2011年05月08日

ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック

ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック (ガガガ文庫) [文庫] / 深見 真 (...
ロマンス、バイオレンス&ストロベリー・リパブリック (ガガガ文庫) [文庫] / 深見 真 (著); 織田 non (イラスト); 小学館 (刊) bk1はこちら

国防騎士団特殊作戦群の強襲部隊に所属するリョウトはある時、任務でエルフ族の少女を誘拐する。もともと気が乗らない任務であったが、いたいけな少女に対してさらに拷問を行うよう命じられたとき、リョウトの我慢は限界を迎える。そして、少女を連れ出し、その故国エルフェンクラングへと向かう逃走劇が始まった――という感じのお話。

舞台設定が面白い。剣と魔法やエルフ族などが登場するようなファンタジー世界なのだけど、主人公が所属するのは現代的な特殊部隊いたりといった、中世と現代が入り混じったような世界観が独特で興味深いです。この入り混じり具合はある意味で発展途上の近代世界を思わせるものもありますね。あとがきでも述べられているように、典型的な中世風ファンタジー世界に作者が得意とする現代的な要素がうまく融合されているように思います。ファンタジーとは縁の薄い作家さんだと思っていただけにこれは意外でしたが、こうして実際に読んでみると目から鱗が落ちたというか。確かにファンタジーが中世的な世界観に限定される必然性はないですよね。主流はまさしくそれですけど、それ以外のファンタジー世界もあってこその主流な舞台設定というもの。であれば、他のこれまでファンタジーを描いてこなかった作者さんが描くファンタジーというのにも興味をそそられずにはいられなくなってくるところ。密かにそっちの方での期待も高まってたり。

ええと、話が逸れました。ストーリー的には主人公やメインヒロインは少年少女と表記されてはいるけど、感じ取れるのは大人の雰囲気。逃亡劇のさなかに芽生えるロマンスなんて、いかにも映画のような展開じゃないですか。挿絵の雰囲気の影響か拷問シーンでもなにやら妖しげでエロスな雰囲気が漂ってたのは印象的。最終決戦で17人対600人の戦いに勝ってしまうのはさすがにできすぎな感が否めませんが、ド派手な戦闘シーンはインパクトばっちり。それにしても、こうして振り返ってみると、なんだか本当に一本の映画のような話ですね。爽快なり。

そんなわけで一種独特なファンタジー世界。続編という名の第二幕もあるようなのでそちらにも期待をかける所存。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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