2011年04月09日

ゆらゆらと揺れる海の彼方 A

ゆらゆらと揺れる海の彼方 (2) (電撃文庫 (0927)) [文庫] / 近藤 信義 (著)...
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ストレイエン沖会戦にてローデウェイク決水州の紅玉騎士団との戦いに辛くも勝利したラシードら。そうして紫苑騎士団の戦力回復に努めていた矢先、レールダム福音連邦の首都・ルクスワウデ陥落の報せが届く。為したのはアールガウ神聖帝国皇帝にして稀代の英雄・シグルド。降伏か、抗戦か、決断を迫られるラシードだったが――という感じのお話。

ラシードやジュラやノウラが話の主役なんだと思ってたけど、実はシグルドも一方の主役になるんだなぁ。この巻の半分以上を使って語られるシグルドという人物は人柄・言動・信念・軍才・人望、どこをとっても稀代の英雄という風格たっぷりで、むしろなんでこのキャラを主役にしなかったんだろうと思えてしまうくらいに理想的な英雄ですよ。飄々として掴みどころがないくせに大バカな理想を掲げているのもいかにもって感じだし、何よりこの人ならきっとそんな偉業を成し遂げてくれるだろうなって思わせるオーラを放ってる。これはエルンスト・カジミールなんかでは相手にならないわけだ。レールダムの領主でありながら、将軍としての腕が劣ることに我慢できず対抗心をむき出しにしたあげくに国防的な観点を忘れてしまうような人では、所詮格が違うというものですわな。

本当になんで敵役として登場してしまったのか不思議でなりませんね。知れば知るほどシグルドに従うことこそが正義に思えてくる始末。これじゃ刃向うことになったラシード側は完璧に悪役じゃないですか。しかも大帝国に従わない一反抗勢力という小物っぷり。物語的にいいのか、これで? あっさり潰されそうな展開しか予想できないんですが・・・。

けれども、英雄を敵に回す。これほど血が沸きたちそうなシチュエーションが他にあるだろうか? 稀代の傑物を相手取り知略の限りを尽くして戦いつくす。いいじゃないですか。燃えるじゃないですか。幸いラシード側には戦術の天才・ジュラがおり、また不可思議な能力を有するノウラがおり。多士済々のシグルド陣営には及ばないにしろ有為なは人材は少なからずいる。総合的な戦力では決定的な差があるとはいえ、両勢力の会戦は激戦の予感しかしない。ああ、これは楽しみだなぁ。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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