2013年02月18日

陰陽師 付喪神ノ巻

陰陽師―付喪神ノ巻 (文春文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 文藝春秋 (刊)
陰陽師―付喪神ノ巻 (文春文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 文藝春秋 (刊)

晴明と博雅の会話を読んでると、なんというのかな……すごくかわいく思えてくる。ほとんどいつも一緒にいるから、なんだか晴明が、博雅が来ないと仕事しない人みたいに思えてきてしまった。この二人、理屈の人と感覚の人なので相性が悪いかと思えば、晴明は理屈抜きで感覚的に大事なことを見抜いてしまう博雅にそのような理屈で好感を持ち、博雅は晴明の言う呪の理屈はわからずともよい漢であるという感覚で好意を持つという、なんとも面白い関係だよなあ。

情念から鬼に変化してしまう女の話はいいなあ。人でないものになってしまうほどに思い詰めた悔しさ哀しさが台詞や行動の端々から溢れ出ていて、それでいて悔しさや哀しさの裏返しに抱いていた恋しさや嬉しさも感じ取れて、人としての情を持つがゆえに鬼とならずにはいられなかった生き様に悲哀を覚えずにはいられない。哀しやのう……。

全体的に余韻を残すような終わり方をする話が多かった印象。ゆったりと浸りながら大事に読んでいくのもよかったかなあ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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