2012年04月15日

Oedipus Online (作者:紅藍)

Oedipus Online

主人公カオルは親友トウヤに誘われて同じく親友のルカと共にOedipus Onlineのオープンβテストに参加するのだが、それはログアウト可能・脱出不能のデスゲームで、という感じのお話。

面白かったです。とはいえ内容の説明しようとすると一筋縄にはいきそうにない。

初見ではまずあらすじの「ログアウト"可能"、しかし脱出は不能のデスゲームに囚われた」って、どういうことなんだと戸惑うことになると思う。事実、初めにそれを読んだ時は理解できなかった。ログアウトと脱出って何がどう違うの、と。けど、ある程度まで読み進めるうちに、これこそが最も簡にして要を得た表現なんだなと納得させられた。読めばわかるといいたいところだが、この後触れることでもあるので、つまりはネトゲの中にのみとどまる話ではなかったということなのだ。

この作品のどこが良かったかと言うと、そのテーマ。あらすじからはいかにもVRMMOモノとしてよくある導入の雰囲気しか伝わってこないんだけど、後半になると、時にファンタジーと認識されることもあるVRMMOのライトSFとしての枠から飛び出して一躍本格的な近未来SFとしてのテーマが明らかになってくるのだ。でも、今思い返してみると、近未来SFとしての枠組みは最初からしっかりしていたんですよね。というのも、舞台として描かれているのは2080年。VRにAR、スマートドラッグにデザイナー・ベイビーが一般的になっている世界であり、VRMMOもそれほど珍しいものではなくなっている時代なんですよ。そんな時代ならではの、VRMMOから始まり現実をも侵食してくる物語。問題提起というかある種の主張的な側面も色濃いのでエンタメとしては賛否別れるのかもしれませんが、SF小説としてはこういうの好きですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 03:16| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月14日

薄明かり満ちる地底で (作者:D・W・W)

薄明かり満ちる地底で

半死の少女の体を乗っ取った人格が、人が生きていくことができない過酷な惑星環境を人が住めるよう整える装置である「世界樹」の腐敗を目論む動きを阻止しようとする話。

SFファンタジーとでも言いましょうか、前近代的レベルの文化圏の中でSF的技術を用いて活躍する、こういうSFとファンタジーが入り交じったような話というのは大好きでして。それはもう楽しい世界観のお話でした。

この話はボーイミーツガール要素もありということで、少年と少女の淡い青春にもぐっときたり。この作者の描く主人公の少女は、この話の前半にあった「発情期の子供という認識しかない」という思考に象徴されるような、色恋など眼中に入れずひたすら自分のするべきことに邁進する姿にこそかっこよさを感じてきたんですが、これはこれで悪くはないですね。
ラベル:D・W・W
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月16日

暗黒戦闘ファンタジー白虎戦舞 (作者:D・W・W)

暗黒戦闘ファンタジー白虎戦舞

傑作だった! ところどころ粗いところもあったけど、それを含めてもむちゃくちゃ面白かった! 大好き!

第一部・神子相争編は家族ともども不運に見舞われた五人の少女たちの話(正確には主人公は零香一人ですが五人全員主人公と言ってしまってもいいでしょう)。不幸な境遇に泣き暮れる少女たちの涙が枯れ果てようとしていたときに、それぞれの少女に救いの手が伸ばされるところから話は始まる。人外の存在から異能の力を与えられた少女たちはさらに「幸片(=幸福の欠片)」を使うことで境遇は改善されると聞かされる。そうして少女たちは勝者にのみ与えられる幸片を巡って互いに血みどろな戦いを繰り返すことになる、という感じだったでしょうか。

