2011年04月30日

ガジェット 4  人形幻想 COLORLESS MARIONETTES

ガジェット 4. 人形幻想 COLORLESS MARIONETTES (角川スニーカー文庫...
ガジェット  4. 人形幻想 COLORLESS MARIONETTES (角川スニーカー文庫) [文庫] / 九重 一木 (著); 植田 亮 (イラスト); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊) bk1はこちら

〈角笛を吹く精霊〉に勝った翔たちだったが、その『果実』は“雑音”により奪われてしまった。ディンタニアが臨界点を迎えて世界が崩壊するまであと2つ。残る正常な“端末”は6人。“雑音”の出方を窺う翔たちだったが、〈人形使い〉から招待状が届き――という感じのお話。

勢い落ちませんね、このシリーズは。敵のボスである〈角笛を吹く精霊〉を倒してしまったことで、あとは各個撃破の長期戦になるのかと思いきや、ディンタニアが臨界間際の状態になったことでより終幕に向けて加速してきた感がありますね。あと2人の“端末”を抑えれば“雑音”の勝利。しかも、ディンタニアは〈角笛を吹く精霊〉の能力によって残る“端末”の位置探索と瞬間移動が可能ときて、『無限舞台』の物語はもう詰む寸前。これまで以上の緊迫感で手に汗握る展開が続きますね。

今回新規に登場した“端末”の一人、〈政治家〉。あれほどまでに事態が逼迫してなければ、おそらくは一時的な『管理者』なき世界で翔や“雑音”たちを相手にうまく舞台をひっかきまわすこともできたんだろうけど、さすがにもうそんな悠長なことをしてられる状況ではないよな。そういう意味ではこいつのぶち上げてたゲームというのも、割と前巻までのノリを感じさせて面白そうではありましたね。ただ、〈角笛を吹く精霊〉の能力を有してしまったディンタニアがいては、目立った行動はかえって墓穴を掘るだけ。というか、こいつが事態を甘く見て“人形使い”に接触したせいで緊迫感が跳ね上がったといってもいい。大バカな目標掲げるのはいいけど、果たせないならただのバカだよなっていう典型例ですね。惜しい人でした。

それにしても、前回までてっきり〈角笛を吹く精霊〉がラスボスと思ってたから意表を突かれた。作中誰かが言ってたけど、〈角笛を吹く精霊〉は中ボスに過ぎなかったのか。ラスボスは“夢を見続ける神”、ひいては『無限舞台』のシステムそのものなのか。やばいなー、めっちゃヒートアップしてきてるじゃないの。つまり、翔たちが勝利するためには神を超えるしかないってことだよね。着々とカードは揃いつつあるし、なにより“傷”相手に見せた確かな一撃は期待感を持つのに十分。この熱さと勢いを落とすことなく、最後まで駆け抜けてほしいなあ。

前巻でツン…デレ?というところの疑問符が取れて晴れてツンデレの素顔を晒してくださった黒乃ですけど、どんどん隠す気なくなってきてますね。『補正プログラム』だからなんて自分の幸せなんて最初から諦めてかかってるキャラではありましたし、まず自分で自分の気持ちに素直になれるようになってきたというのは、それはそれは大きな変化。でもそれが悲劇につながるっていうのが、このシリーズの容赦ないところですね。すっかりハートブレイカーの本来の役割のことなんて忘れてたけど、黒乃の心の成長をばかり微笑ましく見守ってていいはずなかったな。うひい、このヒキは続きが気になる。

あとがきにもありましたが、次の巻でもうラストなのですね。短期決戦だからこそ出せるスピード感な気もしますけど、もう終わりを迎えてしまうのかと思うと寂しくはありますね。いずれにせよ、次でどう決着が描かれるのかが楽しみです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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