの実力者たちを中心にした話。これがとんでもない熱量を持った話でして。才能は基本的に持っていて当たり前。けれどその中で優劣がつけられていくシビアな世界。将棋しかないと言えるほどに打ちこんでいく世界だからこそ、その劣位をこのうえなくはっきり突きつけられる敗北の悔しさみじめさはいかばかりか。そんな厳しい勝負の世界を知れば知るほど、勝ちたい強くなりたいと願うがむしゃらな気持ちが心を熱くさせる。それでも将棋を愛する純粋な想いに胸を打たれる。実際にあったできごとをもとにしている話も多いようで、だからこその説得力でしょうか。素晴らしい物語です。
りゅうおうのおしごと!2 (GA文庫) - りゅうおうのおしごと!3 (GA文庫) -

●マンガ

小説作品からは以上としまして、次にはマンガから。こちらだと小説と違って読みたいと思う作品がファンタジーではないものが多くなるのが不思議なところではあります。とはいえ、小説に比べると読書量は少なめなこともあり、あまり長いシリーズは読み進められていないのですが。

そんななかでもいちばん読み進められているのが百合作品でして。2016年のまとめでも気になるジャンルとしてあげてました。そうしていくつか読んできたなかで、今いちばん気に入ってるシリーズは、缶乃『あの娘にキスと白百合を(1)〜(7)』1巻感想2巻感想3巻感想4巻感想5巻感想6巻感想)。中高大一貫の女子学園を舞台にした話で、メインで登場するペアはいつつも、各巻ごとにそれぞれのカップルの話が描かれていくシリーズ。すれ違いながらもきずなを深めていく女の子たちの姿がとてもかわいいんですよ。かわいい女の子とかわいい女の子の話はとてもかわいい。二人でそうなら、三人になればそれはもうとてもとてもかわいい。それぞれのカップルがうっすらつながりながら広がっていくかわいい女の子たちの世界はかわいさに満ちあふれていて素晴らしい。素晴らしいシリーズです。
あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ) - あの娘にキスと白百合を 2 (コミックアライブ) - あの娘にキスと白百合を 3 (コミックアライブ) - あの娘にキスと白百合を (4) (MFコミックス アライブシリーズ) - あの娘にキスと白百合を 5 (コミックアライブ) - あの娘にキスと白百合を 6 (MFコミックス アライブシリーズ) - あの娘にキスと白百合を 7 (コミックアライブ) -

マンガは以上でしょうか。多少はまた読むようになってきましたが、まだこれぞというものを見つけ出す感覚は育ちきっていないようで。そこそこ楽しめるものは見つかるようになってきているので、もう少しという気もしていますが、さてどうか。

●洋書

ひきつづいては、2016年末くらいから手を出しはじめた(と記憶している)洋書の区分から。小説の区分に含めてもよかったんですが、外国語の文章を読む趣味とのつながりが深く、いまはともかくそのうち小説の枠内に収まりきらなくなっていくのではないかと思われることから別項で。

といっても、あげれる作品はまだひとつしかありません。Philip Pullman『His Dark Materials(1)Northern Lights』。日本では「ライラの冒険」のタイトルで知られるシリーズで、映画化もされているようです。ジャンルはファンタジー、よりもSFといったほうがいいかもしれません。物語がはじまるのはこの世界によく似た並行世界のオックスフォード。デーモン(dæmon)と呼ばれる、絆で結ばれた動物たちとともに生まれ育つ人々の世界。これが実に興味深い世界で。デーモン以外は現代の世界とだいたい同じなのかなと思ってると、「タタール人がモスクワに侵攻してるらしい」とか「カルヴァン教皇以来」とか出てくるから、ちょっとそれどういうことなのと気になってくるんだけど、物語の本筋にはそれほどかかわってこない。それらを雰囲気程度にして、主人公の女の子がさらわれた友だちやとらわれたおじさんを助けに雪に覆われた北欧の地を冒険する話。これがわくわくと読みいってしまうことといったら。行き場をなくした主人公が、その目的にすがって向かった北欧で戦いの世界に身を投じた先で、鎧を着た熊の戦士に認められる勇気を示すまでになる感慨深さですね。さらに、それだけで終わらず次の巻以降の展望を開きつつ、最後までシリーズの期待度を上げに上げて幕を引くラストといい、圧巻のシリーズ第一作でした。
Northern Lights: His Dark Materials 1 -

●その他(歴史)

フィクション作品としてはそんなところで、例年ならここでしめに入るところなんですが、2017年は(もっと前からだったかも?)それ以外の本を読む量も増えてきた年ではあったのでして。ふだんは紹介してませんが、読むだけ読んでそのまま放置してるのもなにかもったいないので、こういう機会にでも雑記程度になにか紹介してみたいなという気分になっていたり。

そういった本のなかで、読んでる数はともかくもっとも関心の高い分野は歴史。そのなかでもいちばん広くいろいろ読んでるのは中世スペイン史……ではあるんですけど、2017年内にはそんなに数を読めていなかったり。唯一あげれるのは、カタルーニャにおける11世紀の「封建革命」論についての記述だったでしょうか。(自分が読んだのはあくまでその論を紹介する記述でしたが。)中世の社会といえば、すぐに思い浮かぶのが封建制というイメージではあったんですが、それっていつごろできあがったものなんだろうかという疑問につながるものでして。高校世界史だと西ローマ帝国の滅亡やゲルマン人の大移動あたりで一度記述を区切るをイメージで、だとすると古代と中世の境目はそのあたりで、つまりゲルマン人の大移動以降の社会は封建制だったといっていいのかなと思っていると全然そんなことはなかったりするようで。古代末期なんて概念もすこし前にようやく知った手合いではありますが、どうも西ローマ帝国の滅亡後もローマ帝国由来の統治体制は結構しぶとく生き残ってたらしい。カタルーニャにおいては古代社会から中世社会への移行がなされたのは11世紀のことである、というのが有力な学説であるとか(10年以上前の論文では)。ほかの西欧地域でも同じくらいの時期が社会変動の境目であるとされているらしく(同上)、封建制とは何かとか、何をもって古代・中世とするのかとか、その辺の議論もあるみたいですけど、自分のなかでの中世ヨーロッパについての古いイメージはいろいろ解きほぐしてやる必要があるなと感じるところであり。

