2019年08月06日

虚構推理(2)

虚構推理(2) (月刊少年マガジンコミックス)
虚構推理(2) (月刊少年マガジンコミックス)

『虚構推理(2)』(片瀬 茶柴,城平 京)|講談社コミックプラス

現在の彼女を名乗りながら適度に距離を置かれてる琴子と、別れを選択をしたものの未練はある元彼女の紗季さん。ひとりの男をめぐって威嚇したり鋭いツッコミを入れ合ったりして火花を散らす、愉しい楽しい恋のさや当てが本格始動した!

やばい、これ、めっちゃおもしろい。琴子は元カノの紗季さんに対して、現在の彼女としての優位性を(ムダに)誇示しにかかるんだけど、九郎が琴子といる時間を素直には楽しんでないことがうかがえるエピソードばかりで、紗季さんならずともツッコミどころがありすぎて返り討ちにされっぱなしで。けれど、一方の紗季さんも、そうして九郎のタイプの女の子はむしろ自分のほうであることを指摘しながらも、自分自身は別れる以外の選択ができないことを痛感しているがゆえに痛み分け以上にはもっていけない掛け合いの流れ。

そうして、双方に(ムダに)心理的ダメージだけを蓄積させていくという、きわめて不毛なキャットファイトが展開されることになるのであったという。なんという愉快な光景であることか。邂逅後に互いにネットで特定のワードに釣られまくってるところまで含めて笑った。

しかも、その間、間にはさまれているはずの苦労の出番は一切なし。完全に女による女だけの戦いであった。本人のあずかり知らぬところでムダな戦いがヒートアップしているという事実にさらされる九郎の心中やいかに。やー、見てる分には最高に笑える見ものではあるんですけれども。「なにがメエだ」よ、本当にwww

というか、その渦中に現れた九郎的には、そこで琴子をかばう様子が微塵もないのがまた笑えるというか。九郎と琴子の関係って、ひいき目に見ても腐れ縁的な雰囲気にしか思えないところがあるんですよね。ひたすら琴子のほうからぐいぐい寄っていって、九郎のほうでは諦観まじりにそれを受けいれている感じというか。まあその分、遠慮の必要もない関係であることがうかがえて、その点に関しては意外にも悪くはない雰囲気とも思えるのであって。

桜川九郎というキャラも、相当に因果な業を背負わされてるようではあるんだけど、そんなある意味人間じゃない男に熱を上げられる女の子というのは、相当に貴重な存在ではありますよね。とはいえ、すんなり心を許すにはかわいらしさよりもうっとうしさが勝るのが琴子というキャラでもあるんだけど。

それにしても、ジャンルとしてはミステリなのかなと思って読みだしたシリーズですけど、ずいぶん妖怪要素の色濃いキャラの背景になってますね。輪郭の見えてきた「鋼人七瀬」の事件も、怪異譚といったほうがふさわしそうな感じで。色恋方面でも怪異方面でも、先が気になる展開になってきましたねというところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:47| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。