2011年04月14日

ツァラトゥストラへの階段

ツァラトゥストラへの階段 (電撃文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); 白身魚 (イラス...
ツァラトゥストラへの階段 (電撃文庫) [文庫] / 土橋 真二郎 (著); 白身魚 (イラスト); メディアワークス (刊) bk1はこちら

人に宿り、宿主に常人離れした能力を与える謎の存在、パルス。その宿主となった少年・福原は、同じような宿主たちが集められて行われるゲームに巻き込まれることになり――という感じのお話。

今回もゲームを題材にしたお話。ただし、前作『扉の外』のように1冊1ゲームではなく、今回は2種類のゲームが登場。一つのゲームにかけるページ数が短いせいか前作ほどの容赦のない結末はなし。今作は1ゲームが行われた後もしっかり同じ主人公の話が続いていく展開でもあるため、話が続けれなくなってしまうほどの決定的なバッドエンドにはできないという側面もあるのかも。あの救いのなさが好きだったので物足りなさはありますが、主人公以外で失敗した人はけっこう悲惨なことになってるようですし、そうして失敗した者たちの末路を見てるとより一層失敗できないという緊張感が高まるというのはありますね。それに1巻で即座にけりをつけなくても、最終的にそっち方面に落とすという手もありますし、そういうのを期待しながら読み進めていけばいいんでしょうか。

今回一つ目のゲームであった脱出ゲーム。これは各プレーヤーに配られていた銃や命懸けの状況という緊迫感が前作を彷彿とさせて面白かったですね。進行は比較的あっさり目でしたが、大事なことに気付いた時にはもう遅いという大好きなお決まりのパターンが踏襲されてて楽しめました。

二つ目のストックゲームは、これまでとは少し趣向が違ってマネーゲーム。命がかかっているというわけではないのでイマイチ緊迫感が足りないと感じてしまうのは仕方のないところ。けれども負ければ囚人のような待遇が待つだけということと、あわよくばかつて行方不明になった姉と再会できるかもしれないという要素によってある程度の緊迫感は出ていたので、こういう方向性もありかなと。

日常パートやゲームパートなどで意外にモテてるご様子の福原だけど、立ちかけるフラグを片っぱしからへし折りまくっていくのには思わず笑ってしまった。特にオリビアなんて、慕うような好意を寄せてたのに・・・。お願い、気付いてあげて!と何度叫びそうになったことか。まあ福原にとってオリビアは姉を取り戻すための手段であるゲームのさらに一つの駒に過ぎませんからね。自分を救うヒーローのように感じていたであろうオリビアとは、所詮見ている世界が違いますか。けれども由紀といる日常を大切にしようと最後には思えるようになったのは、少しは成長したということなんでしょうかね。ゲームによって日常の違和ばかりが強調されるこれまでの展開と比べると、これは結構珍しい展開なんじゃないでしょうか。まあでも福原ってけっこう女たらしっぽいところがありますから油断はなりませんけどね。ゲームの解説や手伝いを頼みまくって舞には時に鬱陶しがられていたはずなのに、なんだかんだ宥めすかして渋々ながらもかなり協力してもらってましたしね。まあめんどいなんて言ってたくせにちょっとかわいい言われたくらいでその気になっちゃう舞も舞だと思いますが。
しかしこうしてみると、かなりラブコメ方面でも前作と比べてテコ入れ入ってるんですね。

それにしても、表紙に出てるからてっきりメインヒロインだと思ってた立花飛鳥の出番があまりなかったのはどういうことなの・・・。ノーマルランクの福原よりもいくつか上のランクのプレイヤーらしいし、福原がもっと本格的に囚人ゲームに参加しだしてから出番が増えてくるんだろうか。どうやら福原の姉の失踪についても詳しいことを知ってるっぽいので、いずれ重要な意味を持つキャラだとは思いますけどね。まあスロースターターな役回りなのかなということにして今後の出番を待つ所存。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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