2013年04月16日

花嫁の選択 東で石は宝珠に輝く

花嫁の選択 東で石は宝珠に輝く (花嫁の選択シリーズ) (コバルト文庫) [文庫] / 小田 ...
花嫁の選択 東で石は宝珠に輝く (花嫁の選択シリーズ) (コバルト文庫) [文庫] / 小田 菜摘 (著); 池上 紗京 (イラスト); 集英社 (刊)

相も変わらずお熱いことで。周囲からもからかわれる程の仲睦まじさは結構な物でございますね。とはいえ、二人が結婚することになった事情が事情だけに、イリーナにはしこりのように残る憎しみにも似た感情もあるようで。アスライの人となりを知り苦楽を共にするにつれて愛する気持ちの方が圧倒的に強くなってはいるものの、だからといって略奪婚の事実をなかったことにはできませんからね。現状としてその気持ちは表に出さないようにすることでより良き妻・愛される妻であろうと振る舞う方向に働いているようにも思えたり。そんな感情の機微を楽しめるのもロマンスの面白さなのでしょうね。

『そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う』にて、ラドウの後継者は既に明かされていましたが、一方でアスライのその後は気になっているところではありました。以前は隠棲を望んでいましたが、〈黒い狼〉としての異名とともにこの世に築き上げられてきた自分という存在をはっきりと認識したことから、その話は保留というか立ち消えになっていたわけで。そうなると、継承の可能性は潰えてなかったんですよね。しかしネックになったのはやはり出生の疑惑ですか。オルドブライの末子相続の習慣と合わせて考えると無難なところに落ち着いたと言えるのでしょうが……。まあ作中世界の歴史から完全にフェードアウトしていってしまうというわけではなさそうなので、新天地ではどんな足跡を残してくれるのかを楽しみにしたいですね。それにしても、出生の疑惑がつきまとうなど史実のモンゴル帝国におけるジュチと重なる印象が強かったのですが、ここにきてフラグ的な要素も加わってきたのでしょうか。バトゥの位置をずらしてきたとも考えられますが。なんにせよ、基本的に単巻の嫁恋シリーズとは違ってこのシリーズは次の4冊目でもまだ楽しませてくれるようですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 19:37| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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