2011年04月02日

くあっどぴゅあ

くあっどぴゅあ (ファミ通文庫) [文庫] / 木本 雅彦 (著); なばな (イラスト); ...
くあっどぴゅあ (ファミ通文庫) [文庫] / 木本 雅彦 (著); なばな (イラスト); エンターブレイン (刊) bk1はこちら

ロボット競技「サイドキック」のジュニア選手だった鮎見勇は中学最後の試合で手痛い敗北を喫した。ショックのあまりサイドキックをやめて高校デビューを果たすべく同級生となった女の子に片っ端から声をかけるも冷たくあしらわれてしまう。そんな時、ひょんなことから一人の女の子とサイドキックで勝負することになった。その勝負をきっかけに、くすぶっていた勇の心は再び動き出す――という感じのお話。

うはー、これはよかった。チームっていいよな。一人では頭打ちだったこともチームメンバーそれぞれの才能を発揮していくことでやすやすと乗り越えていける。一人では四位止まりだった勇でも一番を狙うこともできる。人と人とが繋がり合うことで相乗効果を発揮してとんでもない力を発揮するというのは素晴らしい。この高揚感はたまらなかった。

チームを組むからには一人ではありえない人間関係での摩擦なんかも起こるもの。なんとかそれらを乗り越えた果ての大会は、どれほどの結果を見せてくれるんだろうというワクワク感あり、もしかしてダメなのかもというハラハラ感あり。勝負の場で緊張感があるのは当たり前なのだけど、一人でその場に立つ以上の苦労があっただけにいや増しになった緊張感に襲われたかのようだった。一人ひとりの気持ちが積み重ねられていくだけにクライマックスでの盛り上がりも上々。チームって本当にいいものですわ。

意外な人物が意外なところで力を発揮するというのもチームの醍醐味でしょうか。特に雪音。ダメンズゲッターとして負け犬の勇に近付いてきただけだし勇がダメっぷりを発揮するたびに悶えてるものだから、サイドキックのチームでなんの役に立つんだろうと正直ただのお荷物なんじゃないかと思っていたんですが・・・。意外や意外、彼女もまたこのチームにとってすごく相性のいい方面での知識の持ち主だったんですね。特に静華がその知識を活かすにこの子はなくてはならない存在だよな。静華も静華で寿の設計を活かす大きな助けとなっていますし。そうして作り上げられたロボットも勇がいなければ試合の場でその性能を活かしきれないし。チームとはいえそこはたった4人の集まり。不要なメンバーなんているはずないよな。

勇のダメっぷりもなかなかによかったですね。中学最後の試合での敗北は、あれは試合に負けた以上のものでもあったわけだしショックの大きさはかなりのものだったんだろうな。けどまあそんなことよりも、才能あるメンバーたちに囲まれて劣等感からうじうじしてる姿とか、静華が寿に羨望のまなざしを向けてることに気づいて嫉妬に苛まれる姿とか、負け犬としての姿はなかなかのもの。雪音ならずともこれは悶えますよ、ええ。ラストの大会でそこそこ自信をつけたみたいですが、いつまでもそのダメ人間精神を失わないでいてくれると嬉しいところ。

続編の情報は見かけてないんですが、ぜひとも続いてほしいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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