2011年08月26日

生贄のジレンマ (上)

生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); アスキー...
生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); アスキーメディアワークス (刊) bk1はこちら

 『ラプンツェルの翼』ではらしさが感じられず不満もあったのですが、こちらはまだ上巻ですが、これまでの土橋さんらしい命懸けのゲームとそれに伴う集団心理が緊迫感たっぷりの筆致で描かれてて面白かったです。悪くいうとマンネリなのかもしれませんが、それを変えようとしたのがあのラプンツェルであってみれば、自分はやはりこの路線の方が好みですね。
 ただまあ土橋さんの場合は、ゲームのルールがすべてわかってからどう立ち回るかよりもルールの全容を知らない状況から手探りで光明を見出そうとあがいていくところこそが一番の見所だと思っているので。『殺戮ゲームの館(上)』のごとく幾多の犠牲を払いながらもいまだ突然命のかかったゲームの参加者にされた混乱の冷めやらぬ状況ですが、だからこそクラスからやや浮いた立場でそれを見つめる篠原の心理からは目が離せない。今のところはクラスメートから疎外されたショックで現実逃避を続けているように見えますが、もう少し続くであろうこの状況の中で何を感じどんな行動をとるようになるのか。期待は中巻へ持ち越しということで。
 それと、この話は一学年八クラスすべてが巻き込まれているゲームということで。クラス単位で運命共同体となっているところは『扉の外』のような印象を受けますが、クラスごとの孤立は見られずまた早い段階でクラス代表者間の交流もみられているのでそれがゲームの結末にいかに影響してくるのかというのも気になるところ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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