2018年12月02日

微熱空間(1)

微熱空間 1 (楽園コミックス)
微熱空間 1 (楽園コミックス)

微熱空間 1|白泉社

親の再婚によって義理の姉弟になったふたりが家族になっていく話……だろうか? 帯の文句を見てると恋愛方面への含みを残してそうな印象も受けるけれどそれはさておき。

高校生の男女がいきなりいっしょに暮らすことになって(もちろん親はいる)、姉弟として仲良くやっていくことを期待されても、それまで存在しなかった他人が生活空間の中に紛れこんでくる居心地の悪さは避けがたく、また適切な距離感をつかみかねてぎこちないやりとりをくりかえしてしまいがちにもなってしまう。ふたりともに女の子と男の子のひとりっ子であっただけに、なおさら突然できた同い年のきょうだい(それも異性)との生活にどう折り合いをつけていけばいいのかにとまどいを抱かずにはいられない。

けれどそれでも、生活上の必要性だったりちょっとしたできごとをきっかけにして、家族としてのあり方を少しずつ築きあげていっている様子がほほえましくあり。家族という関係性って一朝一夕にできあがるものじゃないですからね。まして高校生という年のころの男女。理解できないことにもやもやしたり、いろいろ耐えられない気持ちになることもある。それでも一歩進んで、一歩下がったら次には二歩進むようにして、他人同士が同じ家で暮らしてる状態からひとつの家族へと、間に広がる溝を少しずつ埋めていく日々の様子はとてもよいものであり。

まあもともと互いに姉弟ができると聞いてよく似たイメージを思い描いてがっかりさせられるという体験を第一にした者同士、通じあえる部分はあったと思うのですよね。

姉弟になっていく関係性というのは、姉弟であることが当たり前の関係性とはまた違って、姉弟らしさとはなにかというのを意識させてくれるのがいいですよね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:00| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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