2011年04月09日

タザリア王国物語  影の皇子

影の皇子―タザリア王国物語〈1〉 (電撃文庫) [文庫] / スズキ ヒサシ (著); あづみ...
影の皇子―タザリア王国物語〈1〉 (電撃文庫) [文庫] / スズキ ヒサシ (著); あづみ 冬留 (イラスト); アスキー・メディアワークス (刊) bk1はこちら
小国ひしめき合うバルダ大陸。その一つ、タザリア王国の片隅にて。今、一人の少年が王宮へと連れて行かれようとしていた。その瞳に聡明な光を宿す彼の名はジグリットといった。彼はこの国の皇子とまったく同じ顔をしていたのだ。
出自の悪さゆえ、王宮では蔑まれる彼だったが、その明晰な頭脳が認められ、皇子の影武者として育てられていく。皇子と同じ知識を学び、同じ武術を学ぶ。次代の王となるに必要なすべてを――。
そして転機がやってくる。「双子の月の片方が砕ける」という不気味な予言。それが現実となる時、ジグリットは歴史の激動の渦にのみこまれていくのだった!

あらすじでこの巻の内容ほとんどすべて語られてる!? いやまあ他国を訪れたり戦争のために出陣したりなんていうこともあったりはしましたが、おおまかに言ってしまえばこれがすべてという。この巻自体がシリーズの壮大な序章でもあるだけに初めの方だけ抜き出してあらすじにするというのも難しいんですよね。

それにしても、序章の割には随分時間が流れていきますね。既に作中で4年も経過してますし。初め10歳だったジグリットも最終的には14歳。たかだか10歳の少年が天才的な能力を発揮しまくるという展開だと現実味に欠けるところもあるので、堅実に主人公を成長させているというところでしょうか。

リネアがいいなぁ、このキャラは。いじめっ子ですよ。それも傷つけること以外に相手の気を引く方法を知らない不器用ないじめっ子。初登場シーンから貧民街上がりのジグリットの出自を蔑みバカにしていただけに嫌な奴だなという印象が先行したんですけど、次第にジグリットを独占しようとする方向にそのいじめが加速していく様を見てるうちにめちゃくちゃ可愛く思えてきた。いじめのためだけに人の一生を台無しにしてしまったりなど、めちゃんこ非道なこともしてるんだけど、それすらも愛おしく思えてくるから不思議。戦場に赴いていったジグリットの戦死の報告が届いた時なんてその憔悴ぶりがまたいじらしいのなんのって…。そしてダメ押しのようにその後、実は生きていたと気付いた時の狂ったような喜びようがもう・・・。興奮のあまりバンバン机叩いちゃったじゃないの! やばいなぁこの子。まじで可愛いすぎる。
周囲からちやほやされてないと気が済まない気性に加えて相手の心と体に所有印を刻むかのようないじめの数々とか、まさに女王様気質じゃないの。めちゃくちゃいいキャラしてるじゃない。もうこのシリーズはジグリットよりもリネアに期待して読めばいいような気がしてきましたよ。

ジグリットについては、もう強く生きてくださいとしか…。故郷はすでに失われ築きかけていた人望も入れ替わりによってすべて失くしてしまったし、ここから先に待ち受けるのは茨の道以外にありえないよなあ。失ったものをまた一から築き上げていくのはうんざりするような苦難の道のりなんだろうけど、立派に育っていってもらいたいですね。元気にリネアに苛められるために(台無し
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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