2019年07月08日

ボクラノキセキ(2)

ボクラノキセキ 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
ボクラノキセキ 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

本当に好みな雰囲気。ファンタジーな前世の記憶と今生の学生の記憶。それらが混濁して、前世の魔法の力まで復活し、境目がわからなくなっていく展開。隣国との突然の戦争で亡くなった記憶がよみがえり、敵への憎しみを学校生活に持ち込まずにはいられなくなるクラスメイトたち。平穏だったはずの学校が、一気に一触即発の空気と化していく緊張感。そしてなにより、それらをもたらしたのが、ファンタジーな前世の記憶の復活によるものであるという、最高な雰囲気の現代ファンタジー学園アクション。やっぱりすごく好きですわ、これ。

ある者は敵意を爆発させ、ある者はそれを阻止しに動く。なまじ戦争で死んだ記憶を思い出したばかりであるだけに、わき上がる憎しみをを止めるのは難しく、けれどその報復がなされようとするのはまぎれもない現代日本の平和な学校なのであって。昨日までなんの変哲もないクラスメイト、友だちだった人たちの間に憎悪の感情が芽生えるのは悲しい展開ではあって、けれど周りでそれを目にする人たちも気持ちはわかってしまうだけになかなか制止もできなくて。前世の身分的にもっとも権威のあったベロニカ自体がその感情を否定できないだけに、感情的な対立は悩ましいものがあって。

でも、前世でなにがあろうと、今生ではクラスメイトになっていくばくもたたない生徒たちでしかないはずなのであって。友だち同士、恋人同士という関係の記憶がいくらかの抑止力になっているのは救いではあるか。また一部には、かつての同僚として、和気あいあいと旧交を温めている人たちもいて、それはまたほほえましいものであって。

お話的には転がりだした展開がどこへ向かうのか、予想もつかないところではあるけれど、そんな合間に学生として青春してる姿が見られるのはとてもいいもので。前の巻での皆見と高尾さんのカップル成立もよかったけど、今回のモトの広木への告白も、今を逃したら絶対後悔するってタイミングをはずさないのはすごくいいものがあって。まあ今回のは、前世の記憶が混じりこんじゃってる影響で、なんとも主従じみた関係性になってるのがほほえましくもあるんだけど、そこがまたいいというか。

その一方で、カップル成立してから前世の記憶が戻っちゃった高尾さんはなかなかおもしろい展開になってるというか。なまじ前世が主従だっただけに、芽生えかけてた恋愛感情が忠誠心に置き換えられちゃってる感があって。いっしょにいるのも好きな人といっしょにいるというより主につき従う当然の行為という感じで、ドキドキ感もなにもあったもんじゃないというか。恋人同士な関係も指摘されて初めて思い出すレベルだったり。とても前途多難な感じになってしまっているけど、従者なつもりが恋人であることを思い出させられた瞬間の高尾さんはとてもかわいかったので、皆見にはいろいろがんばってほしいところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:04| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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