2010年04月02日

天穹のカムイ


天穹のカムイ (電撃文庫)

天穹のカムイ (電撃文庫)

  • 作者: ハセガワ ケイスケ
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2010/01/10
  • メディア: 文庫



タイトルになんとなく惹かれたのと、「これを初恋というのなら。きっと、たぶん、そうなんだろう。」というキャッチフレーズが純愛物っぽくて興味を持ったので読んでみました。


タケルは夢の中でしか会えない少女に恋をしていた。ある日、戦禍に巻き込まれたタケルは現実にその少女との出会いを果たす。
これは、『神さま』である少女と、彼女に恋をした少年による、哀しいボーイ・ミーツ・ガール――という感じのお話、だと思います。

うーん。よくわからない話でした。何冊にも分けてもっと丁寧にタケルとカンナの心の交流を描けば『最終兵器彼女』みたいな感動できる物語になっていたと思うのですが、1巻で最後までやってしまうとどうしても展開が唐突に感じられて、中盤からほとんど登場人物に感情移入できませんでした。

中盤以降幼馴染の出番が全くなくなるのはタケルとカンナの物語であるとすれば納得できないことはありませんが、ラストの展開については全く理解できませんでした。カンナはただ嫌な現実から逃げるためにタケルを利用していただけにしか見えません。好きな人の笑った顔を見たいというささやかな願いに応えてやることすらなくタケルを絶望の淵にたたき落とす。ひどいヒロインもあったものですよ。この話からは、物語のような恋などするのではなく、ほどほどの幸せに満足しなければならないという解釈しかできませんでした。

救いのなさは鬱モノみたいなのですが、話が理解できないので読み終わった後にも何も残らない。なんというか、国語の教科書に出てきそうな話。ファンタジーっぽすぎるところはあるけど、話の一部だけ取り出してきて読者に色々と考えさせる感じが何となくそう思えました。こういう作風が持ち味の作家なのかもしれませんが、わかりやすい話に慣れきってしまった今の私には辛い作品でした。


以上、感想でした。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック