2013年06月04日

ミスティカ・ハート 塔の王子と悪い魔女

塔の王子と悪い魔女 ミスティカ・ハート (ジュリエット文庫) [文庫] / 南原 兼 (著);...
塔の王子と悪い魔女 ミスティカ・ハート (ジュリエット文庫) [文庫] / 南原 兼 (著); 壱コトコ (イラスト); インフォレスト (刊)

復讐のために利用するつもりで近づいていた王子さまをいつの間にか好きになってしまっていたという、なんというおいしい展開であったことか。

事前の調査不足で前作があったことを知らずに読んでしまいましたが、前作とは主人公が違っていたり、この本だけ読んでもわかるような配慮がされていたため特に問題なく読むことができました。

そのような事情もあり、この本の開始時点ではすでにルーチェの籠絡は完了済み。出だしからいきなり、ルーチェを復讐の駒として利用するために手懐けておこうとするイヴと、イヴが謀を秘めていることを薄々は察しつつも彼女になら利用されても構わないからと溺れていくルーチェという、たいへん爛れた幽閉生活を見せつけてくれますよ。でも、その時点ですでにイヴからは利用しようとしているだけのようでありながら素直に認められない好意がにじみ出てたんですよね。騙し騙されの関係のようでありながら、お互いの腹積もりがわかっている上で随分ねじくれた形で愛を確かめ合っているような。愛がないようでありながら、その実いつか崩れてしまうだろう危うい関係をだしに駆け引きを楽しんでるかのような。そんなやりとりが退廃的でよろしゅうございましたね。明るく幸せな関係もいいですが、暗い歪んだ関係もそそられるものがあるといいますか。

具体的な年齢差は書かれていませんでしたが、甘えん坊なルーチェを見てると年下彼氏と年上彼女のように思えるのもよかったですね。ルーチェがその甘え癖を気安い幼馴染でもあるイヴに発揮して、利用するためとはいえイヴがしょうがないなあとばかりに許してしまう流れとか、素晴らしかったです、ハイ。甘えてたかと思えばいじわるにもなったりして、翻弄されるイヴはそれはそれは可愛かったですね。というか、行為が始まる前は甘えん坊で、始まるとだいたいいじわるな感じに切り替わってたような気もしたり。とはいえ、その辺もイヴの体に溺れてるからこそなんでしょうかね。手懐けておくために体を許したら、なまじ手放してはならない相手であるがゆえに、好きな人と体を重ねる悦びを知ってしまった男の求めを拒むことができなくなってしまったというか。イヴとしても、相性がいいからドライな関係と割り切って気持ちを抑えておくことができなくなっていった、的な? いや、さすがにその辺の主因はルーチェとの別れを突きつけられたことなんでしょうが。

ともかくも、爛れた感じに始まってハッピーな感じに終わるいいお話でした。

あと、サブで登場してたデスティニィとアッシュのカップルが気になるんですが、前作読んだらそれなりに描かれてるんでしょうかね? 色気むんむんな恋多き女性とその恋人の座に収まった部下のクールな美青年というのは、どんな恋人生活送ってるのか気になる組み合わせですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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