2011年02月20日

藍坂素敵な症候群 2

藍坂素敵な症候群〈2〉 (電撃文庫) [文庫] / 水瀬 葉月 (著); 東条 さかな (イラ...
藍坂素敵な症候群〈2〉 (電撃文庫) [文庫] / 水瀬 葉月 (著); 東条 さかな (イラスト); アスキーメディアワークス (刊)

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何かの重度なフェチになってしまう“耽溺症候群”患者を治療するべく活躍する相原素敵たち医術部の面々の話の第2巻。今回は前回入院していたため登場しなかった医術部メンバーの涅槃皇終が登場。症候群に罹患した彼女の友人の治療を手伝うことにした医術部だったが……という感じのお話です。

今回もイラスト詐欺な黒い面を突如として露わにする展開がたまりませんね。さすがは水瀬さん。個人的には『ぼくと魔女式アポカリプス』みたいにもっと黒さ全開にしてほしいところではありますけど、人外どもが跋扈するわけでもない平和な学園モノなのでそんな展開はさすがに無理がありますかね。

今回の罹患者のうちの一人、“芸術写真耽溺症”の佐名橋明はよかったですね。芸術のために躊躇うことなく人を傷つけて、自分の信じる芸術を写真に収めて悦に浸る。やってることは普通に犯罪だし、他人には決して評価されることのない自己満足以外のなんでもないのですけど、彼に共感できなくもないです。芸術のことはよくわかりませんけど、自分一人で悦に浸っているときは最高に気持ちがいい。一度そういう経験をしたらまたやってみたいと思うだろうし、それを他人がどう思うかなんて関係ない。すべては自分が楽しめたかどうか気持ちよかったかどうか。やってることが犯罪でなければちょっと変わった人くらいで済むのだろうけど、法や道徳の箍すら外れてしまうのが重度罹患者だから暴力的な力に訴えてでも処置せざるをえないか。だけど裏返して考えてみるならば、軽度であれば彼ももしかしたら芸術家として成功する可能性もあったのではないのかな。あくまで可能性の話ですけど、耽溺症候群って自己暗示が重度にかかってる状態のように思えるので、罹患者の人は皆その道のトップを狙える人ばかりなんじゃなかろうかと。ろくでもない症状の人ばかりではありますが。

症候群患者同士といえどもその性質上、気の合う合わないはあるようで。終とその友人の仁央は確かに相容れない症候群だったと言えますね。とはいえ、浩介の言うように、似央の症候群が重度化する前はあれほど仲良くできていたのだし、終が自分から身を引くことはなかったんじゃないかなと思ってしまいます。仁央は似央で自分の都合のいいように終のことを利用していたみたいですけど、それを言い出したら損得なんて全く関係なく付き合える友達なんてどれほどいるというのでしょうか? そういうことも呑みこんだ上で付き合っていくのが友達なのではないのかなと考えてもみたり。まあそんな裏を暴露されてしまったら友達としての関係は終わってしまってもおかしくはないのでしょうけど。それに終のことを症候群のことも込みで受け入れてくれる人たちは既に医術部に3人いたのですからね。さらにこの巻で伊万里と浩介が追加で今や5人。これだけいれば顔を合わせるのも気まずい相手と無理してやり直そうとしたりしなくてもいいのかも。

浩介が素敵のことをちょっぴり意識しだしたところで次がもう最終巻らしいのですが、ちょっと早すぎませんか? 魔女カリの悪夢が・・・。なんにせよ、うまくまとめられていることを祈ります。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 06:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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