2011年03月10日

剣の女王と烙印の仔 X

剣の女王と烙印の仔 5 (MF文庫J) [文庫] / 杉井 光 (著); 夕仁 (イラスト);...
剣の女王と烙印の仔 5 (MF文庫J) [文庫] / 杉井 光 (著); 夕仁 (イラスト); メディアファクトリー (刊) bk1はこちら
総主教が殺された戦勝祝典より十日後。クリスはミネルヴァとお互いに傷ついた体を看病しながら、自分の烙印の力について改めて考えていた。クリスは今まで戦う理由を誰かに預けてきたが、“ミネルヴァを護るために”と自らの意思を自覚し始める。そんな時、フランチェスカは次の総主教を決める密議へ参加するため、銀卵騎士団をパオラたちに任せ、ジルベルトだけを伴ってプリンキノポリへ戻る。その隙に現れた次なる敵、王配候ルキウスの攻撃が連合軍を猛追する! 徐々に明かされていく刻印の謎、テュケーの恩寵――世界を揺るがす「神の力」が権限する緊迫の第5弾!

あっれー? 期待のシリーズのはずなのに全然楽しめなかったぞ。そりゃまあ前回のラストを読むに、フランが覇道を突き進む展開はないなということで3巻以来の期待は潰えてたのだけど、それにしたってこんなに楽しめないシリーズじゃなかったはずなんだけどな。あれですかね。残忍で酷薄で凶暴な軍団として雷名を轟かすアンゴーラの首魁が見た目幼女で拍子抜けしてしまったからだろうか? いやいや、そりゃあ確かに初読時は最後までそのこと引きずって落胆隠せなかったけど、読み返し時にはそういうものだと思って受け入れられたし。となるとあれかな。戦記としての見所が全くなかったからかな? これまでの巻では何かしら軍勢としてのぶつかり合いがあったんだけど、この巻ではそういうのが無かったからやっぱり物足りない。ルキウスが出張ってはきてるけど、あれは戦じゃなくてただの個人プレーだし。戦が無いと烙印という設定があるだけに異能バトルっぽくなるんだけど、そうなると戦記っぽい世界観が足を引っ張ってどうにもちぐはぐな印象が。キャラがあっちこっちに散らばりすぎたりしてて話としての繋がりも意識しにくいし。あと、特に王宮でジュリオとシルヴィアが追い詰められていく描写にもイマイチいつもの作者らしいおぞましさが感じられなくて、むりやり悪い方悪い方に導こうとしているのが透けて見えるようで違和感を感じてしまったのもマイナス印象の一因なのかも。

今回何やら共鳴反応みたいなの起こしてたテュケーとオルクスの関係については気になるところだけど、今のところまだそんなに情報が無いからよくわからない。危険なことが起こるということしか。それにしても、ミネルヴァのもとから離れようとするクリスは、こいつ今までミネルヴァと一緒にいたのに何もわかってないじゃないかとイライラせざるを得ない。この作者の主人公にはありがちなキャラだけど初めてイラついた。しかもそれを同じ巻のうちに即行で繰り返すか。もはや呆れるばかり。

あと烙印に関して、辺境のアンゴーラの女王も結局は烙印の力に頼ってたんだなというのは、世界は狭いというか、烙印はそれほど世界を揺るがすまでに巨大な存在なんだなというか。実際万単位の塀が動いてるらしいんですけど、桁二つくらい落として考えないと素直に受け止められないんですよね。烙印の力が強大なのはわかるけど、戦記にしてはNPCみたいな何もしない存在だけのキャラが多すぎて・・・。烙印の能力を持つ者以外ほとんど活躍できない世界だとしたら、嫌だな。

これまで期待してきただけに釈然としない読後感なのですが、とりあえずもう1冊様子見かなと。


posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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