2018年09月02日

恋の使者は一夜で宿り

恋の使者は一夜で宿り (ハーレクイン・ディザイア)
恋の使者は一夜で宿り (ハーレクイン・ディザイア)

https://www.harlequin.co.jp/hq/books/detail.php?product_id=11448

ビジネス面で叶えたい目標があって、プライベートの計画なんてまったく考えてもいなくて、けれどたった一夜の関係で子どもを身ごもってしまって。目標を叶えるまでは寄り道なんてしてる暇はないのに……。そんな焦りから、心配するお相手もつっぱねようとするんだけど、突然のつわりに襲われて、もう自分ひとりだけの体ではなくなってしまったんだと悟る。女性的な感覚の描写かとは思うんですけど、強がろうとする心に有無を言わさず現実をつきつけてくる感じ、変化を余儀なくされることをこれ以上なく鮮明に思い知らされる感じがとても鮮烈で、とても印象的でした。そうだよなあ。約10か月、自分以外の命を体のなかに抱えることになるんだから。それは誰かにことさら言われるまでもなく意識せざるをえないことであって。

けれど、母親としての女性とお腹の中の赤ちゃんとは当然のことながら別々の存在であって。男が赤ちゃんの心配をすることはその子の母親である女性を大切に思っていることとは必ずしもイコールではない。そこのところで生じるすれ違いは、これもまた男女の意識の違いの表れでしょうか。

ビジネスパーソンであり、母であり、妻であり……。多様な顔を持ちながら、持たされながら、けれどそれらはすべてひとりの人なのであり。なかなかにおもしろい(といっていいのか)描写の話でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:39| Comment(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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