2011年05月11日

ラプンツェルの翼

ラプンツェルの翼 (電撃文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); 植田 亮 (イラスト);...
ラプンツェルの翼 (電撃文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); 植田 亮 (イラスト); アスキーメディアワークス (刊) bk1はこちら

一人の少女入りのトランクを渡されたことから、相沢遼一はこの世界にはびこるバグを滅ぼすという天使を育成するプログラムに参加させられることになる――という感じのお話。

微妙…。非日常と日常をきっちり分けることで非日常世界の違和感や気持ち悪さを演出してきた作者だけに、両者の境界がごちゃまぜになるとそのギャップがあまり活きてこない。主人公とヒロインの関係も、これまではどこの夫婦漫才だみたいな感じの仲のよさというかテンポの良さがニヤニヤできてたのですが、それも両者が同じ世界に身を置いていたから。この話だと遼一が非日常世界に半身をつっこんでるのに対して美穂は完全に日常世界に身を置いている。そのせいかいつもの距離感が逆に気持ち悪い。ほっとけない幼なじみに尽くそうとする行動が、そうあるべきと規定されたプログラムのように感じられてしまった。主人公についても、これまでのシリーズなら本質的なところではどうだかわからなくともある程度はゲームのプレイヤーとして自らの思惑を抱えて活躍を見せていたにもかかわらず、この話では完全に巻き込まれてるだけ。作者お得意の容赦のないゲーム展開に異能バトル展開を持ちこんだりしたのがあだになってるのかな…。自らのポテンシャルに挑戦するかのようなこれまでの主人公ではなく、成り行きで振り回されるだけの主人公。非日常に振り切れた終盤はゾクリとくるような非日常世界の気持ち悪さを見せてもらえましたけど、それまでほとんどこの作者らしいストーリーの魅力を感じられなかった。期待値が高い作者だからこそ物足りなさを感じてるのかも。ラストがハッピーエンドなのもらしくはなかったけど、たまにはこういうのも悪くはないかなと。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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