不幸な境遇から脱却するために死に物狂いではいずり回る少女たち。だけど、皆が皆同等に不幸な境遇にあるため、一戦一戦が誰にとっても負けられない戦いになるんですよね。戦いの度に能力を強化し戦術を練り全力で勝ちをもぎ取ろうとして殺し合う少女たち。このシチュエーションがたまりませんでした。しかもその戦闘が、現実世界の肉体には影響のないように異界に飛ばされて行われるのだから、誇張でもなんでもなく殺し合う。近接戦闘強化型の零香、隠密狙撃型の淳子、拠点防衛型の桐、広域殲滅爆撃型の利津、高速機動型の由紀という錚々たるメンバーたちが三つ巴四つ巴にもなって行う殺し合い、すごく読み応えがありました。強力な術式を使っては次には対策が練られ、さらに上を行く戦術を考えていき、果ては一撃必殺級の技まで使うようになる。そんな過程が血生臭くも面白かったです。そしてなにより、その戦いを通して少女たちが社会一般の倫理規範から外れた思考を身につけていくのが印象的でした。幸せを掴むためには、戦いに勝つためには、強くなければならない。無力なガキのように不幸をただ嘆き悲しむのではなく、大人にならなければならない、不幸な境遇をねじ伏せる力量を身につけなければならないと思うに至る過程はとても胸に迫るものがありました。そんなことがありつつも、最後には五人が五人とも確かな幸せを手に入れていく様子にはただただ感動するしかありませんでしたね。五人の少女たちが周りの大人たちに助けられてではなく自らの力で手に入れた幸せの形はこの上なく尊いものでしょう。

第二部・陽の翼編は第一部完結時から三年後の話。暗躍を始めた能力者集団を相手に、神子相争を戦った五人と零香が北海道で出会った少女・真由美の合わせて六人が主要メンバーとなり各国の国家組織とも関わりつつ戦うことになる、という感じだったでしょうか。

個人戦がメインだった第一部とは違ってこちらでのメインは集団戦。そして敵は神子相争組のような能力者に加えて神話や伝承が実体化したまがつ神なるものがざくざく登場してきて、神話要素好きにはたまらないものがありました。なかでも龍が多かったのも個人的にポイント。キャラについては、神子相争組は彼女たちなりの思想が出来上がっているので迷いなくがんがん戦闘を行っていく。さらなる強敵との戦いは、それはそれで爽快なものはありましたが、人物像を掘り下げ理解していく楽しみとしてはやはり新登場の真由美。彼女は零香によってその才覚を見出され、神子相争組によってしごかれることになるのだが、神子相争組のような切羽詰まった悲惨な境遇にあったわけではない。そんな彼女が時に傷つき時に弱者が虐げられる世界の様相を見せつけられつつ、悩みながら零香らと共に戦っていく姿が印象的でした。真由美の視点から見れば零香らの指導はとても厳しくて理不尽さを覚えることもなくはありませんでしたが、真由美の才能やそれ以上のものへの期待の裏返しだったんだなーとわかると、零香たちともども真由美の成長がとても喜ばしいことに思えたり。陽の翼との決着は少し歯切れが悪いというかすっきりしないところもありましたが、これはすべて綺麗に丸く収まるなどという結末はお伽噺の世界にしか存在しないという作者の創作姿勢からくるものなのかなと、これまで読んだ同作者の作品を思い起こしつつ考えてみたり。

とにもかくにも、結構な分量でしたがすごく面白かったです。個人的に最近気にかけてるテーマも含まれており心に残る一作なることは間違いないでしょう。とてもいい時間過ごせました。

あ、ちなみにシリーズ全体を通してみた可愛さでは、大切な家族以外のことでは関心薄げな淳子とお茶碗大好きな由紀が双璧だったと思います。岩塩スティックかじる零香もよかったですが、あれは可愛いというより完璧に様になってましたね。タバコでも似合うに違いない。

それと、上記のリンクのページ以外に番外編とSSもいくつかありましたね。

『喰人鬼』は第二部第四話の前日譚となる短編。いじめ殺されそうになった少女がいじめっ子たちを殺していく話、と書いてわかるように暴力表現注意の話。だけど、生きるためという少女の決死の覚悟は尊いものがありましたし、なにより零香たち神子相争組を超える完全な社会のアウトローとなっていく話に惹かれるところもありました。

『いにしえの闇』は桐メインの短編。時系列的には陽の翼との決着がついた後。先行公開という形で書かれた作品らしいですが、雰囲気としては本編第一部後半以降っぽいですね。マイペース全開の桐が実に楽しそうで。

