2013年01月09日

2012年の読書まとめ

2011年のまとめはこちら

2012年に読めた本は180冊。去年書いてた目標ピッタリではあるものの、10月ぐらいまでのペースを振り返ると200冊はいけたはずとも思えたり。それでも気分に合わせて読みたいものを読んでいくというペース自体は変わっていないので、興味が小説以外にも広がってきたというのはより楽しみの幅が広がってきているとも言えそうです。3月頃にはSFに面白さを見出し、ホラーやミステリー方面にも手を広げていったら一時何が読みたいのか分からなくなり。それでも9月頃には王女様好きに回帰したり、11月頃には歴史方面への興味が高まったり、ファンタジーや歴史小説への熱も復活してきた兆しがあり。ラノベだけでなくその他のジャンルにも読みたい作品が増えてきており、いっそう読書の楽しさを感じられるようになっていると思います。むしろ、ラノベが読みたくて読むのではなく、小説が読みたい中でラノベも読むというスタンスが、今の自分には合っていそうです。今年の目標としては、この興味の広がりをブログの更新にも活かしていければというところですね。

Web小説では、最高に素晴らしい出会いがありました。ラノベのサブ的な扱いで読み始めたのですが、今となってはもうしばらくWeb小説はやめられそうにありません。Web小説に慣れることが、挿絵のないラノベ以外の小説への抵抗感を薄れさせることにつながったように思える部分もあり、またラノベにない雰囲気の話を楽しめることもあり、Web小説を通しても読書の楽しみの幅は広がったと言えるでしょう。

去年同様に2013年の読書量の目標も書いてしまうなら、途中でどう気分が変わるかわからないところではありますが、ひとまず小説では月10冊ペースの120冊のラインを切らないようにしたいですね。


それでは、以下で2012年に読んだ中からのお気に入りを、上からお気に入り順に19作(書籍より13作、Web小説より6作)紹介していきたいと思います。ただし、年内に刊行された作品を一冊も読めていないので、一部のWeb小説作品を除いてすべて2011年以前の作品です。また、去年の1月に読んだ作品などは当時の感想を思い出すのが困難なものもあるので、「読書まとめ」カテゴリの記事から再整理という形で紹介させていただきます。その際、お気に入り度を変えていたりもしますが、時間を置いてからの印象ということで。一つ一つコメントを付けていこうとしたら途中力尽きてしまったものもありますが、その辺りはどうかご容赦を。


[☆☆☆☆☆☆]暗黒錬金術師伝説 暗黒!マリーのアトリエ / D・W・W 感想
http://www5b.biglobe.ne.jp/~dww/watan_036.htm
2012年どころか人生におけるマイ・ベストに加えてしまいたい一作その一。錬金術師としての創造の能力と内に抱える破壊の衝動を併せ持ち、後者の性質を直すどころか深化させながら稀代の錬金術師としてのステージにまで上り詰める一大傑物の物語。破壊的なキャラクターを持つ『白虎戦舞』の少女たちの殺伐とした魅力にやられて間もない頃に読んだのですが、その狂気を抱えた上でアウトローな存在となることなく社会の内側でのし上がるこの作品の展開には、さらに一段高みがあったのかと瞠目させられたものです。

[☆☆☆☆☆☆]暗黒戦闘ファンタジー 白虎戦舞 / D・W・W 感想
http://www5b.biglobe.ne.jp/~dww/watan_033.htm (リンク先以外にも短編あり。詳しくは感想記事中に)
2012年どころか人生におけるマイ・ベストに加えてしまいたい一作その二。突如として陥った不幸な境遇を、殺し殺される中で培われていく力で以ってねじ伏せていく少女たちの圧倒的なまでの魅力に釘付けになりました。当時はアウトロー的な存在に対して暗い憧れめいたものを抱いていたこともあり、不幸から脱却するために着々とアウトローとしての異能力と精神を鍛え上げていく少女たちというのは、それはもう魅力的な存在でした。『こと寄せの地』の藍に感じた破壊的なキャラクターの醸し出す剣呑なパワフルさがさらに昇華され、ここに極まった感さえありました。

[☆☆☆☆☆]ソードアート・オンライン(1)〜(7) / 川原礫 3・4巻感想 5・6巻感想 7巻感想
ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)ソードアート・オンライン〈2〉アインクラッド (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)ソードアート・オンライン〈4〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)ソードアート・オンライン〈5〉ファントム・バレット (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)ソードアート・オンライン(6) ファントム・バレット (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキー・メディアワークス (刊)ソードアート・オンライン〈7〉マザーズ・ロザリオ (電撃文庫) [文庫] / 川原 礫 (著); abec (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)
何度か書いてますが、このシリーズから感じる面白さは、よく言われるような主人公無双やハーレムやヒロインの魅力よりも、青春物語のような部分に感じるところが大きいんですよね。リアルではなんの価値にもならないことだろうと、劣等感を抱えていながらであろうと、むしろだからこそ唯一ともいえる居場所で全力を発揮して己の感情を押し通そうとするキリトたち。彼らの姿からは、スポーツ系の部活道のような青春像を感じるのです。

