2010年12月02日

ガジェット 3  闇色輪廻 WORLD IS RED

ガジェット 3. 闇色輪廻 WORLD IS RED (角川スニーカー文庫) [文庫] / ...
ガジェット  3. 闇色輪廻 WORLD IS RED (角川スニーカー文庫) [文庫] / 九重 一木 (著); 植田 亮 (イラスト); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)

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“雑音”に拘束されていた翔だが、リト、楓の助けを得て脱出し、真白、黒乃のもとへと向かう。だが、行く先には〈角笛を吹く精霊〉が仕掛けた罠が待っていた。さらに、〈壊体者〉の牌を手に入れた“雑音”は“流転骨牌”を起動し、『中有の居城』、すなわち〈角笛を吹く精霊〉の本拠地への門が開き――という感じのシリーズ第3巻。

2巻までの勢いを落とさず一気に駆け抜けていくなあ。読みながら、これもしかして最終巻なんじゃないかと一瞬焦りました。てっきり〈角笛を吹く精霊〉とは最後の最後でぶつかるものだと思ってたのに、“端末”全員が登場する前にもう直接対決に突入してしまうとは……。完全に予想を裏切られました。それはもう興奮する展開でしたね。これほど怒涛の勢いをキープできる作品はなかなかに珍しいのではないでしょうか。

しかし随分と思い切りよくキャラを使い倒していくものですね。いくら数が多いとはいえ、“端末”って一人ひとりがかなり厄介そうなのにも関わらずどんどん倒されてく。そのせいで背景があやふやなままの“端末”も多いけど、あくまで翔やリトや真白や黒乃たちの話なんだと割り切ってしまうことでこの勢いが生まれているんだろうな。

翔はようやく“逸脱者”としての覚悟が決まったようで、展開の速さの割にこっちは結構ゆっくりめなんだなと意外に思ったり。というより、半端な覚悟でよくもまあ今まで生き残れていたものですねと感心もしたり。

回想で少しだけ登場したほのかはいかにも大バカな子で、“超越者”の幼い頃っていったら確かにこうであるほかないよなと思わせる程に破天荒な子でした。巻き込まれる側としてはたまったものじゃないんだろうけど、傍観してるだけの“夢を見続ける神”からすればそれはもう楽しい役者だったんだろうな。お気に入りの役者だったというのも頷ける。

“角笛を吹く精霊”はもう本当に人間臭い。人間たちを見下すようだった当初の態度が嘘みたい。生涯最初にして最大の失敗は、トラウマになりかねないくらいのショックだったんだろうな。全力の彼と戦ってほしかったところではあるけど、まあイラスト的にもさえない中年ですし、裏で策を弄するタイプっぽかったからああいうぶつかり方なら仕方なかったとも言えるのかな。

そんな感じなんですけど、これ、このあと一体どういう展開になるんでしょうね? 今のところ想像できるのは“雑音”と冷戦状態に突入しながら今回サラッと登場した他の“端末”を倒していくっていう展開なのかなというくらいですかね。なかなか幕の引き方がわからなくなってきました。でも、翔は“果実”を使いまくっててもう残り少なくなってきてるし、ディンタニアの臨界点も近づいてきてるし、これまでのペースを考えると案外すんなり結末を迎えることもありえそうですね。とはいえ、あとがきによると次はラブコメ成分4割増しの予定だそうで、小休止な展開なのかな? とにもかくにも4巻に期待です。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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