2014年04月03日

影の王の婚姻

帝国の影の宰相的な第一皇女フィグネリアが、お人好しで無気力風年下優男のクロードと過ごすうちにだんだんと惹かれるようになっていく展開、いいですねえ。いきなり婿にと決まったことで、陰謀に巻き込まれるのは日常茶飯事なフィグネリアとしてはどんな裏があるのかと疑いもしたのだけど、実際に嫁いできたクロードに会ってみると、覇気はないし取り柄もほとんどなさそうだしでわずかな期待も消え去って……と思いきや、物覚えはいいからいろいろ教育しがいはあるようで。なにより、裏表なくまっすぐに気持ちを向けてきて子犬のように慕ってくるという、ある意味予想外の相手で。そんなクロードに調子を狂わされながらも放っておけなくなり、気付けばすっかり自分の婿として受け入れ好きになってしまっているフィグネリアにたいへんニヤニヤできるのですよこれが。

為政者としては不安になるくらいの人の好さでありながら、家族思いですべてその腕に包み込んでくれそうなほどに力強い兄皇帝と義姉皇后夫婦とか、子供も生まれて幸せいっぱいな妹夫婦も含めて、いいキャラいっぱいいましたよね。特に女性キャラ。フィグネリアとサンドラとリリア三人での一場面は、重大な事件が起きて頭を悩ませていた状況ででありながら、ニヤニヤが抑えられないくらいだったんですよね。まあそれもこれも、クロードとの仲の良さを知られて恥ずかしがるフィグネリアが可愛すぎるからいけない。二人きりの時なんか、なまじクロードが取り繕うことなく正面から好意を伝えてくるだけに、フィグネリアもそれに引き摺られてもっと可愛いことになってはいたのですけどね。総じて、新婚生活に照れるフィグネリアが可愛かったというところに落ち着くでしょうか。

クロードとは違って公務の方面でフィグネリアと相通じ合えていたように思うタラスが、いきなり今後の出番も危ぶまれそうな感じになっていてちょっとどうなってしまうことかというところですが、そこも含めて次の巻も楽しみにしたいですね。

あと、この世界の神様一家がなかなか奔放で。母神様も苦労しているようでいて楽しそうならそれでいいか程度の考えにも見えるので、巻き込まれる人こそ苦労が耐えなさそうというか。

そういえば、読んでて作者さんもしかして男性の方なんだろうかと思ったりもしましたがどうなんでしょうね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 09:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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