2014年01月24日

エスケヱプ・スピヰド(2)

エスケヱプ・スピヰド 2 (電撃文庫 く 9-2) [文庫] / 九岡 望 (著); 吟 (イ...
エスケヱプ・スピヰド 2 (電撃文庫 く 9-2) [文庫] / 九岡 望 (著); 吟 (イラスト); アスキー・メディアワークス (刊)

1巻に引き続き、クライマックスのバトルに到る段取りがうまいなあと思わされましたね。序盤で何か問題の種を抱え込んで、それを表に出さないようにしながら話が進むんだけどだんだんと膨れ上がっていって、ついには隠しきれなくなって火種が爆発する。けど、顕在化することで解決の糸口も見えてきて、そうして巻き起こった問題の方に決着がついたところで、あとは勝つしかないとばかりにクライマックスのバトルが始まる。これはね、燃えますよ。敵は簡単に倒せるような相手ではないのだけど、そうであるだけになおさら盛り上がりを感じられるんですよね。なにせ、頭を悩ませる問題は実に気持ちよく解決し、残す課題は戦うことだけになるのですから。ここで負けたら締まらない。負けられないのではなく勝つしかないと思わされる、勝てよと声をかけたくなる、そんなバトルへの突入の仕方がいいなあと思うのです。

そんな今回抱え込んだ問題について。九曜と叶葉に関しては、1巻で既に解決されていましたので、今回は新キャラが登場でございました。自称八洲国第三皇女の鴇子様。旧尽天というほとんど閉鎖されたような空間から出たとたんに皇族絡みの話になるとは、やってくれますわ。というのはさておき、彼女が抱える問題は、彼女のアイデンティティに関わることでしたね。あらすじからして「自称」第三皇女となってた時点であやしさ十分だったのですが、加えて彼女には一時期の記憶がないときたものです。本物か、偽物か。どっちなんだろうと思いながら楽しく読み進めれました。まあ、普段威張った風な態度を取るくせに押しに弱い子でしたからね、この鴇子さん。で、彼女がアイデンティティ問題に真正面からぶつかったときに手を差し伸べたのが叶葉だったというのは、1巻での変化を思わされてよかったですね。空っぽな心に囚われることなく前に進むというのは、彼女にとってちょっと前に通り過ぎた道ではありました。まあ叶葉のそれがきっちり過去の空洞を埋め合わせたのではなく保留にして今を大切にすることができるようになったというだけのことだったとはちょっと予想外なところでしたが、でもこの手の問題って一瞬でスパッと解決できるならそもそも悩んだりなんかしないことなのかもしれませんね。

そんな感じで、新たな仲間が加わった九曜と叶葉の歩む道は、次回、どんな景色を見せてくれるのでしょうね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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