2013年04月03日

そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う

そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫...
そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫) [文庫] / 小田 菜摘 (著); 椎名 咲月 (イラスト); 集英社 (刊)

今回は割と箱入りで世間知らずなところのあるヒロインできましたね。今までのヒロインでいうと、プシュケに通じるところのあるキャラと言えるでしょうか。あちらは結婚相手に対する恋心から一も二もなく嫁いで行くことを決めたものの恋心だけではなんともならない陰謀や思惑に翻弄されることになるというお話だったでしょうか。今回のリュビアは当時のプシュケよりも少しだけ年長ではあるものの、箱入りに育てられたせいか、序盤は特に不用意な発言が目立って雰囲気を悪くしたり侮られてしまうことが多かった印象。誤解からすれ違いの原因にもなったりと、なかなかに前途多難な婚約関係にも思えましたが、仲良くなるつもりなんてないと考えていたわけではもちろんなく、同じ時間を過ごし少しずつ相手のことを知っていき、この人以外とは結婚したくないとまで思える関係になるという、とても王道的な流れ。面白かったです。

初めにすれ違いが生じてしまったリュビアとアレグの二人の関係が改善されていったのは、上にも書いたように同じ時間を過ごす中でということですが、そのきっかけとなったのはリュビアが兄帝から押し付けられた形のガイダスタン港。その管理に関して、本国の伝統はあれ両者ともに公平さを志向することで協働者となったわけですね。ところでこの港、そもそもルシアン教シャリフ教どちらにとっても聖地であるハバト峡谷へ巡礼する際の最寄りの地になるんですよね。そんな重要な場所をしれっと妹の婚姻の持参金の中に紛れ込ませるマニエル帝、なかなかの丸投げぶりを見せてくれるものです。渡された側からすれば洒落にならない贈り物ではありますが。でも、裏を返せばルシアン教国としてそれほど大事な地を手放さねばならなくなっている情勢にあるというわけで。興亡は国のならいとはいえ、往時の繁栄を知るだけに辛い状況ですね。

それはさておき、今回は王子様が4人も登場ですよ。登場人物紹介を見ればわかるようにメインはその中の3人ですが、さながら王子様の園のような様相を呈しておりました。その中でも発言のたびにその空気の読めなさはなんとかならないものか頭を抱えたくなった信仰篤すぎルヴィック殿下ですが、あとがきを読んでいてモデルがいるというのに驚かされました。ルイ9世ですか、覚えておきます。

シリーズの記憶が不確かになってきたので情報を整理し直している途中なのですが、あとがきにもあったようにエウノミア帝以降の時代を描いた話はあまりないんですよね。今回含めてまだ3つ。その後もブラーナ帝国は500年以上存続しているようなので、書く余地は十分ありそうなところ。次回がどの時代のお話になっているのか、楽しみです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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