また、ほかにも興味のあるテーマはいくつかあって。2016年は感染症を題材にしたSFやノンフィクションへの関心が高まっていた時期だったんですが、その流れで2017年に読んだ本として、宮崎揚弘『ペストの歴史』がありまして。14世紀半ばには「黒死病」の名でヨーロッパ一円に猛威を振るった病気がどのように広まっていき、どれほどの犠牲を出していったのかと、様々な研究の積み重ねを通して克明に描きだされていく様相がすさまじいほどにおそろしい。けれど、この本が扱うのは「黒死病」だけではなく、その前の時代、その後の時代におけるヨーロッパでのペストの流行も射程に収めている。というのも、「黒死病」として猛威を振るったペストは完全にヨーロッパから消え去ったわけではなく、どこかに残存していた病原菌によって散発的に流行がくりかえされるようになったのだという。すなわち、ペストはヨーロッパに常在化するにいたっていたということで。いかにもおそろしい。そんなペストの歴史を、中近世の流行を中心に、18世紀における西ヨーロッパからの消滅までをまとめた一冊。歴史好きの方はもちろん、感染症テーマの物語のファンの方にも?
ペストの歴史 -

また、歴史を扱った本の面白さには、偶然性や複雑さの産物である歴史の流れを明快なテーマで読み解く面白さもあると思っていて、そういった本としては、深井智朗『プロテスタンティズム――宗教改革から現代政治まで』が印象に残っています。「九五カ条の提題」によって宗教改革が巻き起こるきっかけとなったドイツのルター。その登場前夜のキリスト教社会の状況から説き起こし、ルターが目指したリフォームの姿、それが当時の諸侯たちの思惑によってルターの意図を超えて政治的な動きとなっていく様子を描写し、ルターによる改革の終着点とさらなる改革を目指す洗礼主義の潮流にふれ、それらが流れいたった代表例としての現代のドイツとアメリカの社会が提示される。それらの概略を通じて、教会やキリスト教の改革を目指したプロテスタンティズムの理念、現代社会にも通じるその潮流を一読で概観する面白さですね。初学者でもわかりやすいのではないかと思える平易な記述でありながら、またそれゆえに細部をより詳しく知りたくもなってくる興味深い内容。とてもいい新書だと思います。
プロテスタンティズム - 宗教改革から現代政治まで (中公新書) -

紹介するタイトルは以上になります。やはりというか、夏バテ前までに読んだものが多いです。今年こそは夏から秋にかけてのペースダウンを避けたいところですけど、どう対策したらいいんでしょうね。体力でもつけますか?

■2018年の目標

2018年の目標については、正直なところ、どんな目標を設定すべきなのか、どんな目標なら達成がみこめるのか、皆目見当がつきません。毎年の状態をふりかえって言えることは、一年もの長いスパンでの先行きは見通せないということで。その程度には自分で自分が何するかわからないというところがあるんですが。短めの目標を立ててそれを目指しつつ、一年間の総量としてはそれらを単純に足し合わせた結果だけ見る感じのほうがよさそうな。

「今年はファンタジーをあさりたい!」みたいな目標も、自分がどういうジャンルを深堀りしたいのか自分のことながらよくわかんない感じになってるのが現状でして。とりあえず気になるものをあれこれ読んでいきながら、面白いと思った本を中心にブログを更新していけたらというところで。なんの具体的な目標もないまま2018年をはじめていく感じで。まあもう2月も終わろうとしてますが……。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:44| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月21日

2017年12月の読書まとめ

12月は13冊。だいたい復調してたはず……だけど、小説を読むペースを落としたら、読了数は回復しきらなかったという。マンガ等を含めれば23冊。そのほか、英語やスペイン語のニュース記事を読んだり洋書を読んだりしてた模様(当時のメモによると)。

12月に読んだ中からのお気に入りはなし。ニュース記事を読んでるのが一番楽しかったような記憶。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 18:26| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月25日

2017年11月の読書まとめ

11月は5冊。めちゃくちゃ少ない。マンガ等を含めても13冊にしかならないから、どれだけ本を読めてなかったのかがわかろうというもの。

それというのも10月からひきつづき、この月の半ばくらいまで精神的にかなりへこんでまして。具体的になにがあったというほどのことでもないんですけど、この本読んでなにになるんだろうなんて考えだしたらなにも手につかなくなってしまって。それでもぼーっとしてるうちに時間が過ぎてくのはもっとこわいので、とりあえずなにがしか読めるときはそれを読んで、できなさそうなら、それでもゲームならできるからゲームをしてるという日がつづいてた感じでしょうか。

月の後半くらいには持ち直せてたかと記憶してますが、持ち直す原動力になったの英語・スペイン語の文章を読むことだったので、カウントされる本の読書量としてはやはり伸びず。

この辺は、自分でも不思議に思うところではあるんですよね。読むのが楽なラノベよりも、比較して精神的な負荷の高めな外国語の文章のほうがまだ読めるという状態だったのは。自分のなかでの関心がフィクションからノンフィクションのほうに揺れつつあるのを感じる部分もありますし、日本語以外の文章も読めるんだと見栄を張りたい気持ちがあるのもたしかではあり。たぶん、そのときの自分の心理状態とうまく合致するものがあったんだと思います。

ただ、このころから、ラノベ読みとしての自己認識に対する違和感というか、Twitterラノベクラスタとの間の心理的な距離感というかを自覚するようになってきたように記憶してます。かといって、それではどこに自分のアイデンティティを置くかとなると、それがまたよくわからない状態なのですが。

11月に読んだ中からのお気に入りはなし。

次点として、マンガから『水玉ハニーボーイ(7)』(感想)を。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 12:43| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月20日

2017年10月の読書まとめ

10月は13冊。マンガ等を含めると31冊。数字だけ見てると悪くはなかったようにも見えるけど、調子がよくない時期があって、まったく本が読めなくてゲームしかできない状態に陥ってた時期もあったような。はっきりと記憶してはいませんが、マンガばかり3冊も4冊も読んでた日は本が読めるか読めないかの境目ぐらいの状態だったかも(11月のことだった可能性も)。くわえて、10月はカタルーニャで独立を問う州民投票があったり独立宣言が可決されたり、その後の今もつづく一連のごたごたが大きく報道されだした月でもあって、そちらにも気を取られてた記憶。この関連の情報は興味をもって収集していられる情報として、スペイン語学習のいい教材とさせてもらったり。

10月に読んだ中からのお気に入りは以下。

[☆☆☆☆☆]りゅうおうのおしごと!(3)
りゅうおうのおしごと!3 (GA文庫) -
ライトノベルより。将棋の腕こそが唯一最大のアイデンティティであるプロ棋士しかり、そんなプロになるべくライバルたちと必死の競争に励むプロの卵しかり、はたまた市井の愛好家として将棋を指す人しかり、そこには共通して将棋に対して抱く想いがある。ほかのなによりも強く抱く想いが負けられない意地としてあふれ出すとき、それは心を揺さぶるほどの勢いで吹き抜ける熱量となってあらわれる。将棋を指す理由、負けられない理由、恋にも似てひたむきな気持ちの発露に胸を打たれる。素晴らしい物語でした。

