2017年07月19日

後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす

後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫) -
後宮幻華伝 奇奇怪怪なる花嫁は謎めく機巧を踊らす (コバルト文庫) -
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「後宮」シリーズ五冊目は、前回も登場した姉上愛の遊宵くんと、科学派ヒロイン緋燕のお話。

前半はすごくよかった。もともと皇帝の寵愛なんて興味のない緋燕と、姉である鳳姫以外の女性には興味のない遊宵の組み合わせで、愛なんてかけらもないところからはじまったふたりの関係がとてもいい感じになっていって。皇帝の気をひくために小細工をしたりしない緋燕がほかの貴人たちよりもましだからという程度の理由で夜のお召しをかけることにしだした遊宵。皇帝に対して媚びを売らないどころか嫌われたってかまわないと思っているからこそいやなことや改めるべきことははっきり告げてはばからない緋燕の態度をだんだんと気に入りだし、そのうちにちょっかいをかけたりいじわるをしかけて反応を楽しんだりするようになる、その雰囲気がですね。最初は名目だけの寵姫だったはずなのがしだいにどこからどう見ても仲睦まじげで楽しげな恋人同士のように見えてくるからとてもよかったんですよ。緋燕のほうでも、遊宵のことを知るうちに、どうでもいいと思っていたはずの彼の気に入りである立場を、気づけば手放しがたいほどに大切に思っている自分に驚いてしまう場面とか、すごくよかったんですよ。あと、それが緋燕らしさでもあるんだけど、理屈っぽいところがあるせいで夜のことの話題になるとたまに情緒もへったくれもなくなるずれっぷりに頭抱えてるのもおかしかったりして。

それだけに、後半で緋燕の背景の話が前面に出てくると、陰のあるストーリーがその雰囲気を覆い隠してしまった感があるのはなんとも惜しまれるというか。

まあなにはともあれ、遊宵くんにもちゃんと倫理的に許されるお相手が見つかってよかったですということで。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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