2011年03月05日

氷結鏡界のエデン 3  黄金境界

氷結鏡界のエデン3 黄金境界 (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 細音 啓 (著); ...
氷結鏡界のエデン3  黄金境界 (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 細音 啓 (著); カスカベ アキラ (イラスト); 富士見書房 (刊) bk1はこちら
「……あなたは、わたしと真逆だ」
 絶望的な戦闘で、なおマハに挑むシェルティスを華宮は見つめる。
「あなたは、あなたを信じる人を――信じられるのですね」
 巫女を守護する正護士を目指し、モニカの部隊に入るシェルティス。そこで彼を待っていたのは、3人目の隊員候補生・華宮だった。
 あなたには“過去”がない――異端ゆえ経歴を消去されたシェルティスは、華宮に不審を抱かれてしまう。そんな中、他部隊が何者かによって壊滅する事件が発生。真相を追うシェルティスと華宮の前に、圧倒的強さを誇る沁力術士「黄金のマハ」が立ちはだかる。
 世界の理に拒絶された少年が絆を奏でる、重層世界ファンタジー。第3巻。

シェルティスの素性を知ったキャラ一名追加〜♪
いやしかし、抜群の情報収集力と信頼できるまで徹底的にその人のことを調べ尽くさずにはいられない疑い深い性分を併せ持つ華宮でないと気付けないことなのかなといまだにそこは疑問に思うわけですが、まあやっぱりこれは置いておこう。華宮に調べがつけれるならエリエもその気になればシェルティスの素性に辿り着くこともできそうな気はするけど、まあでもあの天真爛漫なエリエだからそんな人の過去を暴き立てるようなことはしないか。

それはそれとして、シェルティスの仲間がまた一人増えたわけですよ。この子もこの子で研究職と護士見習いを兼業するようななかなかに変わった子なわけですが。でも、ぱっと見型破りなエリエに劣ってるようにも見受けられなくもないとはいえ、一応同等な能力はあるみたいだからふつうに研究職一本でやっていけそうなのに、なんで護士見習いもやってるんでしょうね。それに、そのエリエとの出会いがまた面白い。「自作の電卓王選手権」とかなんですかそれ? しかも参加者が1500人も? この世界はそんなにも変態揃いなのかと疑いたくなるフリーダムさ。ええ、そういうの大好きですとも。あと、モニカもそうだけど、ただの護士見習い仲間よりもそれ以外の技術系の知識もある人だからこの子もけっこう特殊な部類に入るんじゃないでしょうか。やっぱり前作から引き続き物語の中心にくるのは普通の人たちではなく特別な人たちなんでしょうかね。

かつてはおどおどしてたユミィが立派に巫女としての務めを果たしている姿を見て、彼女の隣に立てるようになるまでの距離の遠さを実感するとともに、決意を新たにするシーンはなんともいえない感慨に浸れますね。無理してボロボロになるシェルティスの姿は見てつらいものがあるけど、でも絶対にユミィとの約束を果たしてほしい。彼女の隣に辿り着いてほしい。とても応援したくなる姿。好感が持てるよなぁ。マハのもとへ独断専行する決断を下す時にも、失敗したら自らの目標が遠ざかってしまうこともしっかり天秤に乗せた上で、それでも勝手に出動することを選ぶ。巫女としての立派な姿を見せるユミィの隣りに立ったときに恥ずかしくない自分であるために。かっこいいよなぁ、本当に。階級システム上まだランクアップはできないとしても、これほどの心構えを持ってる正護士・錬護士が一体どれほどいるんだろう。千年獅になるべくしてなっていく人っていうのはこういう人なんだろうな。うん、安心して見守れる奴ですね。

そして、怪しげな人物マハとイグニド。これまでの巻でも思わせぶりなあやしい行動をとってる人物はいるにはいましたけど、はっきりとその姿を現したのはこれが初めてでしょうか。不穏な動きを見せつつある幽幻種の実験を行ってることといい、シェルティスのことを知ってるような口ぶりといい、いかにもあやしいですね。何やら組織のようなつながりも窺えるし・・・。とはいえ現状その正体を知る手掛かりはなさそうなので、徐々に明かされていくのを待つしかないのかな? 統政庁のテリトリーでも暗躍してるところをみると統政庁関係の人という可能性もあるけど、憶測の域を出ませんね。

そういえば、皇姫サラについてもまだ全然わからないことだらけなんですよね。うん、なかなかに謎が多い。

先の展望は不明瞭ですけど、おそらく『黄昏色の詠使い』みたいな長編シリーズになるんだろうなという感じで、じっくり楽しんでいきたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 15:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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