[☆☆☆☆☆]あの娘にキスと白百合を(6)  感想
あの娘にキスと白百合を 6 (MFコミックス アライブシリーズ) -
マンガより。かわいい女の子とかわいい女の子の恋の話はとてもかわいい。けれど、それが三人のかわいい女の子の話になったら……? そこには、かわいいの新世界が開けていたのです。

[☆☆☆☆]理想のヒモ生活(9)  感想
理想のヒモ生活 9 (ヒーロー文庫) -
ライトノベルより。悪意によらない事情があるとわかるほどにままならなさに頭を抱えたくなる。派閥の対立はいいものです。

以上。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:40| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月17日

2017年9月の読書まとめ

9月は6冊。前月比で−12。激減しました。8月下旬に夏バテしてその影響が尾をひいてしまって。なにを読もうとしても読めないという状態からは9月になるかならないかというくらいには回復できていたんですが、そのときにこれなら読めるとなったものが洋書だったもので、月の前半はほとんどそっちばかり読んでました。後半くらいからようやく日本語の小説も読めるようになってきたのですが、洋書を読む面白さと比較すると洋書のほうに軍配が上がるほどには前半の読書体験がいい時間だった記憶がありまして。洋書のほうにまわす比重を増やした読書時間の配分をするようにしだしたこともあって、月の読書冊数はかなり少なくおさえられてしまうことに。あちらを立てればこちらが立たなくなるのはしかたのないところですかね。とはいえ読書を楽しむという目的からはよりよい配分になっていると思えてもいるところであり。このペースでしばらくつづけてみたいところではあります。

ブログの更新は2件で−10件。こちらも激減。どころかほぼ止まってましたね。夏バテの影響か、なかなか感想が浮かばなくなってきてて……。読んでるときはものすごく面白いと思ってたはずなのにいざ書こうとするとなにも出てこない……なんてこともあり、これはちょっとリハビリが必要かと思ったり。

マンガ等をあわせた読了数は11冊。これも−32で激減。前半は完全にマンガも読めなくなってました。復調してきてからは、今度は上でカウントしてる小説を読むのに手いっぱいでそれ以外の本を読むのに割く時間の余裕がほとんどなく、結局あまり数は伸びず。この辺はまあ、自分にとってのメインはあくまで小説なのでべつにかまわないといえばかまわないのですが、面白そうな本をはいくつも見つけられてはいるので、なんとか時間を見つけて読んでいけたらとは思うのですが……。

9月に読んだ中からのお気に入りは以下。

[☆☆☆☆]His Dark Materials(1)Northern Lights
Northern Lights: His Dark Materials 1 -
洋書より。オックスフォードで半分野生児のように育った少女が、ロマの一族や鎧を着た熊とともに冒険する話。読んでるときは最高に面白いと思ってたんだけど、いざ感想を書く段になるとなにも浮かんでこなくて困っていたり。一巻で話の区切りがつかずに盛大に二巻につづいたからか?

以上。

今月はもうちょっと頑張りたいですね……。

以下は読書メーター貼り付け。

9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2232
ナイス数:2

Northern Lights: His Dark Materials 1Northern Lights: His Dark Materials 1
読了日:09月12日 著者:Philip Pullman
ゲーマーズ! (2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫)ゲーマーズ! (2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月19日 著者:葵 せきな
折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)
読了日:09月22日 著者:
理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫)理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫)
読了日:09月24日 著者:渡辺 恒彦
厄災王女と不運を愛する騎士の二律背反 (コバルト文庫)厄災王女と不運を愛する騎士の二律背反 (コバルト文庫)
読了日:09月26日 著者:藍川 竜樹
死にかけて全部思い出しました!! (レジーナブックス)死にかけて全部思い出しました!! (レジーナブックス)
読了日:09月27日 著者:家具付

読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:45| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月11日

2017年8月の読書まとめ

8月は18冊。前月比で−5。やや減。途中までは調子よかったんですけどね……。中旬まではそれまで通りの月20冊ちょいくらいのペースで読めていたんですが、下旬に入って完全に失速しました。それまで順調に読めていたはずが、突然に本を読もうとしてもまったく集中力が働かせれずに1,2ページ読むか読まないうちに投げだしてしまう。そんな状態に陥ってしまって。はい、完全に夏バテしてました。例年のことではあるんですが、今年はその気配もないのでなんとかやり過ごせそうだと思っていた矢先のこと。一時期すこしだけ涼しい日があったあとにもりかえしてきた暑さにやられてしまったように思います。

ブログ記事のアップは12件と、こちらは−1件にとどまっていますが、これは調子を落とすまでに書けてた分を吐き出してただけだったはず。

マンガ等もあわせた読了数は43冊。こちらは−2冊で微減。小説は読めなくてもマンガは読めるということはわりとあったりするんですが、そちらもあわせた読了数は割と維持できてたことに。この辺はあれです。個人的な読書の傾向として、感想あげてるタイトルを見ていくとなんとなくわかるように思うんですが、読んでる本の傾向として、小説はファンタジー系が多く、マンガは現代系が多いので、なんとなく切り替えが利いてしまう部分があるというか。読みたい本を選んでるだけのつもりですが、気づけばこんな感じの傾向。そして実はこの月、下旬に読むペースが失速していたため新規購入を手控えていたこととお盆の新刊発売がない時期があったことも重なって、読了冊数が購入冊数を久方ぶりに超えていたりもしたのでした。読書ペースが上がってたわけでもないのでただの時期的なものでしかないんですが、特記事項ではあるでしょうということで。

そんなこんなで、以下、8月読了分からのお気に入り。

[☆☆☆☆]りゅうおうのおしごと!(2)  感想
りゅうおうのおしごと!2 (GA文庫) -
ライトノベルより。負ける悔しさと、もっと強くなりたいと渇望するような気持ち。勝負の世界だからこそ厳然と突きつけられる優劣の強烈さがおそろしくもあり、けれど悔しさをばねにする精神にさらなる期待をさせてくれるのでもあり。

[☆☆☆☆]理想のヒモ生活(7)  感想
理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫) -
ライトノベルより。その場にいない女王の意図をくんで、もっとも彼女のためになる選択、もっとも彼女の足をひっぱることにならない選択はなにかと考え試みる。駆け引きめいた思考とその実践をていねいに追っていく面白さと、それをなさしめる夫婦の信頼関係がよいもので。

