2011年04月18日

エアリアルシティ

エアリアルシティ (電撃文庫―都市シリーズ (0190)) [文庫] / 川上 稔 (著); ...
エアリアルシティ (電撃文庫―都市シリーズ (0190)) [文庫] / 川上 稔 (著); 中北 晃二 (イラスト); メディアワークス (刊) bk1はこちら

 魔物と天使が平和に暮らす都市――ロンドン。そのロンドンに3人の人間――ヴァレス、ラルフ、モイラが侵入してきた瞬間から事件は始まった。
 声を抜かれて次々と殺されていく魔物たち。そして仲間たちを救うため魔族の青年・アモン、盲目の少女・クラウゼル、猫娘・フィル、そして正体不明の男・警部が立ち上がる!
 人間と魔物たちの壮絶な闘いの中、ついに明らかになる3人の人間の真の目的!! 果たして人間の陰謀を、魔物は食い止めることができるのか?
 大戦前のロンドンを舞台に、川上 稔が贈る都市シリーズ第2弾。ついに登場!!

都市シリーズちまちま読み進め中。初出が2000年以前であるせいか、古きよきラノベという印象を受けます。しかし、こうして過去の作品を読んでる傍らで最新とも言える『OBSTACLE OVERTURE』をプレイしたりもしてると、キャラ造形なんかは結構変わってきてることに気付きますね。川上稔作品における世界体系というものは、作者の中ではかなり前からイメージは出来上がっていると聞いたことがあるのですが、キャラについては時代時代の読者層の影響を強く受けて元の案をアレンジして世に出してるという感じなんでしょうかね?

それはそうと、このロンドンは主に野郎たちがドンパチやる話。まあ裏で健気なヒロインたちの存在感も強いですが、でもやっぱり野郎臭さが強いです。そこがよさでもありますが。そしてシリーズ1作目ではあまり見られなかった川上稔作品らしい設定の数々が見られるようになってきますね。自動人形はここが初出でしたか。

その自動人形であるモイラのおっとりとした対応にたじたじしてしまうアモンというのはなかなかに面白かったですね。一匹狼のひねくれ者にいつのまにか大切な人ができて変わっていく。モイラのような人に出会えたことはアモンにとって実に幸福なことだったと思う。その後について軽く触れられた部分もなんだかふっと和めていいですね。

アモンとヴァレス、クラウゼルとモイラ。似た者同士ということでお互い意識し合っていましたが、特に強く意識してたのはヴァレスからアモン、モイラからクラウゼルということで主に人間側の人々だったように思いますね。魔物側の人々はちょっと似てるかもくらいでそれほど意識してるようには見えなかったんですが、これはつまりヴェセルとモイラの方がより自分たちのことを意識していたということなのかな。それも自己嫌悪込みで。最後の闘いを見ていると、どうもヴァレスは変わろうとしても変われない自分を嫌悪し、自身に似た存在でありながらも変わることができたアモンが示してくれるかもしれない道をこそ最後の希望にしていたように思えますね。そうして敗れていったヴァレスですが、自らを打ち倒したアモンの姿に最後、何を思ったのでしょうね。満ち足りた思いだったのなら、いいなあ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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