2011年03月29日

輪環の魔導師  闇語りのアルカイン

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫) [文庫] / 渡瀬 草一郎 (著); 碧 風羽...
輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫) [文庫] / 渡瀬 草一郎 (著); 碧 風羽 (イラスト); アスキー・メディアワークス (刊) bk1はこちら

セロは魔道具職人の孫であったが魔道具を作るどころか使うことすらできず、薬師見習いとして貴族に仕えていた。その貴族の娘であるフィノとは幼い頃からの知り合いで、最近はセロの側では身分の違いを意識して距離を置こうとしていたが、フィノの側では無頓着な様子であるのが困りものだった。そんなある日、彼らの町に王立魔導騎士団の一部隊がやってくる。また、セロは喋る猫と出会い――という感じのお話。

セロが魔道具を全く使えないことには、こういう物語のお約束としてやはり理由があったのですが、それにしても地味という印象は否めませんね。しかも、それは確かに稀有な能力であり羨む人も当然たくさんいるのだろうけれど、祖父のような魔道具職人になりたがっていたセロにとっては全くありがたくないものなわけですよね。今回はその能力を使って危機を乗り越えましたけど、結局旅の目的ともなっていくように、できるならば手放したい能力・不要な能力であるところがこの物語のポイントになるのでしょうか。このあと物語が進むにつれてセロがこの能力とどう向き合っていくことになるかに注目していきたいところですね。目的を果たしその能力を分離させることができるのか、はたまた旅を続けるうちにその能力受け入れることになるのか。個人的には、全く望んでいない能力にも自分が得たことに意義を見出し、誰かのために役立てるようになってくれると嬉しいかな。

フィノもまたなかなか面白い子ですね。セロのことに過剰に執着し、セロと自分が引き離されそうになると「“私の”セロ」なんて言い出すところなんて軽くヤンデレ入ってないかしら。少なくともお姉さん風と呼べる域は越えてますよね。しかもそっちが地なのですか。セロのことは絶対に離さないんだっていう気迫が、まざまざと伝わってきますね。素晴らしい。貴族と平民という身分差はあるとはいえ、変に自重したりせずはっきりと自分の意思を表に出す様子には好感が持てます。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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