2011年01月22日

ぼくと彼女に降る夜  ルナティック・ルーラー〜狂濫を征する者

ぼくと彼女に降る夜 ルナティック・ルーラー~狂濫を征する者 (富士見ファンタジア文庫) [文...
ぼくと彼女に降る夜  ルナティック・ルーラー~狂濫を征する者 (富士見ファンタジア文庫) [文庫] / 八街 歩 (著); 深崎 暮人 (イラスト); 富士見書房 (刊)【10】

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古来、社会の闇に生きてきた異能力者の家系である八祖の代表者たちが殺し合う魔宴を描いたシリーズの第5巻。「闇」本家を急襲し八祖の当主を皆殺しにしたエリザベートが再び赤霧市に現れる。エリザベート編狂乱のクライマックス!!――という感じのお話。

やばい。この面白さはやばい。
エリザベート編はエリザベートの狂気がくどくてこのシリーズからギブアップしかけてたんですけど、読んでみたらあまりにも面白くて、ギブアップしかけてた自分をぶん殴ってやりたくなりました。
この巻は絶賛オススメします!

それまではくどいと思ってた、ページから滲み出るかのようなエリザベートの狂気が、その理由がわかったことで一気にゾクゾクと楽しめるようになりました。
もともと自分の狂気すらも操っているような女でしたけど、やはり生来そんなに狂っていたわけではなかったんだな。
強さを求め、強くなろうとし、そのための手段を自分なりに考えた末のあの狂気だったのか。
狂った両親を間近に見て育った影響もあるのだろうけど、おそらく彼女は正しい。
そして彼女は天才ではなかった。
天才ではなかったがゆえに天才を越えて強くなることを求め、行き着いた果てが孤高の証明たる、狂っているとしか思えない目的となったのか。
そうわかってみると彼女は魔宴に異常な執着を見せる八祖の一族たちの思いを最も純粋に受け継いだ存在とも言えるのかもしれない。
また、そうしてすべてを懸けて臨んだ計画が一歩手前で脆くも崩れ去った時の彼女の絶望は計り知れない。
強者でありたいと願ったのに、それだけを求めてきたのに、それを無理だと拒絶されるのだ。
しかもその直後にナナがあっさりとその関門を越えてしまうときたものだ。
これはもう笑うしかない。本当に狂ってしまってもおかしくない。
持ちこたえたエリザベートはたいした精神力の持ち主だ。少なくとも常人の域は超えている。
その最期もまた鮮烈だった。
ナナだけではなく、私の脳内にも焼き付けられた。
エリザベートは生きている。私の心の中に狂気の種火として生きている。
最後まで、本当に凄まじい人だった。
しかし、このエリザベートでも、これほどの想いを引っ提げたエリザベートでもダメだったのか。
遠い。魔王への道は遠い。

ナイトに成長がほとんど見られなかったりケンシロウの強さは相変わらずパワーバランス的にもでたらめすぎだろうと思えてしまったけど、そんなことはどうでもよくなってしまって。
とにかくエリザベートが最高な1冊でした。
挿絵も全体的に流血シーンが多くて、挿絵が出てくるたびにテンションが上がりまくってしょうがなかったです。

ここまで浸ってしまえるシリーズは、もう最後まで追いかけるしかないですね。
「最強」も思わぬところに復活してたようですし、魔宴はますます混迷を深めてきてますね
五星竜の動きも活発になってきてるし、次に激突する八祖の代表が誰なのかも気になるし、とにかく期待です。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 05:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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