bk1はこちら生まれながらにそうあるべきと期待され続け本人もそうあらなくてはと心掛けてきた王女の立場を捨てる。生まれながらの公人である王女殿下の取りうる選択肢としてそんなものがあったとは。驚かされましたね。土台が許されざる選択であるだけに悲しい結末となってしまいやりきれない気持ちは残るものの、本人が後悔してない様子だったのがせめてもの救い。
周りから姉姫と比較される以上の期待をされず必要とされているとも思えなかったのが、姉姫の代理とはいえフラマ王国の王太子との結婚を機に自分を必要としてくれる人ができるものとばかり期待を膨らませてたのに、やはり彼も姉姫の代理としてしか見てくれなかったという現実から受けたショック。なまじ期待が高まってただけにそれまでため込んでた小さな不満といっしょくたになってとてつもない絶望感に襲われたんだよね。彼女もまたマルディシオン同様愛に飢えてたんだよなぁ。彼女をブランカ姫の妹ではないただのレオノーラであるがゆえに欲してくれる人を望んでたんだよなぁ。そしてその望んでやまない存在を姉姫は二人も得ていることも、知ってたんだよなぁ。ペルドゥラルとは互いを必要とし合う者同士惹かれ合うところがあったんでしょうね。互いに依存し合うような関係ではあったものの確かな幸せの形があったように思います。最後には大好きだけど大嫌いという感情をぶつけてしまいギクシャクしかけたブランカに妹としての別れをしっかり告げれたことで二人の間にはおそらく後腐れは残らなかったんだろうなーと思うと、まあよかったのかなーと。そこが余計にやりきれなさを誘うわけではありますが。
そんなわけでレオノーラの方の決着がついたけどブランカの方はどうなっちゃうんだろうと思ってたら、こちらはなんだかあっけなくいい塩梅に納まってしまってやや拍子抜け。一応それなりのステップは踏んでたしこの上ないほど期待通りに納まってくれたんですけど、レオノーラの件のなんともいえない気分を引きずってしまってあまりハッピーエンドを噛みしめられない……。次の巻くらいにこの終盤の展開を持ってきてほしかったかなと。なにより公人としての立場を慮るあまり自分の幸せを後回しにしてばかりいたブランカだというのに、心の底から幸せをかみしめてるシーンがないに等しくって消化不良感が……。まあそんな姫様を思いっきり甘やかしまくるセロとリリアナというのもいいキャラしてましたし、残る短編集に期待を向けるとしましょうか。
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