2019年04月18日

One True Love

(記事カテゴリは悩んだんですが、雑誌収録の一作品ということもあり、本のカテゴリではなくWeb小説のほうにすることに)

http://www.lightspeedmagazine.com/fiction/one-true-love/

「この子が真実の愛を見つけたとき、それは王の破滅のはじまりとなるだろう」と予言され、怒った父王によって塔に押し籠められ、男から隔離されて育てられた王女が、真実の愛(同性)に目覚める短編?中編?小説。百合ファンタジー的な区分にでも分類できる作品だろうか。何をどうしようと、人は愛する人を見つけてしまうものなのだという感じの話がグッドであった。

女性と女性の話であるということは読む前にすでに知ってたんですが(たまたま検索で引っかかったブログの紹介記事経由で見つけた作品なので)、そうとわかっていただけに、父王以外の男との接触を断たれた環境で育った王女という説明の時点で、あっ(察し)となるものがあって楽しかったです。けれどそのお相手が、父王が見初めて婚儀を交わすべく連れ帰ってきた女性になるというのは、ヒロインの王女を恋や愛との関わりを持たせてはならないと窮屈な環境を強いてきた父王にとってはなかなかに皮肉な展開ではあったでしょうか。そこから生じる父娘の対立は、たしかに「破滅のはじまり」となるにふさわしいものだったと思います。

短編ということもありヒロイン同士の心の交流は期待したほどではなかったようにも思いますが、設定の時点で思い描けるお約束的な展開をはずすことなく最後まで美しい女性同士の愛のおとぎ話としてまとめてくれてたのが好印象でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:01| Comment(0) | Web小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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