2010年06月08日

剣の女王と烙印の仔 W


剣の女王と烙印の仔〈4〉 (MF文庫J)

剣の女王と烙印の仔〈4〉 (MF文庫J)

  • 作者: 杉井 光
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2010/01
  • メディア: 文庫


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プリンキノポリ戦で勝利をおさめた銀卵騎士団だが、苛烈を極める作戦の影響からクリスたち近衛の間にはぎすぎすした空気が流れていた。皆がバラバラになってしまいそうな危機感が漂う中、フランチェスカはクリスの烙印の力を利用してさらに危険で恐ろしい作戦を計画する――という感じのお話。


フランチェスカがどんどんいいキャラになってきてる。前の巻での容赦のない作戦でもそう感じたけど、今確かに覇道を歩み始めましたよ。クリスの烙印の力に頼りきった力押しなど無理を重ねてる感は否めないし、実際最後にはしくじって危うく命まで落としそうになってましたけど。でも、フランチェスカが進もうとした道なら挫折は一度や二度では済まないだろうし、この先何度も失敗を繰り返しながらその上に理想を打ち立てるという展開を望む気持ちもあるにはありますね。とはいえ、さすがにラノベにそんな泥臭い展開はちょっと似合いませんね。終盤ではミネルヴァに諭されてましたし。なにはともあれ、今回は完全にフランチェスカが主人公だった印象。個人的にはもうこのまま本当に主人公が入れ替わっても構いませんw

たかだか王宮指南役だと思ってたカーラ先生が意外や意外、兵法にも通じていたことにはビックリ。剣士というよりも兵法家だったのか。個人としての強さも無茶苦茶だし、あれではどれだけ厄介な人物でも聖王国としては追放処分にはできないよなと軽く同情したり。とはいえやっぱり、もっとましな人材はいなかったのかと思ってしまう。今のところカーラに取って代われそうな人物がまだ若いメルクリウスくらいしかいないのは人材が枯渇しているのか有能な人物に逃げられているのか。七公国の君主たちもパッとしないし総主教は言うに及ばず。となると、せめてアンゴーラくらいには飛び抜けた才能の持ち主がゴロゴロいないと大河小説っぽい物語である以上彩りに欠ける気がしてならない。

そう考えるとニコロやその周辺が気になってくるところ。過酷な環境で育った人間がどれほど獰猛な姿を見せてくれるのか。
口絵や途中の描写もあったけど、それがなかったとしてもジルベルトがフランチェスカから離れていくところなんて想像できなかった。いつも心はフラン様の傍に。そんなキャラというイメージですね。
あと、ヒエロニヒカがイラストで初登場してましたけど、想像以上に見た目が若かった。イラストだけならシリーズ中で一番好みかも。確かに長い間あんな若さを保ってたら気味が悪い。

次の巻では、再び仲間とともに歩むことになるであろうフランチェスカの野望がどう進展していくのか楽しみですね。そういえば本来の主人公であるはずのクリスについては全く触れてなかったけど、まあいいか。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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