[☆☆☆☆☆]カンピオーネ!(10)槍の戦神 / 丈月城 感想
カンピオーネ! 10 槍の戦神 (カンピオーネ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) [文庫] / 丈月 城 (著); シコルスキー (イラスト); 集英社 (刊)
真っ向勝負の中二バトルがとにかく熱い。アーサー王の神話蘊蓄といい、中二心をくすぐられずにはいられないストーリー。9・10巻はこれまで読んできた中でも最高クラスの盛り上がりを見せてくれた6・7巻にも劣らぬ勢いを感じられました。

[☆☆☆☆☆]帝国の娘 上・下 / 須賀しのぶ 下巻感想
帝国の娘 上 (角川文庫) [文庫] / 須賀 しのぶ (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)帝国の娘 下 (角川文庫) [文庫] / 須賀 しのぶ (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)
平凡な生まれだったはずが、波乱万丈の人生が幕を開ける。そんな事件の渦中でカリエの抱く怒りや嘆き、またそこから見せてくれる行動、その一つ一つに勇気を貰えます。シリーズ続編の再刊はまだですか?

[☆☆☆☆☆]時を止めて / 藤崎悠貴 感想
http://novel18.syosetu.com/n7557y/
とてもよいエロでした。ヘタレな少年が年上系の女性に巧みに、というか無理やり気味にリードされるのっていいですよね。濡れ場の描写が濃厚なのでそれはもうたっぷり楽しめますよ。や、まあそれだけではなく、主人公が流されながらも理想像をしっかり持ってたのもよかったですね。結局流されてしまうわけではありますが。

[☆☆☆☆]「モノクロメッセージ」「モノクロメッセージ -Cogwheel‐」 / 田代有紀 感想
http://ncode.syosetu.com/n6107bd/ http://ncode.syosetu.com/n8042be/
夢に挫けかけてしまったときに励まし合える二人の関係が素敵です。二編合わせても2万6千字余りの短編なので、これ以上は読んでみてくださいということで。

[☆☆☆☆]姫婚オールアバウト / 野梨原花南
姫婚オールアバウト (コバルト文庫) [文庫] / 野梨原 花南 (著); 雪リコ (イラスト); 集英社 (刊)
全てを持っていった感のあるオチは、読んでから1年ほどたった今でもはっきり覚えています。レッカ姫は最後まで本当に小気味良く魅力的な女の子でしたよ。

[☆☆☆☆]王国の花 / 織川あさぎ 感想
http://ncode.syosetu.com/n0735ba/
女装・男装カップルにニヤニヤしつつ、お互いのコンプレックスを解消し合う二人の関係にごろごろさせられます。アフターストーリー的な続編である『花籠の道と黒の小石』もいい感じです。

[☆☆☆☆]the ark / 藤崎悠貴 感想
http://ncode.syosetu.com/n2345bf/

[☆☆☆☆]翼の帰る処(2)下〜(3)下 / 妹尾ゆふ子
翼の帰る処〈2〉鏡の中の空〈下〉 (幻狼ファンタジアノベルス) [単行本] / 妹尾 ゆふ子 (著); ことき (イラスト); 幻冬舎コミックス (刊)翼の帰る処(ところ)〈3(上)〉歌われぬ約束 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-5) [単行本] / 妹尾 ゆふ子 (著); ことき (イラスト); 幻冬舎コミックス (刊)翼の帰る処 3 ―歌われぬ約束― (下) (幻狼ファンタジアノベルス) [新書] / 妹尾 ゆふ子 (著); ことき (イラスト); 幻冬舎 (刊)
新装版も出てますが旧版の方で。ヤエトを慕う皇女様の言動がいちいちかわいくて辛抱たまりません。

[☆☆☆☆]ファム・ファタル 熱砂の恋歌 / 花衣沙久羅 感想
ファム・ファタル 熱砂の恋歌 (ティアラ文庫) [文庫] / 花衣 沙久羅 (著); サマミヤ アカザ (イラスト); フランス書院 (刊)
心通じ合ってからの、二人一緒にいるときの空気がとても心地よくてよかったです。

[☆☆☆☆]芙蓉千里(1)〜(3) / 須賀しのぶ 1巻感想 2巻感想 3巻感想
芙蓉千里 [単行本] / 須賀 しのぶ (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)北の舞姫  芙蓉千里II [単行本] / 須賀 しのぶ (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)永遠の曠野  芙蓉千里III [単行本] / 須賀 しのぶ (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)
少女としても女としても、成功も失敗も常に全力体当たりなフミのパワフルさに元気を貰えます。そして、そんなフミを冒険の末に待ち受ける終着点に、少女時代だけで終わらぬ一代記ならではの味わいを感じます。

