2014年07月12日

2014年上半期の読書まとめ

半年区切りのまとめを久しぶりにやってみんとす。元来は各所での投票企画のためのものなので、新刊にまったく追いつけていない現状でやる意味がどれ程あるのかと思ってもいました。ですが、一年ごとのまとめで二百冊以上読んだ中から一冊一冊選び出すのがめんど……難しいからとシリーズ単位になっていることを考えると、半期単位でなら一冊ごとに選び出すのもそこまで負担にならないのではと思いまして。それに、シリーズ単位での選出だと、期間内の最後に読んだ一冊の評価に左右されがちで。のちのちの展開でそんなに面白くないと感じてしまったシリーズでも、一冊単位では確かに面白かった話もあるんですよね。そういうものも拾い上げていけたらなと。

上半期に読めた本は116冊。ペースとしてはおそらく例年並みですが、上にも書いた通り新刊に追い付く気配が見えない現状を鑑みると、もっとたくさん読まんとなーというところ。こう書けばわかるとは思いますが、2014年上半期に発売された本は一冊も読めてません。それどころか、2013年下半期の本も(一部、レジーナ文庫を除いて)。一年くらい前の時間に生きてるような状態を早く脱却したいところですが、残念ながらまだ見通しがたちません。Web小説を読むペースは落としてるんですけどね。歴史の本とかゲームに時間取られてるせいですね。すいません。

そんなこんなで、上半期に読んだ中からのお気に入りを。上からお気に入り順、最高五つ星、何冊までとか考えない、Web小説も含むとかそんな感じで。主に月次まとめを参考に微調整した程度ではありますが。

[☆☆☆☆☆]Allen『Frosty Rain』(小説家になろう)  感想
http://ncode.syosetu.com/n8111v/
物語の後半で明らかになってくる、主人公の姉への執着が素晴らしいんですよ。一線を越えたシスコンの拓く地平を見よ! とか、まあそんな感じで。姉キャラ好きな方へ、どうぞ。作者による“超越者”シリーズの二作目ですが、それほど問題なく読めたはずです。
実は六つ星候補でもありました。

[☆☆☆☆☆]ロイス・マクマスター・ビジョルド『影の棲む城(下)』(創元推理文庫) 感想
影の棲む城〈下〉 (創元推理文庫) -
上巻での問題提起を受けての回答の巻。過去を過去にする優しい展開と、すべてが曇りない未来へと道を開く鮮やかな展開に心動かされずにはいられませんでした。
人の思いが胸を打つファンタジーですね。

[☆☆☆☆☆]ジョージ・R・R・マーティン『氷と炎の歌(3)剣嵐の大地(下)』(ハヤカワ文庫SF)  感想
剣嵐の大地 (下)〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1878) -
今もっとも自分の理想に近いと感じる世界観を有するファンタジー。
嵐は各地に猛威を振るい、強者も弱者も数知れない人々が命を落としていきました。けれども強者が弱者から奪い、虐げる構図そのものは何の変化も見せることはない。そんな世界で強くあろうと、必死に生き延びようとする人たちの姿を見ると、行く手の無事を願わずにはいられなくなるのです。

[☆☆☆☆☆]ジョージ・R・R・マーティン『氷と炎の歌(4)乱鴉の饗宴(上)』(ハヤカワ文庫SF)  感想
乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF) -
上記のシリーズ。
嵐が過ぎ去った後、各所にぽっかりと残された権力の空白。それは敵からすれば付け入る隙でありながら、その敵自身もまた身中に同じ隙を抱えており。危機であり好機でもある時期であってもまず強弱をはっきりさせるべく身内で争わずにはいられない人々の姿。それがままならなさを感じさせて素晴らしいんですよ。

[☆☆☆☆☆]小川一水『天冥の標(6)宿怨(3)』(ハヤカワ文庫JA)  感想
天冥の標 6 宿怨 PART3 (ハヤカワ文庫JA) -
種の危機すら感じさせる状況でさらなる泥沼への突入を確実にさせる爆弾の投入。まさに地獄絵図な惨状に、続きが気になって仕方なくなります。
あまり読まないSFですが、これは別格。すでにして傑作の域に到達していると思います。

[☆☆☆☆☆]ロイス・マクマスター・ビジョルド『チャリオンの影(下)』(創元推理文庫)  感想
チャリオンの影 下 (創元推理文庫) -
身命を賭して国姫に仕える教育係と、彼の薫陶を受けた末に表舞台に飛び出していく国姫の関係の素晴らしいことといったら。
途中でうまくいきすぎではいかと感じられるところがあり一時期は四つ星でと考えてもいたのですが、国姫のキャラがあまりにも理想的だったのでやっぱり五つ星にしたという脳内選考経緯があったりします。

[☆☆☆☆]ジョージ・R・R・マーティン『氷と炎の歌(4)乱鴉の饗宴(下)』(ハヤカワ文庫SF)  感想
乱鴉の饗宴 (下) (ハヤカワ文庫SF) -
上記のシリーズ。
立場が変わったことで、今まで見せることのなかった方面で光る所を覗かせだす人や変わらぬ信念に従おうとする人や自滅していく人など。それぞれのたどる川筋やその他、描かれない人物たちに対する期待の流れが合流し、いよいよ次で急流に差し掛かるかと思うとさらに期待を膨らませずにはいられませんね。(月次まとめよりコピペ)