『妄想10センチバトン(草虎)』はその名の通りバトンの回答として書かれたSSですが、時系列的には陽の翼との決着がついた後。『いにしえの闇』とはどっちが先か微妙なところですが、そもそもが妄想シナリオなのでこまけえこたぁいいでしょう。こんなコメディチックで微笑ましい一幕もあったかもしれないなぁとにやにやさせていただきました。

追記:番外編がもう一つ見つかりました。『朱い手紙』。時系列的には陽の翼との決着後、数年単位で経過した後と思われますが正確に何年後かは不明。桐の弟子である志乃という子が主人公の短編です。ジャンルホラーと聞くとああなるほどと思う結末ですな。あとがきによると彼女は能力者ではないみたいですが、このシリーズのキャラにしては他の子たちと違って不安の残る子でしたね。まだ駆け出しということもあるのでしょうが。

追記2(7.28):また一つ番外編短編を発見しました。『甘くて苦いお菓子の話』。陽の翼との決着がついてから20年後くらいの話でしょうか。政界の黒幕となった零香たん(なぜかこの呼び方がしっくりくるようになってしまった)がその後継者と見込んで養子として引き取った、百合子という名の女の子のお話です。異能はいっさい登場せず、基本的にチョコレートを作って食べるというそれだけの話ですが、百合子自身の語り口から紡ぎ出される話の端々から零香による薫陶を思わせる力強さがあって、小気味よい面白さでありました。まだ中学生一年生であり、わかりやすい「悲惨な現実」に引きずられがちだったり、年少ゆえの潔癖性なところもあったりと、未熟さを感じさせるところもちらほらとあったり。とはいえ、本編で主役だった少女たちのことを思い起こしてみると、今まさに彼女たちの影響を受けつつあるところなのかもしれませんね。この後どんな風に成長していくんだろうかと思いを巡らせたくなる子でした。それにしても零香たん、社会見学みたいなノリで中学生の女の子をカカオ豆の原料生産地まで行かせて、劣悪な労働環境で採集から体験させてみるとか、帝王教育の一環としても相変わらず容赦のないことをしてのけますわ。まあ政治方面の後継者であって戦闘面ではないので、その点セーブを利かせてるのも窺えますが。いずれにせよ、いつかイマニと百合子が語り合った未来が訪れていたらいいなぁということで。

追記3(2013.8.17):久々に番外編作品を見つけました。『ビターキャンディアフタヌーン』。時期的には陽の翼戦から数年後くらい。上記の『朱い手紙』とどちらが先かは微妙なところでしょうか。由紀がテレビ局に支配の手を広げていく時期の話ですね。本筋はとある人気アイドルとその事務所に事件の容疑がかかって、刑事である青年がそのアイドルに接近しつつ調査を進めていく話とでもなるのでしょうが、背後に由紀が絡んでいるとわかった途端にその二人が霞んでしまいました。だって、当然のようにスターダムにのし上がっている由紀がさすがすぎて、どんな一流アイドルさえも色褪せさせてしまった実力がすごすぎて、さらにはただの人間には太刀打ちできないほどに狡猾に権力支配の手を広げていく手腕が巧みすぎて、もうただただ圧倒されるほかないんですよ。ちらとでも彼女の名が出てしまえば、もう目を釘付けにさせられないわけにはいきませんよ。本当にもう、とんでもない魅力の持ち主ですよね。本来の主人公たちにとっては苦いものの(とちょっとした安らぎも)残る結末だったと思うのですが、そんなことどうでもよくって、とにかく由紀がこの後どこまで登りつめてくれてるのかと期待してしまっている自分がいるんですよね。『白虎戦舞』のヒロインたちは本当に誰も彼も強烈過ぎましたね。常人視点から見たら底知れなさがこわいくらいですよ。でも、ちょっと荒事経験があるくらいのでは尻尾をつかむことすらできようはずがないんですよね。そういえば、彼女の他に零香たんや桐の現況についても若干触れられてましたが、そのほかの子たちはどうしてるんでしょうね。淳子ちゃんはひっそり余生を送っているんだろうか(まだ若いのに)。利津は、裏での仕事が多そうだからあまり表舞台に顔を出すことはないのかな。なんにせよ、彼女たちの息遣いをまた新たに感じることができて心から嬉しい。そんなお話でした。
ラベル:D・W・W
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 05:38| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月04日

