2014年06月06日

星界の紋章(1)帝国の王女

星界の紋章〈1〉帝国の王女 (ハヤカワ文庫JA) -
星界の紋章〈1〉帝国の王女 (ハヤカワ文庫JA) -

アーヴ社会に不案内な伯爵公子ジントと支配種族であるアーヴの王女ラフィールとの会話を通して、ちょっとずつアーヴ社会のことを知っていく流れが、ただそれだけのことはずなのになんでかすごくワクワクするんですよね。それはきっと、ここではないどこかの世界、ちょっとやそっとの説明では語り尽くせないほどにこことは違う体系で構築された社会の姿を目の当たりにしている喜びなんでしょうね。これこそが異世界の物語の醍醐味ですよねえとも思いますが、この話の場合はそれに加えて、ヒロインであるラフィールの魅力もそれ以上の要素だったと思うのですよ。

彼女の素性については事前に調査済みだったので明かされたときの驚きは特にありませんでしたが、むしろ明かされる前からの、そういう尊貴な身分の女の子に気に入られているジントの状態の、くすぐったいくらいの気持ちのよさがすごくいいんですよ。純粋な少女であるだけに子供っぽいところもあって、そんなところを可愛らしくも思いながら、基本的にはラフィールの方からなにかと不案内なジントを構ってくる関係だから素晴らしいこと。背景となるアーヴ社会の設定が奥深く感じられるだけに、なおさらそんな雲の上のような人とと、そんな楽しさでしょうか。つまり、ラフィールは可愛いということで。

立ち寄ったフェブダーシュ男爵領で一悶着起きてますが、当初こそなかなか難敵かとも思えた男爵の為人がわかってくるにつれてただの小者っぽくなってきたので、ここはジントと同じく地上人上がりで、貴族家として二代目にあたる前男爵の方に期待することにしましょうか。ジントの未来の姿ともなりうる前男爵との交流を通して、未来の二代目ハイド伯爵は何を思い、それをどう活かしていくのかなあと。

それからアーヴ語について。初読時には、形容詞が名詞の後ろにくる語順に違和感を覚えて仕方なかったんですが、今から思うと日本語と英語以外の言語の知識が皆無に等しかったせいですね。ただそれでも、固有名詞であっても形容詞化するときに活用が見られるのは用語を覚える上で厄介かなーと。


posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。