2013年12月28日

ジハード(3)氷雪燃え立つアスカロン

ジハード 3 氷雪燃え立つアスカロン (集英社文庫) [文庫] / 定金 伸治 (著); 集英...
ジハード 3 氷雪燃え立つアスカロン (集英社文庫) [文庫] / 定金 伸治 (著); 集英社 (刊)

今までもどちらかというと男らしい言動が目立つのがエルシード殿下という方でしたが、ついに地の文でかの女を指す呼称が「少年」になってきとるw あまりにも自然に使われすぎててまったく違和感なかったんですが。もしかしたらもっと前からも使われてたのかもしれませんが、この巻の中盤くらいでようやく気が付くくらいにはしっくりきちゃってたんですよね。それでいいんですか、殿下。いや、でも実際それで問題なく思ってそうな気がするんだもんなあ。女性らしくしようとしてるところなんてまるで見受けられないというか。唯一そうと思わせるのがヴァレリーが他の女性と接触したときに機嫌を損ねる様子だったりするのですが、これも兄貴分として慕う人物が構ってくれないことにすねる少年を想像すると割と当てはまっちゃいそうなところがあってどうしたものか。竹を割ったような性格を好もしく思いながらも、頭の隅っこの方では一体どういう育ち方をしたらこんなに男らしい王妹が出来上がるのかという疑問を抱えてはいたのですが、今回でその元凶が判明しました。貴様の仕業か、タキ=アッディーン。エルシードの恩師ということですが、今回明らかになったところでは、その教育方針がどう考えてもおかしい。男らしすぎる。まるで女扱いしてない。そりゃね、あんな熱血教育されたら漢らしくもなってしまうでしょうよ。でもね、だからって、「男子ならば〜」って、エルシード殿下は女性ですからー!

そんな性別不詳キャラになりかけているエルシードさんは置いといて、今度はちゃんと女性なベレンガリア殿下について。かの女は今回、戦争の矢面に立つことはなく、終始傍観者に徹していたのですが、その視点はなかなかに独特で面白かったです。独特というか、他人に理解させるつもりもなく、彼女の言葉でぽつぽつとその一部をこぼすだけなので、解釈する面白味があったというか。今回の、ウィルフレッドとヴァレリーの戦い。アスカロンという都市の攻防だけ見ればウィルフレッドが勝ったと言えるのでしょうが、そのウィルフレッド本人からしてみれば敗北感は拭いがたいでしょう。その要因としてみれば、ヴァレリーには冗長性があったということになるでしょうか。不利な戦況に追い込まれても冷静さを失わずその合戦の終わらせ方の道のりを描けたこと、目の前の合戦だけに囚われず不利と見たら退くだけの融通は利かせられたこと。たぶん、妃殿下はその辺の性質を読み取ってたんじゃないかなと考えてます。

そういう視点で見てみると、ヴァレリーってやはりすごい奴なのだなと思えるのですが、当人を見てるとやっぱりそうは思えないんですよね。ルイセとのやりとりでの頭の上がらなさなんて見てたら特に。しかし、今回のヴァレリーは、へたれの汚名を返上するかのような積極的なへんたいぶりを見せるようになってきまして、ますます目が離せな……近寄りがたくなってきた感がw 馬と結ばれるとかもうね、エルシード殿下ならずともけしからんことだと怒りだしますよ。いやでも、やっぱりそんな反応をするのはエルシード殿下だけかもしれません。かの女、ヴァレリー絡みのことになるととことん可愛くなりますよね。いいものです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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