王子と魔女のマスカレイド (作者:runaway)

王子と魔女のマスカレイド

ひょんなきっかけで関わりを持った魔女のことを気に入った王子と、王子に敬意を抱くあまり身を引こうとする魔女のお話。イウレース(魔女)の頑なさがすごくじれったかったけど、落ち着くところに落ち着いたのでほっとした。さすがにあそこまで頑なだと有無を言わさぬ勢いで押しきるしかないですよねというか。「そんなの、卑怯です……」がたいへんおいしかったです(もぐもぐ
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月23日

時を止めて (作者:藤崎悠貴)

時を止めて

とうとう完結しちゃったかー。ノクターンで読んでる中で一番好きな話だったのでちょっと寂しい。

この作品の魅力を一言で表すならエロいということ。ノクターンなんだしエロいのは当たり前だろうと思うかもしれませんが、いくつか読んでる中でもこの作品のエロさは群を抜いてました。どう違うのか自分でもよくわかりませんが、エロ小説というより官能小説といった方がいいのではないかと思えるくらい。ひたすら濃密なシーンの数々はとにかく素晴らしかったです。

話のあらすじとしては、「時を止める力を持つ指輪を手に入れた少年・前園靖彦。その力を使ったときから、平平凡凡だった靖彦の日常は変わり始める。異性との夢のような交歓、ヤクザからの「仕事」の依頼。多くの出会いに流されるがまま、靖彦はセックスに満ちた生活を送り行く」という感じか。なぜかデビル17のことが頭をよぎったので少しパロってみました。まああれです、セックス&バイオレンスなデビル17からバイオレンス要素を抜いたような話とでもいいましょうか(1巻しか読んでないので正確な例えじゃないかもしれませんが)。ともかくセックス中心なわけですが、文字数に比例して登場キャラ(♀)が多い。ひょんな出会いや「仕事」関係やらであちこちで女性と関係を持つわ持つわ。両手で数え切れないほど。しかもそのほとんどが一度きりの出番ではなくその後も顔を出したりするし描写もしっかりされてるので影の薄いキャラがいない(ただし男を除く)。そのため今回はどのキャラが出るのか、どんなプレイになるのかともう毎話毎話楽しみでしかたなかったです。

逆に言うと、濃密なR18シーンのためにそれ以外のストーリーの展開が薄味だったのが残念といえば残念だったでしょうか。個人的に本編完結からエピローグに当たる話の中間があれば、セックスと「仕事」のボリュームでバランスがとれてさらに面白いものが読めたと思うのですが。まあでも、あのエピローグを読んだらそれでもいいかと思えてしまったんですよね。六宮に抱いてた敬意を思うと色んな気持ちが込み上げてきて胸がいっぱいになったりもしたので。それに、もう少し続いてほしかったと思えるくらいで終わるのがすっきりした終わり方なのでしょう。

なにはともあれ、筆力のある作者さんなので注目していきたいところ。既に連載中の次作も楽しみに読んでいきたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:26| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月17日

王国の花 / 織川あさぎ

王国の花

女らしくなく育ってしまった男装の姫と結婚を求めてやってきた隣国の王子の話。すごくよかった。互いの劣等感を拭いさり肯定し合える関係はいいなぁ王子殿下が女として育てられてたこともあって男装の姫と女装の王子というおいしい組み合わせが実現しておった。けど、王子殿下は可愛らしいだけじゃなくて、危険な道のりを越えて求婚しにきたり妹思いの兄相手にも認めさせるほどの人物を見せてたり姫が悩めばそれに付き合ったりと、男らしい包容力もしっかり見せてくれてるんですよね。まだ少年と言える年でありながらよくできた人ですよ。それに姫への想いは真摯でまっすぐで。すごく好感が持てた。そしてそんな王子殿下と過ごすうちに姫も女性らしい幸せを感じるようになる。ちょっとなんだけどすごく大きなこの変化が絶妙でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月06日

