2013年05月03日

ミニスカ宇宙海賊(8)紫紺の戦魔女

ミニスカ宇宙海賊8 紫紺の戦魔女 (朝日ノベルズ) [単行本] / 笹本祐一 (著); 松本規...
ミニスカ宇宙海賊8 紫紺の戦魔女 (朝日ノベルズ) [単行本] / 笹本祐一 (著); 松本規之 (イラスト); 朝日新聞出版 (刊)

げぇっ、ジャッキー!? この男、また湧いて出よったか。以前、口先と電子戦技術の巧みさでいいように振り回されたあげくに本物の辺境海賊相手に撤退戦までやらかす羽目になった散々な記憶がありありと蘇るぞ。そいつに絡む事件の話が出ただけでも頭が痛くなってきそうなほどの、苦々しい記憶とともに刻み込まれてるあの男が……。茉莉香も言うように二度と関わり合いになりたくなかった手合いであることは間違いないよなあ。とはいえ、えてしてそう言う相手に限ってにこやかなツラでひょっこり現れたりするものですからね。げんなりとさせられるのは仕方ないとしても、向こうから近付いてくるとなれば、手をこまねいていてはどこまで好き放題引っ掻き回されるかわかったものではありません。そうして、関わり合いにならないために防衛線を張るという、シリーズ史上なんとも消極的な作戦行動が幕を空けることになるのでした。

というか、髑髏星での話がまだ続くものと思っていたらあっさり次の話に移っていてまずそこからびっくりなんですが。まあ確かに髑髏星に用があったのは帝国情報部であって、茉莉香たちとしては送迎自体が目的ではありましたね。あまり同じ話で引っ張らずスッパリ話を進めてみるのもそれはそれでシリーズにテンポがついてよさそうな気もします。この巻の話も、ちゃんと髑髏星から繋がるものになっていましたし。

それにしても、ジャッキーという男は相も変わらず大胆不敵な奴だよなあ。口先で相手を乗せるのは大の得意だから、狙われてるとわかっても敵である茉莉香たちの前に現れることを何らためらわない。茉莉香たち若い娘たちならば修羅場を幾度も乗り越えてきたベテラン船乗りたちよりも幾分か与し易いというのもあるのでしょうが、それにしたって腐れ縁の友人のようなノリで「やあ」と現れるものですよ。いつツッコミという名の銃撃を叩きこんでやろうかなんて気分にも、まあなりますよね。舌先の技も電子戦技術も所詮は欺瞞の技であって、肉弾戦になれば何程のことがあろうか……なんてことを思ってもいたんですがね。どうも本当に底知れない人物であるようで。終盤のアクションを見せつけられると結構な警戒をしていたはずなのにまだ見くびっていたことを思い知られますわ。一匹狼の詐欺師として大立ち回りを演じるに相応しい備えをお持ちのようで。この辺、一人で何でもこなす(こなさなければならない)がゆえに敵わないと思わせるほどの能力を身につけるに至るというのは、この巻の序盤で指摘されたグリューエルの一面と似たような点でもあり。彼女の場合も、その気になったら弁天丸のベテラン乗組員たちでさえそうそう止められるものではありませんからね。

あと、驚かされた人物としては、なんといっても中華食堂の親父ですよね。この巻は色々な意味でこの人にしてやられた感があります。しかし、あの界隈の元締めということで、前々から只者じゃなさそうな雰囲気出してはいましたが、本当に結構なところの人だったんすね。見かけによらないというか……いえ、堅気の人間だったのが意外というわけでは、ありませんよ? 決して。おそらく。たぶん。きっと。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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