[☆☆☆☆]わいせつスキンシップ  感想
わいせつスキンシップ (GOT COMICS) -
マンガより。18禁注意。いじめとエロの組み合わせはとてもいいものがありまして。特に女子によるものだと、同性だからこその性的なことまでふみこむことへの容赦のなさがたまりません。

[☆☆☆☆]ご主人様のお目覚め係(2)  感想
ご主人様のお目覚め係2 (一迅社文庫アイリス) -
ライトノベルより。互いの好意をうけいれたふたりが、この上ないほどに祝福された結婚を迎える展開がたいへんよいものでした。

次点として、まずは『エクレア blanche』(感想)を。百合がいっぱい詰まったアンソロジー。百合に興味がある人が読めばきっといくつもお気に入りの話が見つかるはず。ふたつめは『中出しルーティン』。エロマンガなので18禁注意ではありますが、中出しの背徳感と一部には孕ませのおぞましいいやらしさも含んだ、好きな人にはたまらない短編マンガ集。

以上です。

なんだかエロマンガが多い気がするけど先月そんな読んでたっけ……と思ったけど、読んでましたね。はい。本を読もうとしても集中できずに全然読み進められないという苦しさは、何度経験しても軽減されないものでありまして。ストレスからエロに走ったともいう。まあそうでなくてもふだんから(マンガはともかく小説では)摂取してはいるんですけど、ここのところ多いなと思ったらいろいろ察してくださいというか。

以下、読書メーター貼り付け……は、もう8月分はできないんだった。更新ペースも復活させないと……。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:49| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

「このライトノベルがすごい!2018」アンケート回答完了

毎年恒例の宝島社による投票企画。自分も1,2時間ほど前に回答を済ませてきました。「好きなライトノベルを投票しよう!!」とは違って、ブログに投票用エントリを残すタイプの投票企画でもないので、もはやいつぶりの投票なのか自分でもわかりませんが、好きラノのときともども、こういう企画に参加できるというのは、それだけで楽しいものがあります。

以下、送信した回答の内容と一部追記。公開する必要はまったくないのですが、ランキングにかすりそうなものがあまりないように思うため、自分の好きな作品を推す機会はきっちり活かすべく、ここに残します。

■文庫部門

1位:左遷も悪くない / 霧島まるは(アルファライト文庫)  2巻感想3巻感想4巻感想
結婚生活を通して生まれ育った家の文化が混ざりあい、新たな一家の雰囲気が生まれていく、あたたかく力強い家族の物語。

2位:お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 / 梨沙(一迅社文庫アイリス)  感想
ラストの一文まで、文句なしな両片想いの主従譚。  ←某新人賞作品のキャッチコピーのパクリですが……。なかなか汎用性が高いと思います。

3位:なんちゃってシンデレラ / 汐邑雛(ビーズログ文庫)  1巻感想2巻感想3巻感想
アルティリエの変化が周囲の人々をも変えていく、異世界に浸透していく奇跡のような転生(憑依)譚。

4位:恋する救命救急医 / 春原いずみ(X文庫ホワイトハート)  2巻感想
しんどい仕事のしんどさと、心許せる人との交流と、どちらもあってのお仕事ものの面白さ。

5位:裏世界ピクニック / 宮澤伊織(ハヤカワ文庫JA)  感想
コミュ障ぼっちオタクな女の子によるガール・ミーツ・ガールな怪談系百合SF。

■単行本部門

1位:本好きの下剋上 / 香月美夜(TOブックス)  第三部1巻感想第三部2巻感想第三部4巻感想
立場が変わるたびに広がる世界、増える責任、けれどどこまでも相変わらずなマインの暴走・自爆ぶりにほっこりさせられる。

2位:女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします / 帰初心(エンターブレイン)  1巻感想
残念美形な犬人たちの言動に羞恥に染まる表情を隠せないリーゼロッテ(飼い主)の明日はどっちだ!?なドタバタコメディ。
2巻は残念ながら未読。

3位:あなたに捧げる赤い薔薇 / jupiter(アイリスNEO)  感想
自分ひとりの幸せよりも相手のこと、相手の世間体のことを考えずにはいられない。盲目ではいられない貴族の恋のこじれ模様。

4位:自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。 / しき(レジーナブックス)  1巻感想
婚約者の少女のポンコツな言動をほほえましくながめる面白さ。
2巻は未読。

5位:転生の神王妃 / 夢乃咲実(ビーボーイノベルズ)
チベット辺りにモデルを取ったという婚姻形態が面白い世界観。

期間内のライトノベルの読了数は167冊でした。ひと月あたりにすると14冊くらい。

■女性キャラクター部門

1位:ティアナローゼ / いじわる令嬢のゆゆしき事情
虚勢の仮面をかぶったツンデレにして主人公にとっての負けられない恋のライバルでもあり。王女でありながら年頃の少女でもある姿はとてもとてもかわいい。

2位:紙越空魚 / 裏世界ピクニック
相棒にだだっ子めいた感情を発露する姿がとてもかわいいコミュ障ぼっちオタク。

3位:ローゼマイン / 本好きの下剋上
どんな立場になっても忘れない飽くなき本への欲求と、どこかしらでやらかす暴走・自爆ぶりにほっこりさせられる。

■男性キャラクター部門

なし。 女性キャラクター目当てでばかり読んでいるとこうなるの図。

■イラストレーター部門

1位:成瀬あけの
いじわる令嬢のゆゆしき事情 灰かぶり姫の初恋 (角川ビーンズ文庫) - いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約 (角川ビーンズ文庫) -

2位:アオイ冬子
狂王の情愛 (ソーニャ文庫) - 愛しき花嫁に運命の花束を (ハニー文庫) -

3位:由利子
後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫) - 後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫) - 後宮樂華伝 血染めの花嫁は妙なる謎を奏でる (コバルト文庫) -
モノクロでも鮮やかな色彩が目に浮かぶような中華風な世界観の衣装がいいですね。

イラストの好みは自分のなかでほとんど言語化されてないため、あまりコメントつけられませんでした。無念。


以上。コメントがやや長めなのは仕様です。簡潔な説明はどうも苦手で……。

レギュレーションについては作品部門が文庫本部門と単行本部門にわかれたこと以外で特に大きな変更点はないかと思いますが、それとは別に、投票先を決めるに際して個人的な縛りを入れてあります。「キャラクター部門およびイラストレーター部門も作品部門と同じ対象期間内から選ぶこと」「対象期間に刊行された巻を読んでいる作品の中から選ぶこと」。このふたつ。

