2010年06月27日

怪盗ワイリーと砂漠の国の王女


怪盗ワイリーと砂漠の国の王女 (トクマ・ノベルズEdge)

怪盗ワイリーと砂漠の国の王女 (トクマ・ノベルズEdge)

  • 作者: 伊豆平成
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/11/19
  • メディア: 新書


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“錠前屋”ペッレのもとで弟子として働く十七歳の少年ワイリー。彼は“針金ネズミ”と名乗るかけ出しの泥棒でもあった。一日に二十四匹だけ使役できるサビネズミを駆使して護民長官の屋敷に侵入したワイリーだったが、そこで滞在中のコレンバの王女シュリカに見つかってしまう。護民官から追われることになるのだが、なぜかペッレ親方が捕まってしまう。同じ頃、シュリカもとある目的を果たすためにこっそり屋敷を抜け出して――という感じのお話。


裏表紙のあらすじを見て、王女様と束の間の休日を楽しむような話なのかなと想像して購入。王女設定が大好きなので、それに釣られたというのも否めませんが。

とはいえ、王女様というのとはちょっと違いましたね。異国の令嬢っぽくはあるものの、外交官と呼んだ方がしっくりくるかなと思いました。この点はやや残念ではありましたが、主人公はあくまでワイリー。かけ出しで半人前のワイリーがシュリカと協力して困難を乗り越えながら、泥棒としても少年としても成長していく様子がしっかり描かれているのはよかったです。最後に報われなかったのは、まあお約束ですね。ただ、話のまとまりはよかったのですが、終盤の盛り上がりに欠けるかなとも思いました。事件に決着がついたシーンよりもその前の二人のやりとりがクライマックスに思えて仕方なかったです。

ワイリーは必死にペッレ親方やシュリカのために懸命に頑張ったり、ちょっぴり恋もしたりと、いかにも少年らしいわかりやすいキャラでしたが、それに比べてシュリカは一見ただの世間知らずのお嬢様という感じなのに結構な秘密を抱えていて、実は油断のならないキャラなんだなと思ったり。うがった読み方をすればワイリーを手玉にとって自分の目的を果たすために利用していただけに見えなくもないという、とんでもない策士ですね。むしろそっちの方が面白いし、私の中ではそういうキャラということにしておきましょう。淡い期待を抱かされて、利用するだけ利用されたあげくに捨てられてしまった可哀想なワイリー坊やには、この経験を糧に立派な泥棒へと成長してもらいたいですね(笑)


そういえば、この作品に関連して過去に角川スニーカー文庫から『PATRONE』という作品があるそうですが、そちらは未読なので時系列や人物等でどういう関係性があるのかはよくわかりません。それでもストーリーを楽しむ分には全く問題ありませんでした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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