2010年02月03日

修道女エミリー  鉄球姫エミリー第二幕


修道女エミリー―鉄球姫エミリー第二幕 (集英社スーパーダッシュ文庫)

修道女エミリー―鉄球姫エミリー第二幕 (集英社スーパーダッシュ文庫)

  • 作者: 八薙 玉造
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 文庫



鉄球を振り回すお姫様が活躍する重装甲ファンタジーの第二幕。
1巻を読んだ時点では2巻を読もうかどうかは迷っていましたが、シリーズとしての評価は高いみたいなので読んでみました。ですが何より決め手になったのは鉄球王という最終巻のタイトルでした。そういう展開になると知ったらもう読まずにはいられないという気分になりました。


この巻はシリーズもう一人の主人公となるグレンを中心に描かれるお話。師マティアスから話を聞いてエミリーに理想のお姫さまの姿を思い描いていたグレン。父から護衛騎士となるよう命じられて喜び勇んでエミリーの下に向かったグレンだが、実際その目で見たエミリーはセクハラ・暴言なんでもありで想像とは程遠い人間だった。こんなのがエミリー様のはずがないと憤るグレンだが……、という感じのお話。


前半はそんな感じですが後半ではしっかりバトルしてます。1巻でもそうでしたが、この作者は血しぶきが飛び散るような生々しい戦闘の描写が上手いですね。そのせいでバトル中の文字数が多めになっている気もしますが、スローモーションのように頭の中に浮かんでくるバトルシーンは臨場感バッチリです。

一番よかったキャラは何と言ってもグレンです。彼の姫好きと姫妄想ぶりには共感を禁じえません。姫教育令はぜひとも施行するべき!姫教育を受けた女性ばかりの国とか、まさに天国じゃないですか!!上品かつ凛とした麗しの姫君の射抜くような視線とか、もう想像しただけで意識が飛びそうです!!!(自重
と、まあそんな感じでなかなか話が合いそうなグレンですが、護衛騎士としては才能のなさを努力と工夫で乗り越えようとする姿などまさに物語の主人公ですね。肝心な戦いの時にエミリーたちが傷つきピンチに陥るまでうだうだやってたのは、初の実戦とはいえ情けなかったかな。でも、一度戦闘に飛び込んでからの根性というか、護りたいものを護るという強い思いで傷つきながらも戦い続けようとする姿はかっこよかったです。
父の役に立つという夢を果たすことは難しくなったかもしれませんが、エミリーのもとで護衛騎士として腕を磨いていれば将来的には父の役に立てる日も来るのかもしれませんね。それに、エミリーのそばにいればエミリーに姫教育を施すことも……、いえなんでもありません。

一方のエミリーは今回おとなしめ。かつて失った臣下たちのために涙を流すような一面を垣間見れたのは好感度アップだし精神的に少しずつ成長している姿が見れたのもよかったのですが、どうも少し物足りなかったですね。体が弱っていたためにバトルでもほとんど敵の攻撃をしのぐのに精いっぱいでしたし。やはり豪快に鉄球をブン回してこそのキャラだと思いました。次の巻では思う存分活躍してくれることを期待したいです。

それと、今回少しだけ登場したジョゼフとジェロームの親子。この二人の会話はまるで漫才みたいで面白かったです。これほどの似たもの親子というのはなかなかないんじゃないでしょうか?
それはともかくとして、国政の実権をほぼ掌中に収めている人間としてはある程度のドライな思考は必要だよなと。それを考えるとパーシーは外交官にしてはやや繊細過ぎるのではないかなとも思ったり。まあ彼が担当させられるのは基本的に友好的な関係のところが中心なのでしょうが。とはいえ、エミリー暗殺に成功したとしても、そのあと後継ぎを残さずにガスパールまで死んでしまった場合、彼らは一体どうするつもりなのでしょうね。謀略を駆使しつつもラゲーネンを護るという点に関しては忠臣といえる存在なのでなにがしかの手は打つと思いますが。


という感じで感想終わりです。とても好みの合いそうなキャラも登場したことですし、鉄球王エミリーに向けてどんどん続きも読んでいきたいです。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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