2017年05月24日

風呂場女神

風呂場女神 (レジーナ文庫) -
風呂場女神 (レジーナ文庫) -

風呂場の窓が異世界のそこかしこにつながって、そこで困っている人を助けていくうちにわらしべ長者的に転がっていく物語。そんなものもらってどうするんだと思うものもありましたが、あれよあれよと人助けの連鎖がつづいていくのが面白くもあり。また、それをなせるほどに窓から色んな場所に開いていたのが最後にはひとつにつながる展開も、ややできすぎな感はありましたがなるほどと思わせてくれるところもあって。

それを可能にしたのは、窓からつながった先で主人公の泉が出会ったのが、王族の人物が多かったことでしょうか。これから国を継ごうとしている王子、よこしまな一族に狙われる王女、幽閉された王子など、国の大局にかかわる王族やその周辺の人物につながることが多かったのもポイント。個人的にはジェバスのアクア姫がいちばんよかったですね。まだまだ10歳にもならない齢ながら、自身も当事者としてかかわる悲恋譚に心動かされて自らばっさりと身を引く思いきりのよさ。さすがに思いきりがよすぎてなんともったいないことをと思ってもしまいましたが、その竹を割ったようなまっすぐさはとても好感の持てるものだったのですよ。あと、未熟な弟をかばうためにあえて火中の栗を拾いにいったオットコ・ユ族のお姫さまも。そして、そんな各地の重要人物たちを助けていくうちに、女神だの妖術師だのと色んなところに進行形で伝説を残していったっぽい泉の事績がその後どう語られていったのだろうかとか、そんなことを考えてみるのも面白そうな。そんな一冊。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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