2011年04月25日

織田信奈の野望

織田信奈の野望 (GA文庫) [文庫] / 春日 みかげ (著); みやま 零 (イラスト);...
織田信奈の野望 (GA文庫) [文庫] / 春日 みかげ (著); みやま 零 (イラスト); ソフトバンククリエイティブ (刊) bk1はこちら

気付くとなぜか戦国時代にいたという高校生・相良良晴。後の世に名高い武将たちをその目にするも、彼女たちはなぜだか美少女の姿をするものばかりであった。混乱する中、出会った木下藤吉郎と意気投合するも直後に死に別れてしまうのだが、ともに誓った美少女ハーレム建設の野望を叶えるべく織田家に仕官を求めに行くことにした。ところが、織田家の当主も信奈という名の美少女で――という感じのお話。

巻を重ねるごとに表紙のイラストがめちゃくちゃかっこよくなってるということで気になっていたのですが、戦国武将の女性化話ということでなかなか手を出す気になれなかったんですよね。ですが、面白いという評判もちらほらと見かけたのでそれではと読んでみることに。

で、読んでみたわけですが・・・。事前に歴史ものとしてはひどいという評判も目にしてたので覚悟してかかったのですが、そうしてかかってもこれはひどい。終始エロゲのシナリオみたいなノリなんですよね。武将の女性化に対する抵抗感もあるんだけど、それを差し引いてもよかったところがまるでない。あとがきに「微妙にパラレルワールド」とあるので細いところには目をつぶりたいんだけど、そんなことしたら何も残りませんとマジで言えるくらいにツッコミどころしかない。なので、まあ適当につっこみを入れてみる。

細かいことはいちいち言っても仕方ないのですが、どうしてもつっこまなきゃいけないのは時間距離の問題。現代と過去における最たる違いといえばここでしょうっていう点が完全に無視されてる。良晴の行った「利殖テク」は、確かにとんでもない儲けを産み出せる方法なんだけど、それはあくまでも実際にできればの話。居室にいながらにして市場の相場を知り、売り買いの発注を出すなんてことを瞬時にできるのは現代のテクノロジーのみが可能にする速度であって、戦国時代には不可能。情報の伝達手段としては人の口伝えや手紙などしかないような世界でリアルタイムの情報のやり取りなんてできるはずがないでしょう。可能なら誰だってやりますよ。それに、尾張はもとより美濃伊勢近江まで手を広げたはずなのに、昼過ぎから始めて夕方にはもう数万表の米が集まるなんていうのは、これまた当時の陸運水運ではとても不可能な物流速度。現代に比べれば時間距離が短くなるというのは、過去の世界のお話なら前提とも言える条件なのに、それを主人公周りでのみ適用外にするとか頭が痛くなってくるレベルのひどい設定。いかにもターン制時代の信長の野望的発想ですよね。時間距離の短さを踏まえた情報の分析、事態の推移の予測、その上で下す決断、それらの正確性をこそ問われる時代だというのに…。戦国時代という舞台はもはやネタでしかないんでしょうか。美少女武将が出てくるギャグ話だと思わないと・・・いや、思ってもこれはきついか。

主人公の名前には意味があるんだろうか。相良姓というと肥後国あたりにいそうだなと思ってググってみたけどいなかったという。有名な武将の姓を使ってるだけにどうしても勘繰りたくなってしまうところだけどはてさて。

とにもかくにもひどいとしか言いようがないんだけど、それでも面白いっていう人は結構いるみたいなんですよね。シリーズ進むごとに面白くなってくタイプかしらん。みやま零さんのイラスト目当てにもう少し試し読みしてみるのもありかなというところですね、今のところは。


posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 06:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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