[☆☆☆☆]つくえ『町民C、勇者様に拉致される(4)』(レジーナ文庫)  感想
町民C、勇者様に拉致される〈4〉 (レジーナ文庫) -
ずっとクライマックス状態。一気に世界が広がり終着点へと到る展開が実に見事でした。
ラノベ読みの方に向けて一番推したいのはコレですね。

[☆☆☆☆]かいとーこ『詐騎士(5)』(レジーナブックス)  感想
詐騎士〈5〉 (レジーナブックス) -
ここにきていきなりラブ方面にぐんと寄せられる。その予期せぬ急展開にはその場に居合わせたキャラともども色めき立ちましたねえ。

[☆☆☆☆]雪野紗衣『彩雲国物語 漆黒の月の宴』(角川ビーンズ文庫)  感想
彩雲国物語 漆黒の月の宴 (角川ビーンズ文庫) -
目指す階の頂点。その高みの遥けさに圧倒させられるの巻。この快感よ。

[☆☆☆☆]マーセデス・ラッキー『裁きの門』(創元推理文庫)  感想
裁きの門 (創元推理文庫) -
『女神の誓い』所収短編「剣の誓い」と対をなす長編復讐譚。その無駄のない構成の妙味ですよ。

[☆☆☆☆]マーセデス・ラッキー『ヴァルデマールの使者(2)宿縁の矢』(Cノベルスファンタジア)  感想
宿縁の矢―ヴァルデマールの使者〈2〉 (C・NOVELSファンタジア) -
馬のいる空間、変わらず見守り続けてくれる存在、ブライスレス。

[☆☆☆☆]森岡浩之『星界の紋章(1)帝国の王女』(ハヤカワ文庫JA)  感想
星界の紋章〈1〉帝国の王女 (ハヤカワ文庫JA) -
王女殿下とマンツーマンでのアーヴ社会講義はとてもとてもいいものでした。

[☆☆☆☆]くるひなた『蔦王(外伝)瑠璃とお菓子(2)』(レジーナブックス)  感想
蔦王外伝―瑠璃とお菓子〈2〉 (レジーナブックス) -
甘々で穏やかな関係は、見ているだけでとても心地がよく、悶えさせられながらももっとと欲してしまうものなのです。

[☆☆☆☆]手島史詞『剣刻の銀乙女』(一迅社文庫)  感想
剣刻の銀乙女 (一迅社文庫) -
血で血を洗う争いに巻き込まれていながら悲観に逃げ込むことなく、むしろ町々の人ともども笑うという感情を引き出そうとする。その爽やかさは何物にも替えがたいのです。

[☆☆☆☆]ベイカーベイカー『魔族の掟(幕間 VS“虚飾を纏いし者”〜第九十一話 奇跡の起し方)』(小説家になろう)  感想
http://ncode.syosetu.com/n6851t/
恋愛には縁がなさそうに思えていた堅物ヒロインが見せる恋する乙女としての表情は、とてもとても可愛い。

[☆☆☆☆]雪野紗衣『彩雲国物語 花は紫宮に咲く』(角川ビーンズ文庫)  感想
彩雲国物語―花は紫宮に咲く (角川ビーンズ文庫) -
探花及第はしたものの大成できるかどうかはまだ不透明。そんな秀麗の前に官吏としての展望が開ける瞬間。わくわくさせてくれます。

[☆☆☆☆]ロイス・マクマスター・ビジョルド『影の棲む城(上)』(創元推理文庫)  感想
影の棲む城〈上〉 (創元推理文庫) -
下巻での回答へと到る問題提起の巻。そうした問題提起がなされる時点ですでに多分な優しさを含んでおります。

[☆☆☆☆]成田良悟『デュラララ!!(3)』(電撃文庫)  感想
デュラララ!!×3 (電撃文庫) -
かつてこじれてしまった二人が、お互いこそ一番の人だと気持ちを確かめ合える。それはとっても幸せなことだって、そう思うのです。(月次まとめよりコピペ)

以上。

こう挙げてきて、月次まとめで十分だったんじゃないかという気もしてきましたが、ここまでやっちゃったんだから深く考えない方向で。

それにしても翻訳ファンタジーが多いですね。最近の好みがそちらの方面に移ってきてるような気はしてましたが、まとめてみるとわかりやすいこと。しかもほぼ三人の作家さんのシリーズときたものです。読んでる数としては狭義のラノベの方が多いはずなのですが、そちらではいまいち琴線に触れるものが少ないというか。ともあれ、翻訳作品も飛び込んでみると広大な作品群があり、まだまだ他に読みたいものは数知れず。下半期はどうなることやら。

そんなこんなで。新刊に追いつくためもありますし、年間目標の240冊のラインには今ちょっと届いてないですし、下半期はもう少しペースを上げていきたいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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