ハルケギニア南船北竜

ここ1カ月以上かけてちまちま読んでたSSをようやく読み終わったのですが、それがすごく面白かったのでご紹介。

ゼロの使い魔SS 『ハルケギニア南船北竜』 作/棒の人
目次はこちらから

あらすじとしては、現世の記憶を持ったまま異世界ハルケギニアに転生した主人公(38)がその知識と才腕を活かして成り上がっていく話、とでもなるのでしょうか。

これは面白かった。オリ主転生ものだからチートはあるし挫折らしい挫折もなく進んでいくものだからやや単調と思えるところもあったのだけど、コツコツと一歩一歩内政的な課題を解決しながら商会や領地を発展させていく過程がそれを補って余りあるほどに面白いんですよね。シミュレーションゲームをやってるような、そんな感覚。それに主人公の中の人が大人であるだけに、その経験を活かして目上の商人や貴族を相手に駆け引きをする様子もすごく面白かったです。こういう駆け引きって、経験値の足りない少年くらいの主人公にやらせるとややも奇策に走ったり必要以上の勝利を収めて相手との縁が切れてしまいがちな気がするので、その後の取引も視野に入れた堅実なやりとりというのはいかにも落ち着いた大人らしいやりとりだなと思いましたね。

お題の一つにわらしべ長者とあるように(?)基本は地道にコツコツ発展していくのですが、二カ所ほどそれが数段飛ばしになるところがあって、そこの盛り上がりはやばかったです。特にすごかったのはヒロインに出会ってから結婚に至るまでの流れ。一目惚れしたものの身分違いゆえに結ばれるはずのなかった恋を、親類縁者の助力を受けながらもあっという間に相手に釣り合う爵位を手に入れることで叶えてみせた。この物語のような劇的な展開で一気にこの作品の虜になりましたね。その後、ときどきその話を他の女の子に知られてはどこの騎士物語だよとつっこまれて恥ずかしそうにしているリシャール(主人公)にはたいへんニヤニヤさせてもらいました。

基本的にラブコメよりもわらしべ長者的な発展を描く方が主なので使い魔のアーシャ(♀)や秘書というか右腕っぽい役どころのマルグリットさんなど、女性陣も結構登場しますがヒロイン以外の出番は基本薄め。ゼロの使い魔は個人的にラブコメ色が強すぎて合わなかったのですが、世界観自体はよくできているようなので、二次創作とはいえこのくらいの割合で描かれる話としてなら大いに楽しむことができました。

ゼロの使い魔は原作のラノベやアニメで少しだけ知っているとはいえ話はほとんど覚えていなかったのですが、おぼろげな記憶と照らし合わせてみると、まだ才人がハルケギニアに召喚される前の時点とはいえ何人かのキャラの身の上などところどころで改変がなされているようです。事前知識があまりない分素直に楽しめたのかもしれません。

あと、続編があるのは知ってましたがまさか思いっきり続く形だったとは……。終盤の盛り上がりもまたよかったんですけどね。こういうSSは完結するかある程度の量がたまってから一気に読みたいのだけど、続きが気になって仕方ないぞー。マリーちゃんは一体どんな立ち位置のキャラになるんだろうか。そしてまだまだ発展途上のリシャールの領地は一体どこまでの繁栄を見せてくれるのか。ワクワク。けど我慢我慢。


追記:ここまでの書き方だと作中の主人公の年齢が38歳みたいに思えてしまいますね。38歳なのは現世にいた頃のことで、作中では中学生相当くらいの少年です。子供だからと侮られたりしながらも逆にそれをアドバンテージとして利益を引き出したりもする強かなやり手なのです。まあ上には上がいるわけですが、それも勉強と割り切って甘んじて受け入れる謙虚さなんかにも大人を感じたりするわけです。
ラベル:棒の人 SS 感想
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 09:39| Comment(0) | TrackBack(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。