それ以外の部分では特に制限を設けず選んだつもりです。「自分がライトノベルだと思う範囲すべての中から選ぶ」「集計対象外と明言されていようがいいと思う作品があれば選ぶ」といったところを意識しながら。とはいえ後者のほうは、特にこれだというものがなかったので、そのつもりだったと書かなければ読み取れないとは思いますが。

今年の上半期とその前後1か月くらいをのぞいて、読書に集中できていたとは言いがたい一年だったこともあり、今回の投票作品の決定はかなりの部分で個人的な上半期のベストがたたき台になってます。ここ一年で読んだ作品の自分のなかでの好みというと、あの時点からそれほど大きな違いはありません。ですが、あらためてレギュレーションを読んでいるうちに、「ここでは、あなたが“今最も旬で”“今最も面白く”“今最もすごい!”という作品をお訊きしたいと思います」という一文が目に入ってきまして。これを見ているうちに、ただ単に自分の好きな作品を書いて送るのは違うかなと思えてきたというしだい。なので、今回送った回答は、自分なりにその設問にふさわしいと思われる内容を考えたつもりです。どの程度それに応えられているかはわかりませんが。

ともあれ、個人的にはコメントが公開できたのですでに満足してる感もありますが、なにせよ結果発表を楽しみにしたいと思います。


最後に、投票のルールについて気になったこととして、文庫部門と単行本部門がそれぞれ5作品分の枠を埋めることが必須なのかそうでないのかが不明だったことを。例年通りなら必須ではなかったはずと記憶してるんですが、Twitterで編集部公式アカウントが必須だと思っている人の発言をRTしてなんの訂正も行っていないのを見るとその認識を肯定しているとも読めるわけで。必須の条件を満たさない回答はどうなってしまうのかと考えていくと、とにもかくにも5作ずつ記入しておくのが無難かという考えに落ち着いてしまって……。同じ思考に陥った人がどの程度いたかはわかりませんが、枠が足りないというほどにたくさん読んでる人はともかく、枠が余ると感じる人がとにかく手当たりしだいに書いていくことにつながりかねないのではないかと思うしだい。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:58| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月23日

2017年7月の読書まとめ

7月は23冊。前月比では+1。単純に1日多いのでそうなっただけと思える程度の安定したペース。マンガ等もあわせた総合の読了数は45冊。前月比で+10冊なので、こちら方面での読書量が伸びた月だったといえそうで。過去の実績と比べた読書ペースとしてもいい感じなんですが、これでもやっぱり積まれていくペースには負けてしまうのが業の深さを感じさせられるところ。

読了分からの感想ブログ更新が13件というのは、これまでの更新ペース的に多いのか少ないのかはわかりませんが、だいたい読了4冊につき1件というペースなので、それほど紹介できてはいないなというところ。内訳としては小説とマンガの比が10:3。読了数から考えるとマンガのほうをもう少し増やせれたらという気もしてきますが、自分としては小説のほうに重きを置きたいところなので、どちらかというとこの月10件くらいをあまり下回ることがないようにというのを目標にしておくべきではないだろうかと考えてみたり。まあどれだけ面白い作品に出合えるかしだいではあるんですけど。

というかですね、これ前月の読書まとめ記事でも書きましたけど、感想の消化ペースが遅れてきてるのがいちばんやばいんですよ。6月のまとめよりもさらに遅くなってきてて、なんとかしないとなーというところ。1冊読む間に2冊分くらい感想をやっつけるペースが必須なのでは……。

まあそれはさておき、以下、7月読了分からのお気に入り。

[☆☆☆☆]恋する救命救急医 あなたのベッドであたためて  感想
あなたのベッドであたためて 恋する救命救急医 (講談社X文庫) -
ライトノベル(BL)より。自身の失敗に直面したとき、人はそれをどう受け止めるか。失敗への向き合い方と、逆境のつらさを描いた描写がとてもしんどくてよかったです。

[☆☆☆☆]たとえとどかぬ糸だとしても(1)  感想
たとえとどかぬ糸だとしても: 1 (百合姫コミックス) -
マンガより。兄のお嫁さんに恋をしてしまった、報われる未来の見えない片想い百合。あきらめようとしても期待してしまう心にぐるぐる思い悩む女の子はいいものです。

次点として、『本好きの下剋上(3)領主の養女(4)』(感想)を。ダームエルの恋の行方が気になる展開に、とても応援してあげたくなります。
並んで、『あの娘にキスと白百合を(5)』(感想)も。すれ違いからはじまりながらも、お互いのことを最初からほかとは違う特別な人として見ていたふたりの関係がとてもかわいい百合でした。


以上そんなところで。ファンタジー枠でのお気に入りはなし、イチオシは『恋する救命救急医 あなたのベッドであたためて』です。

なんというか、数か月前に比べてお気に入りの基準が厳しくなってきてる気がしますが、この辺はどうしても気分で上下するところではありますので、少なくとも感想書いてブログで紹介してるものはすべて面白い作品ばかりですよということで。

