2018年09月09日

キングキラー・クロニクル(1)風の名前(5)

風の名前 5 (ハヤカワ文庫FT)
風の名前 5 (ハヤカワ文庫FT)

http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013600/

巨大なドラゴンのごとき生物ドラッカスを退治せざるをえないまでにいたる流れとその狂乱のような死闘は、まさに物語にされるにふさわしい壮絶なものでした。前回の話があってそこにつながる流れも、ひとつづきの話としておもしろかったです。

ただ、これは完全にこちらが悪いんだけど、前の巻を読んでから間が空きすぎてしまったせいで、デナと出会えた高揚のまま途方もない闘いに挑むことになる、物語としての盛り上がりの波にふたたび乗っかるのに難儀したというか。もとは一冊だったものを五分冊ってやっぱり分けすぎだと思うんですよ。すくなくとも、いまの自分の読み方とは相性が悪い。

それはそれとして、クォートの物語としてはこれでまだ一部。これほどのことをなしとげておきながら、まだ序幕であるのがおそろしいところであり、そして次なる物語に期待を膨らまされるところであり。はたして、ドラッカスとの闘いを経てさらに開花した才能が示す次なる物語とは……。楽しみですよね。

後年に本人が過去を物語るという体裁でありながら、あたかも物語の時系列に没入しているかのように読み入らせる巧妙な語り口。次も楽しませてもらいたいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 20:36| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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