2019年07月04日

やがて君になる 佐伯沙弥香について(2)

やがて君になる 佐伯沙弥香について(2) (電撃文庫)
やがて君になる 佐伯沙弥香について(2) (電撃文庫)

やがて君になる 佐伯沙弥香について(2) | やがて君になる | 書籍情報 | 電撃文庫公式サイト

あれ……これ、原作完全に追い越してるー!?

いやいやいや。原作7巻を読む前にこちらを読んだので、冒頭の部分からして軽くネタバレをくらった感じはありましたけど、それどころかそれどころか――じゃないですか!

佐伯沙弥香を主人公にした、七海燈子との、成就することのない想いの物語。苦い結末が最初から約束されてる秘めたる想いの物語。そのビターさをどれだけ味わわせてくれるのかと期待しながら読んでいたら、そしてそんなテイストを楽しませてもらっていたんだけど、終盤に差し掛かると時間が一気に進むこと進むこと。

え、これもしかして一冊で原作に追いついちゃうのか、それはちょっともったいない気がするなあ、なんて思ってたら……なんとなんとという驚きの展開であった。

これはもう完全に意表を突かれましたね。驚きすぎてポカーンとしてるうちに第三巻の予告にたどり着いてて、ちょっともうこれどういうリアクションをしていいのかわからないぞ……というところ。

七海燈子との恋の結末は苦いものだった。それは予想通り。けれど思ってたほど重くはなかったというか、中学のときの後を引きまくる失恋ほどの爪痕を残された印象は受けなかったんですよね。それは唐突ではなく失意の予感を感じ取っていたからこそか。ひとしきり泣けばうまくいかなかったことも受け入れてしまえそうな、ほろ苦くもすっきりとした印象だったんですよね。まあそれでも思い出せばじくじくとうずく傷は残るだろうし、実際に憂いを感じさせる印象にになってたのがその後の佐伯沙弥香ではあったけれど。

ともあれ、小学校からはじまったこのシリーズが、中学、高校と舞台を変えて、ついには大学にまでいたるというのは、なんというか不思議な感覚ですね。それぞれに印象的な出会いがあって、それぞれの恋の結末があって……。まるで佐伯沙弥香という人の恋の遍歴をたどっているような。いやまあ実際そうなのか。

女の子を好きになって、けれどそれで幸せは得られなくて。そんな佐伯沙弥香の漂流する想いがたどり着く先はどんな展開になるのか。次も期待したいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 15:57| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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