最後に読書メーターの貼り付けを。

7月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:7217
ナイス数:5

後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫)後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫)
読了日:07月02日 著者:はるおか りの
梔子のなみだ (PASH! ブックス)梔子のなみだ (PASH! ブックス)
読了日:07月04日 著者:水無月
美味しくお召し上がりください、陛下 (ノーチェ文庫)美味しくお召し上がりください、陛下 (ノーチェ文庫)
読了日:07月04日 著者:柊 あまる
テメレア戦記III 黒雲の彼方へテメレア戦記III 黒雲の彼方へ感想
ナポレオンという革命児に、思想的・制度的にドラゴンとの関係が先進的な中国の高貴なるドラゴンによる援助が加わるという、ワクワクさせられる展開。でもそれが敵側のことなので、脅威度の跳ね上がり方が半端ない。意表を突かれてあっという間にやられていく友軍の姿を、なすすべなく見ているほかない無力感。冬将軍に期待するしかないのか……。まだまだ希望はないわけではないというところは見せてくれているので、次はどうなるか。本国イギリスが舞台になっているか、それとも。楽しみですね。
読了日:07月06日 著者:ナオミ ノヴィク
あなたのベッドであたためて 恋する救命救急医 (講談社X文庫)あなたのベッドであたためて 恋する救命救急医 (講談社X文庫)
読了日:07月06日 著者:春原 いずみ,緒田 涼歌
理想のヒモ生活 6 (ヒーロー文庫)理想のヒモ生活 6 (ヒーロー文庫)
読了日:07月10日 著者:渡辺 恒彦
お義兄さまの愛玩 (ソーニャ文庫)お義兄さまの愛玩 (ソーニャ文庫)
読了日:07月11日 著者:桜井さくや
魚舟・獣舟 (光文社文庫)魚舟・獣舟 (光文社文庫)
読了日:07月12日 著者:上田 早夕里
ハーレムアベンジャー 痴女と監獄とエッチな責め苦 (二次元ドリーム文庫)ハーレムアベンジャー 痴女と監獄とエッチな責め苦 (二次元ドリーム文庫)
読了日:07月12日 著者:竹内けん
フェアリーテイル・クロニクル ~空気読まない異世界ライフ~ 6 (MFブックス)フェアリーテイル・クロニクル ~空気読まない異世界ライフ~ 6 (MFブックス)
読了日:07月12日 著者:埴輪星人
おこぼれ姫と円卓の騎士 臣下の役目 (ビーズログ文庫)おこぼれ姫と円卓の騎士 臣下の役目 (ビーズログ文庫)
読了日:07月13日 著者:石田 リンネ
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女IV」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女IV」
読了日:07月14日 著者:香月美夜
メイド花嫁を召し上がれ (CROSS NOVELS)メイド花嫁を召し上がれ (CROSS NOVELS)
読了日:07月17日 著者:真船るのあ
公爵令嬢の嗜み (カドカワBOOKS)公爵令嬢の嗜み (カドカワBOOKS)
読了日:07月18日 著者:澪亜
王太子妃になんてなりたくない!! (メリッサ文庫)王太子妃になんてなりたくない!! (メリッサ文庫)
読了日:07月20日 著者:月神 サキ
左遷も悪くない〈5〉 (アルファライト文庫)左遷も悪くない〈5〉 (アルファライト文庫)
読了日:07月21日 著者:霧島 まるは
The Twistrose KeyThe Twistrose Key
読了日:07月21日 著者:Tone Almhjell
愛しき花嫁に運命の花束を (ハニー文庫)愛しき花嫁に運命の花束を (ハニー文庫)
読了日:07月24日 著者:ゆりの 菜櫻
レジェンド・オブ・イシュリーン (サーガフォレスト)レジェンド・オブ・イシュリーン (サーガフォレスト)
読了日:07月25日 著者:木根楽
竜騎士のお気に入り 侍女はただいま兼務中 (一迅社文庫アイリス)竜騎士のお気に入り 侍女はただいま兼務中 (一迅社文庫アイリス)
読了日:07月27日 著者:織川 あさぎ
お姉ちゃんとショータくんと。 〜ナカを良くするHのカンケイ〜 (ぷちぱら文庫 251)お姉ちゃんとショータくんと。 〜ナカを良くするHのカンケイ〜 (ぷちぱら文庫 251)
読了日:07月27日 著者:黒瀧糸由
風の名前 4 (ハヤカワ文庫FT)風の名前 4 (ハヤカワ文庫FT)
読了日:07月27日 著者:パトリック ロスファス
呼び出された殺戮者 (HJ NOVELS)呼び出された殺戮者 (HJ NOVELS)
読了日:07月28日 著者:井戸正善

読書メーター
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:53| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月12日

2017年上半期のベスト

好きラノの投票記事でやりたいと書いてたものです。もともとは夏休みの読書の参考になればと考えてたものなんですけど、すでに学生の人たちは夏休みに入ってて、へたするともう半分過ぎてたりもするんでしょうか。うーん、もっと早く読んでいきたい。ともあれ、そんな事情もあって、まだあれこれ読めたら読みたいものはあるんですが、これ以上先延ばしにはできないかということで。

好きラノ時点では、期間内で読む予定の作品で手のつけれていなかったものがあったのに加えて、あちらはライトノベルという枠組みのなかでの選択になるので自分が読む範囲を一部カバーしきれないところがあって、同じくライトノベル読者に向けて紹介したいのに……という作品がもれていってしまうのが惜しまれるところではありまして。年明けにやる一年間で読んだ中でのベストを上げる記事もあるにはありますが、あちらは読んだもの全部のなかから選びたいということで、半期で発売されたもののみに絞る企画はここでやってみてはどうかと思ったしだい。まあそうはいっても、ほとんど好きラノと同じラインナップなんですけど。

内訳としては、少女向けライトノベルが6作と少年向けライトノベルが2作、国内ファンタジーが1作、Web小説が1作となってます。好きラノ記事とかぶるものがほとんどなのと、そちらの紹介はそのまま流用になってる手抜きな紹介ではありますが、よければ見てやってください。

紹介する順番は上からお気に入り順です。(あまりピンとくるものがなくても上のほうのタイトルは目に入れてもらいたいという趣旨)

お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 / 梨沙  感想
お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 (一迅社文庫アイリス) -
少女向けライトノベルより。個人的な上半期のイチオシ。両片想いな主従の関係がめちゃくちゃいい。おまけに主人の王女さまは男装の騎士で、従者のほうは女装してもなんとなく似合ってしまうという属性の盛りぶり。そして、従者であるアンバーから主人であるミシェルへと寄せる、口に出しては告げられない想いの丈がひしひしと伝わってくる彼の視点の描写がとてもよくって。一方のミシェルのほうからも、彼の気持ちには気づかずとも秘めた想いが伝わる心のうちがあったりして。ラストまで含めてとても素晴らしい雰囲気。話として一冊できれいにまとまってると思うので、ぜひ。

瀬野家の人々 / ◆fYihcWFZ.c
http://novel18.syosetu.com/n3752dr/(R18注意)
Web小説(ノクターンノベルズ)より。上半期の自分の好みに多大な影響を与えてくれた作品。主人公と、その彼女である義姉と、彼女によく似た容姿の義弟の3人を中心にして、女装・男装ありありで、まぜこぜでエッチなこともしちゃう話。彼女の趣味ではじめさせられた女装のはずが、素質がありすぎてどんどんかわいい女の子になっていくアキちゃん(主人公)が最高にかわいい。異性装作品へのマイブームに火をつけてくれた素晴らしい作品。

いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約 / 九江桜  感想
いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約(角川ビーンズ文庫) -
少女向けライトノベルより。上半期でいちばんかわいいと思う女の子が登場した作品はこれ。この巻で登場するティアナローゼ姫。性格の悪い子かと思えば強がりの裏返しだったり、嫌われているかと思えば懐くと甘えかかるような態度を見せてくれたりと、ギャップがとてもかわいいんですよ。そんな表情を引き出してくれる世話焼きタイプの主人公・イザベラに対してしだいに気を許していきながら、それでも恋においては譲れないからとあらゆる手段を駆使して先んじてみようとしたりもしてみせる、そんな姿がもうかわいくてかわいくて。2巻完結なのが惜しまれる、とてもいいキャラクターのお話でした。