[☆☆☆☆]境界線上のホライゾン(3)上〜(4)中 / 川上稔 3巻上感想 3巻中感想 3巻下感想 4巻上感想
境界線上のホライゾン3〈上〉―GENESISシリーズ (電撃文庫) [文庫] / 川上 稔 (著); さとやす (TENKY) (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)境界線上のホライゾン3〈中〉―GENESISシリーズ (電撃文庫) [文庫] / 川上 稔 (著); さとやす (TENKY) (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)境界線上のホライゾン3〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫) [文庫] / 川上 稔 (著); さとやす (TENKY) (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)境界線上のホライゾン4〈上〉―GENESISシリーズ (電撃文庫) [文庫] / 川上 稔 (著); さとやす (TENKY) (イラスト); アスキー・メディアワークス (刊)境界線上のホライゾン4〈中〉―GENESISシリーズ (電撃文庫) [文庫] / 川上 稔 (著); さとやす (TENKY) (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)
3巻になって舞台はさらに広がり、キャラもこれでもかとばかりに新登場してきて、面白さがより一層膨れ上がった感のあるこのシリーズ。敵も味方も主人公格の魅力あるキャラクターばかりで、やっぱりこの作者の作品は安心して読めるなあと思う次第です。

[☆☆☆☆]夢の上(3)光輝晶・闇輝晶 / 多崎礼 感想
夢の上3 - 光輝晶・闇輝晶 (C・NOVELSファンタジア) [新書] / 多崎 礼 (著); 天野 英 (イラスト); 中央公論新社 (刊)
シアラを支える多くの人々の願いの果てに辿り着いたラストが、じんわり胸に沁み込んできます。

[☆☆☆☆]allo,toi,toi / 長谷敏司
結晶銀河 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫) [文庫] / 大森 望, 日下 三蔵 (編集); 東京創元社 (刊)
創元から出ている『結晶銀河』という短編集に収録されていた一作。収録作の中では群を抜いて素晴らしい作品だったと思っています。罪を犯した者を虐げるのではなく、親身に寄り添い、思考や生い立ちから真摯に向き合って更生を図ろうとするAIと犯罪者との対話がとても優しさに満ちているんですよね。また、未来ではあっても現代ではないと感じていたSFの要素をより身近なテーマに絡めて感じることができました。そういう意味で、SF作品への興味を大いに広げてくれた一作でもあります。

[☆☆☆☆]『弥勒の月』『夜叉桜』 / あさのあつこ 『夜叉桜』感想
弥勒の月 (光文社時代小説文庫) [文庫] / あさの あつこ (著); 光文社 (刊)夜叉桜 (光文社時代小説文庫) [文庫] / あさの あつこ (著); 光文社 (刊)
弥勒のような女に出会い真人間としての道を歩みだしたという過去を持つ遠野屋主人の清之介。妻亡きあとも証人として立派に店をやりくりしてる姿を見てるとそれだけで胸に迫るものがあるというか。そんな彼に会うたび食ってかかる奉行所同心の信次郎との掛け合いはハラハラするというかニヤニヤできるというか。

[☆☆☆☆]蔦王(2) / くるひなた
蔦王〈2〉 (レジーナブックス) [単行本] / くる ひなた (著); 仁藤 あかね (イラスト); アルファポリス (刊)
溺れるような愛と書いて溺愛というやつですね。

[☆☆☆☆]クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 / 石川博品 感想
クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 (ファミ通文庫) [文庫] / 石川博品 (著); 一真 (イラスト); エンターブレイン (刊)
根暗な主人公がそれなりになって普通に恋愛するようになる流れが、読んでいて自然と受け入れられていい感じでした。


以上です。

こうしてみると、年の半ばの頃までは「普通」から外れていく話、外れたところから「普通」に戻っていく話というものに興味を持っていたのかなあ、と漠然ながら思えます。ラノベで普段手を伸ばす中ではなかなか見ないテーマなのでWeb小説が中心ですが、狙ったわけでもないのに同じような時期にいくつも出会えたというのは運が良かったといえるでしょうか。

また、恋愛方面では、カップルが二人一緒にいる時に醸し出す空気の心地よさというものをポイント高めに評価するようになってきているようです。そういう描写にかけてはやはり恋愛を得意とする少女小説系が強いのか、これはという作品はほとんどそちら方面からになっていますね。少年系から探すのも面白そうですが、ひとまずは少女系を中心にしてこういうタイプの作品を探してみたいです。

評点の星についてですが、5つ星が満点のつもりですので6つ星は限界突破的な感じで。「人生におけるマイ・ベスト」クラスの出会いもあり、2012年は非常にいい年だったと思います。これまで「人生におけるマイ・ベスト」と思える作品はマンガで3作しかなかったのですが、これにてWeb小説から2作追加ということになりました。ラノベでもこれまで6つ星クラスの作品に出会わなかったわけではないのですが、面白さやシリーズの勢いとしては文句なく6つ星を付けられても、時間をおいてみるとお気に入り度としてはやや劣るかなということで、その年のベストどまりになってしまっていました。とはいえ、これでラノベがマンガやWeb小説に対して劣っていると思うことは全くなく、エンタメ性に関していえば、やはりWeb小説よりもラノベの方がよくよく楽しませてくれる作品が見つかりやすいのは確かです。

そんな感じで、2013年もいい作品に出会えることを願いつつ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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