2011年05月28日

東京皇帝☆北条恋歌 4

東京皇帝☆北条恋歌 4 (角川スニーカー文庫) [文庫] / 竹井 10日 (著); 要河 オ...
東京皇帝☆北条恋歌 4 (角川スニーカー文庫) [文庫] / 竹井 10日 (著); 要河 オルカ (イラスト); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊) bk1はこちら

シリーズ第4巻。九州生徒会自治区へと亡命した一斗と恋歌。ゴシップネタから周囲にちやほやされながらも仲良く過ごす二人だったが、東京帝国から来栖やゆかり子たちが二人を連れ戻すべく追いかけてきて――という感じのお話。

やっば。なにこの面白さ。ちょっと色々限界突破してきた感がある。なにやらスケールが大きくなってきたし、恋模様が急展開を迎えたのでその辺に焦点が絞られていくと思ってたら新キャラが大量に登場しなすった。徐々に背景世界の説明がなされてきたわけですが、これ軽く別シリーズ書けそうなくらいの設定量じゃないですか。こうなると、前回から続くアクロバットな恋の行方だけじゃなくて色々気になってきたぞ。

一斗の奴、開き直りやがった!? というか、そもそも結婚式上げるところまでいってながらまだ来栖たちの想いの真剣さに気付いてなかったのかよ。まぁそういえばそういう奴でしたね。身近に圧倒的な才能を持って期待を一身に集める人がいたから小さい頃から劣等感の塊で、自分がそんな想いを向けられるに値する人間だなんてこれっぽっちも思ってなかった。自分と一緒にいても幸せになれるわけないし、むしろ憧れの人だからこそ自分なんかと一緒にいて迷惑をかけたくないと思ってしまう。自己卑下もここまでくると面白いなあ。けど亡命生活の共犯意識が二人の距離を近づけたか恋歌の好意にようやく気付き、ついで来栖の気持ちも知り、ようやく鈍感主人公から抜け出した、と思ったら…。修羅場ってたはずがいつの間にかまた笑えるラブコメになってるのはこのシリーズのノリのなせる業かそれとも間に挟まってる男がこの一斗だからか。
それはともかくとしても、キャラ紹介にまで無気力主人公とか書かれてた一斗もここにきて変化がみられてきたわけですよ。そういえば、毎回冒頭に出てくるナレーションいわくこれは一斗の物語なんでしたっけ。普段心の奥底にひっそりと押し込めてる感情が、追い詰められた状況でどろりと漏れ出てくるのは普段とのギャップもあっておおっと思わせるかっこよさ。最終的にどうなるのかはわかりませんが、ただのヘタレでは終わらないはずと期待を持たせてくれます。

そんな一斗とすぐに意気投合したクィニスさんですが、見かけによらず結構似た者同士的なところがあったんですね。自分の力量を信じられなくて、でも他にやる人がいないからこそ苦悩しながら己を奮い立たせて一歩一歩前進していく。ひっそりと涙ぐましい努力の末にのし上がってきた者でありながら、それを知ったら応援せずにはいられない気持ちに駆られるタイプの秀才型。自己不信を抱えていながらもここまで毅然としていられるのかと、来栖のような天才型とはまた別の意味で憧憬の念を抱かされる傑物ですね。であるならば、シリーズ当初のお気楽ラブコメ路線からちょくちょくシリアスが挟まれるようになってきた今後、一斗もその真価を発揮することになっていくのでしょうか。

それにしても、九州生徒会自治区が舞台になっていっぱいそこの首脳陣が出てきた割には皆フェードアウトが早いこと早いこと。終わってみれば要職が空席だらけで国家運営に支障が出かねないレベルなんですが…。まあそこはクィニスさんの腕の見せ所ですかね。結局椿姫子を超えることはできなかったような感じでしたが、だからこそ一から作り上げるくらいの気概で頑張ってほしいなあと、また一斗たちと再会することになる時が楽しみだなあと。そう思ってたら、なにやら終わりがけでまた怪しげな雲行きになってきてるじゃないですか。え、ちょっとなんですかその展開は……。まったくもって、このシリーズは飄々とこちらの予想の上を行く展開が待ち受けてたりするから油断がならない。というかもう先の展開が予想できません。

あと、あのあとがき。ゆかり子さん猛追の嘘予告なんですけど、ここまでの展開を見てるとあながちありえないとも言いきれなくておそろしいんですがw えっと、一旦円く収まりかけた恋模様がまたぞろ波乱の展開とか、ですかね? 想像するだにおそろしいわぁ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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