2011年04月03日

一天四海のマーガレット 2  蒼炎の戦乙女

一天四海のマーガレット 2 蒼炎の戦乙女 (集英社スーパーダッシュ文庫) [文庫] / 北沢...
一天四海のマーガレット  2 蒼炎の戦乙女 (集英社スーパーダッシュ文庫) [文庫] / 北沢 大輔 (著); 呉 マサヒロ (イラスト); 集英社 (刊) bk1はこちら

祖父が残したという「部品」を求めて没落貴族のエリオットとメイドのマーガレットが八十日間で世界を一周するシリーズ第2巻。インドにて一つ目の「部品」を手にし、そこで出会ったアウダが同行者として加わった。インドからさらに東へと向かおうとするエリオット達だったが、「部品」の強奪を狙うイリスとマリオネッタという二人の少女が新たなエージェントとして現れて――という感じのお話。

なんともあわただしいなあ。インドを出たと思ったらすぐに中国に着いちゃって、おまけにほとんど滞在することなくすぐ出国と来ましたよ。「部品」集めという名目上はこれくらいサクサクやっていかないとダレてしまうのかもしれませんけど、世界を股に掛ける旅なんだから紀行描写にもかなり期待してるんですけどね。前回のインドで足りなかったと思われるところは今回の前半で補足されてたのでまあいいとして、今回メインとなっていたはずの中国はまたしても描写がイマイチだったと思う。当時の歴史的な背景を踏まえた情景もあったにはあったんですけど、申し訳程度だったとしか思えなくて物足りない。

作中登場した潜水艦については、当時の技術ってそんなに進歩してたっけとも思いましたが、まあ早すぎた天才が無理すればできないこともない、のかな? けど、やっぱり19世紀の世界旅行で潜水艦を使うのはチートじゃないかなと思わずにはいられません。しかもそのせいでカルカッタから香港までショートカットされてしまったんですから、たまったもんじゃないですよ。マラッカとかシンガポールとか、東南アジアを舞台にした話も結構期待してたんだけど。資料的に難しかったのかな。

ネモ船長についても、当時のインドには男尊女卑の社会構造ってなかったのかなと思ったり思わなかったり。

イリスとマリオネッタに至ってはツッコミどころしかないと言っていいくらいな気がしたんですが。まず、アウダの代わりとして送り込まれてきたという事情からして飲みこめない。なんでイギリス東インド会社のエージェントの代行が競合してるはずのオランダ東インド会社から派遣されてくるの?というかそもそも当時オランダ東インド会社はもう解散させられてるはずじゃ…。
それはまあそういうものとしておくにしても、いきなり現われてカルカッタの港に停泊中の船すべて沈めるとかなに考えてるの?余裕で犯人ばれてるし、オランダ東インド会社にどれほど責任求められるかわかってるの?イギリス植民地の一大貿易港であるカルカッタでそんなことやらかしたら確実に戦争起きますよ?オランダ滅亡までの流れが目に浮かぶようなんですけど?バカなの?死ぬの?というか死んでください。ギャグで済ませれるレベルじゃないです。
しかも最後にはなぜかエリオットにデレてハーレム展開化。もう意味がわかりません。イリスの好みのタイプとかそんなのは知りませんけど、どうにも唐突過ぎる。しかもそのまま同行者になっちゃうのかよ・・・。死んで詫びても済まない迷惑行為を平然と行えるような奴らを一向に加えてしまったら命がいくつあっても足りませんから。エリオットたちも何を以って彼女たちを同行者に加わることを許してしまったのか、理解に苦しみます。

そして最後のシェリルも。ただ信じて待つという、それだけのスタンスであるからこそ想いの強さや健気さが伝わってきて好感の持てるキャラだったんですが・・・。たとえエリオットの事情を知ってしまったとしても、80日間エリオットのことを待ち続けることさえできないようでは軽いというイメージを抱かざるを得ません。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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