魔導の福音 / 佐藤さくら  感想
魔導の福音 (創元推理文庫) -
国内ファンタジーより。上半期でファンタジー的な面白さをいちばん感じた作品はこれ。社会に根づいた差別を描き、その解消を志向していく物語、とでもいえるでしょうか。前作同様の魔導に対する差別意識を描きつつも、今作の舞台となった社会ではより根本的な無知からの、その状態ではベターな選択としての差別構造を用意し、それによって消されてしまったり、「異常さ」をなかったことにされた人々が立たされる境遇や苦悩について、そんな人たちと浅からぬ縁を持つことになる若き主人公カエンスの視点を通して描きだす。だからこそ、それらがつながって至る結末に希望を抱かされる。シリーズ化ということで、次回の話も楽しみな一作。

左遷も悪くない(4) / 霧島まるは  感想
左遷も悪くない〈4〉 (アルファライト文庫) -
少女向けライトノベル(レーベル的には違うような気もするけど内容的に)より。家庭によってさまざまな環境が生まれる家族の姿。それ自体がひとつの文化圏とも思えるような、それぞれの来歴を持つ別々の家族の一員であった男女が結婚し、新たな家庭を築く。そこで生じる互いの家族らしさの混交模様が素晴らしい本シリーズ。この巻では、互いの家族との交流を通して、厳格な祖父に育てられて特別な思い出の乏しいウリセスの幼少時が鮮やかに色づけられていく。それぞれの来歴を持つ夫婦やその家族の交流があってこその流れが素晴らしい。つくづくファンタジーとしての面白さの可能性を感じさせてくれるシリーズです。

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル / 宮澤伊織  感想
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA) -
少年向けライトノベルより。百合ですね。相手にふりまわされてばかりでうんざりする気持ちはあっても、自分以外の人のために目の前から消えられてしまうと、悲しくて怒れてどうしようもなくなってしまう。そんなだだっ子のような気持ちを発露する、元ぼっちな空魚ちゃんのかわいさですよ。)

霊感少女は箱の中 / 甲田学人  感想
霊感少女は箱の中 (電撃文庫) -
少年向けライトノベルより。怪談系としてのこわさもさすがの領域でありながら、それ以上に真相の救いのなさにふるえる一冊。なまじあちこちに消えない傷痕を残しているだけに、それと引き換えに重みを増す十字架がずしっとくる。それがいい。

女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします / 帰初心  感想
女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします -
少女向けライトノベルより。ご主人様にかまってほしくてついやりすぎちゃう残念美形どもな犬人たちの女王さま(飼い主)になった少女リーゼロッテによるツッコミがとまらないお話にとにかく笑う。たまにかっこよくなるからくやしい犬人たちのなかで、安定の駄犬なダシバは癒し。2巻も今月発売予定とのこと。

あなたに捧げる赤い薔薇 / jupiter  感想
あなたに捧げる赤い薔薇 (アイリスNEO) -
少女向けライトノベルより。夫婦でありながら、相手のことを大切に思うからこそ、自分なんかよりふさわしい相手がいるんじゃないかと身を引こうとしてしまう。そんな両片想いじみた夫婦がもどかしくもいとおしい。読後にタイトルを見返して抱ける感慨もひとしおな一冊。これ一冊で話はまとまってると思っていたので、2巻の発売予定情報を見かけて驚いてもいたり。

狂王の情愛 / 富樫聖夜  感想
狂王の情愛 (ソーニャ文庫) -
少女向けライトノベルより。ティーンズラブ作品なのでいちおう注意。幼いころに不遇な生活を強いられたことから、箱庭のような環境での生活になんの疑問も抱くことなく幸せを感じてしまうヒロインはいいですよね。そしてそんなヒロインの心のうちで確かに芽生えていた暗い感情がもれ出てくる場面も。なにに対しても多くを望まないティアリスの、だからこそ王を狂気に駆り立てる、そんな心情の対比がいいものでした。


以上そんなところで。トピックごとにまとめると、

・ファンタジーとして気に入っている作品は『魔導の福音』と『左遷も悪くない』(『女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします』も要素としてはあったでしょうか)。
・鬱ラノベ的に気に入ってる作品として、『霊感少女は箱の中』。
・異性装作品として気に入ってるのが『お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係』『瀬野家の人々』 (『魔導の福音』もジェンダー問題的な側面を描いてくれた作品としてここに含めるのもありでしょうか)。
・恋物語としてのお気に入りは『お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係』と『あなたに捧げる赤い薔薇』(『いじわる令嬢のゆゆしき事情』はラブコメとしても、『狂王の情愛』はややいびつな愛のかたちとして、それぞれ恋愛系のお気に入りではあります)。

気になるものがあれば、ぜひ読んでみてください。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:51| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月22日

「好きなライトノベルを投票しよう!! - 2017年上期」投票用エントリ

こちらで行われている投票企画。前回にひきつづき、今回も参加します。そして今回は枠をいっぱいに使って10作品の投票です。とても久しぶり。久しぶりすぎて新鮮な気分すらしてきます。

投票の内訳としては、少女向けが7作と少年向けが3作。ここのところの好みが少女向けに偏っていることもあって少女向けが多いです。得票数的にはあまり伸びないタイトルが多いかもしれませんが、面白い作品ばかりなので、興味をひかれるものがあればぜひ手に取ってみてください。そしてぜひぜひ少女向けの世界へ。

以下、紹介する順番は上からお気に入り順です。(あまりピンとくるものがなくても上のほうのタイトルは目に入れてもらいたいという趣旨)

『お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係』  感想記事
お嬢様と執事見習いの尋常ならざる関係 (一迅社文庫アイリス) -
【17上期ラノベ投票/9784758049054】
少女向けより。個人的な上半期のイチオシ。両片想いな主従の関係がめちゃくちゃいい。おまけに主人の王女さまは男装の騎士で、従者のほうは女装してもなんとなく似合ってしまうという属性の盛りぶり。そして、従者であるアンバーから主人であるミシェルへと寄せる、口に出しては告げられない想いの丈がひしひしと伝わってくる彼の視点の描写がとてもよくって。一方のミシェルのほうからも、彼の思いには気づかずとも秘めた想いが伝わる心のうちがあったりして。ラストまで含めてとても素晴らしい雰囲気。話として一冊できれいにまとまってると思うので、ぜひ。

『いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約』  感想記事
いじわる令嬢のゆゆしき事情 眠り姫の婚約 (角川ビーンズ文庫) -
【17上期ラノベ投票/9784041047255】
少女向けより。上半期でいちばんかわいいと思う女の子が登場した作品はこれ。この巻で登場するティアナローゼ姫。性格の悪い子かと思えば強がりの裏返しだったり、嫌われているかと思えば懐くと甘えかかるような態度を見せてくれたりと、ギャップがとてもかわいいんですよ。そんな表情を引き出してくれた世話焼きタイプの主人公・イザベラに対してしだいに気を許していきながら、それでも恋においては譲れないからとあらゆる手段を駆使して先んじてみようとしたりもしてみせる、そんな姿がもうかわいくてかわいくて。2巻完結なのが惜しまれる、とてもいいキャラクターのお話でした。

『左遷も悪くない(4)』  感想記事
左遷も悪くない〈4〉 (アルファライト文庫) -
【17上期ラノベ投票/9784434227905】
少女向けより(レーベル的には違うような気もするけど内容的に)。家庭によってさまざまな環境が生まれる家族の姿。それ自体がひとつの文化圏とも思えるような、それぞれの来歴を持つ別々の家族の一員であった男女が結婚し、新たな家庭を築く。そこで生じる互いの家族らしさの混交模様が素晴らしい本シリーズ。この巻では、互いの家族との交流を通して、厳格な祖父に育てられて特別な思い出の乏しいウリセスの幼少時が鮮やかに色づけられていく。それぞれの来歴を持つ夫婦やその家族の交流があってこその流れが素晴らしい。つくづくファンタジーとしての面白さの可能性を感じさせてくれるシリーズです。

『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』  感想記事
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA) -
【17上期ラノベ投票/9784150312640】
少年向けより。百合ですね。相手にふりまわされてばかりでうんざりする気持ちはあっても、自分以外の人のために目の前から消えられてしまうと、悲しくて怒れてどうしようもなくなってしまう。そんなだだっ子のような気持ちを発露する、元ぼっちな空魚ちゃんのかわいさですよ。

『霊感少女は箱の中』  感想記事
霊感少女は箱の中 (電撃文庫) -
【17上期ラノベ投票/9784048925419】
少年向けより。怪談としてのこわさもさすがの領域でありながら、それ以上に真相の救いのなさにふるえる一冊。なまじあちこちに消えない傷痕を残しているだけに、それと引き換えに重みを増す十字架がずしっとくる。それがいい。

『女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします』  感想記事
女王様、狂犬騎士団を用意しましたので死ぬ気で躾をお願いします -
【17上期ラノベ投票/9784047344594】
少女向けより(レーベル的にわりと混在ですが内容的に)。ご主人様にかまってほしくてついやりすぎちゃう残念美形どもな犬人たちの女王さま(飼い主)になった少女リーゼロッテによるツッコミがとまらないお話にとにかく笑う。たまにかっこよくなるからくやしい犬人たちのなかで、安定の駄犬なダシバは癒し。

『あなたに捧げる赤い薔薇』  感想記事
あなたに捧げる赤い薔薇 (アイリスNEO) -
【17上期ラノベ投票/9784758049139】
少女向けより。夫婦でありながら、相手のことを大切に思うからこそ、自分なんかよりふさわしい相手がいるんじゃないかと身を引こうとしてしまう。そんな両片想いじみた夫婦がもどかしくもいとおしい。読後にタイトルを見返して抱ける感慨もひとしおな一冊。

『狂王の情愛』  感想記事
狂王の情愛 (ソーニャ文庫) -
【17上期ラノベ投票/9784781695990】
少女向けより(ティーンズラブをしれっとまぜこんでいくスタイル)。幼いころに不遇な生活を強いられたことから、箱庭のような環境での生活になんの疑問も抱くことなく幸せを感じてしまうヒロインはいいですよね。そしてそんなヒロインの心のうちで確かに芽生えていた暗い感情がもれ出てくる場面も。なにに対しても多くを望まないティアリスの、だからこそ王を狂気に駆り立てる、そんな心情の対比がいいものでした。

『魔法密売人 極道、異世界を破滅へと導く』  感想記事
魔法密売人 極道、異世界を破滅へと導く (電撃文庫) -
【17上期ラノベ投票/9784048926607】
少年向けより。タイトルからも想像できるバイオレンスな展開からの救いのない結末にしびれる。あれもこれもこぼれ落ちていった末に残ったものを見つめさせられる無力感、先行きの真っ暗さがたまらない。これ一冊でも話としてはまとまってると思いますが、つづきが出ればさらに地獄に叩きこんでくれそうな予兆はありますし、もしかしたら希望も見せてくれるかもしれないということで、2巻も切望するしだい。

『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』  感想記事
自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。 (レジーナブックス) -
【17上期ラノベ投票/9784434232312】
少女向けより。清く正しい悪役令嬢を目指すものの、せいぜいかわいらしい程度だったりして、周囲からはポンコツな言動をほほえましく見守られているバーティア嬢がかわいらしい。そのまままっすぐ成長してほしいですね。


以上そんなところで。コメディ系よりもシリアス系のほうが強い感じのラインナップのような気もしますが、その辺はあとからふりかえった印象としてみると、さらっと流れていくものよりも後々まで尾を引くような話のほうが記憶として残りやすいのかなということで。

同日同時刻にしめきりのラノベの杜のアンケートのほうでは、少年向け・少女向けそれぞれ5作までの枠があるので、少女向けよりの下位二作をoutさせて、代わりに少年向けよりの二作をinさせる予定。その二作は以下の通り。

『おめでとう、俺は美少女に進化した』感想記事(ノリではじめた女装から巻き起こるドタバタ劇が面白い。女性方面、男性方面でも厄介ごとが積み重なってくるにぎやかさがいいんですよね。ぜひともつづきを……。)

『おとぎの森の幼女姫』感想記事(リズム感のある文章に乗せて語られる物語に楽しく読みこまされる。「姫のために」と手を組む仇敵同士のおっさん騎士とドラゴンも熱い。)

それから、今回はボーイズラブ部門でもひとつ票を入れるつもり。

『あなたのベッドであたためて 恋する救命救急医』感想記事(失敗の受け止め方と向き合い方。逆境で支えてくれる人の温かさが胸にしみる一冊ですね。)

そんな感じで、これから投票してこようと思います。


ただ、なんですけど、6月刊の読了が追いつかずにまだ読みきれてない本がいくつかあるのが心残りではありまして。上半期のベストを選出する投票企画用の記事でありながら、自分のなかでの本当のベストになっていないのが悔やまれるといいますか。読みたいと思ったものを全部読むのは無理だとはわかっているんですが、このくらいなら読めるだろうと予定に組み込んでいるものが消化しきれてない状態ではベストと冠することはできないかなーと。なので、読み残した6月刊の新刊を読み終えたら、真・個人的上半期ベストの紹介をあらためてやりたいとも考えていたり。 
→ やりました
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする