2021年01月10日

『リボーンの棋士(6)』

新刊がなかなか本屋で見かけられなかったり、あったとしても買ってないことを忘れてたりで、前の巻を読んでからすこし間があいてしまった。

今回は師弟対決のつづきから。めちゃくちゃ熱かった。再起を期す弟子、衰えてきた師匠。どうなってしまうのかとやきもきさせられる前の巻ではあったけど、全然そんな心配は無用だった。師弟を超えて勝負師としての意地をむき出しにしてぶつかり合い、一個の棋士として優れた手を競い合うふたりの戦いは最後までめちゃくちゃに熱かった。そしてそれを観戦する側にまで驚嘆や嫉妬の感情を催させるんだから、ものすごい感慨に包まれてしまわずにはいられない。ものすっごくおもしろかった。マジでもっともっといろんな人に読んでもらいたいシリーズ。めっちゃオススメ。

くわえてその後の土屋がまた……笑。土屋、これまでもプライドの高さに足を引っ張られてきたけど、今回はまた特大なやらかしをしてしまった感。いや実際気持ちはわかるし、相手に悪意があったのは確かだから同情はできるんだけど、でもそのプライドの高さはまだ分不相応だったと思うんだよなあ。とはいえそれでもっともっと強くなりたいという気持ちを読者に刻みこんでくれるのが土屋であるし、事情がわかるから同情できるだけに心の底からもっと強くなってほしいと応援せずにはいられないのが土屋なんだよなあ。隙は大きいんだけどそこがまた人間的というか。このマンガの主人公は安住だし、一番に期待してしまうのも安住なんだけど、それとはまた別に一番に応援したくなるのはやっぱり土屋なんだよなあという。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 13:31| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!(1)』

八十亀ちゃんを読んでてローカルネタの話はおもしろいなーと思っていたところに、同じ愛知県内のローカルネタを扱った作品として登場してきて気になってた作品。ちょうど八十亀ちゃんのほうでも、最新刊では三河のキャラが本編に登場するかもとか前の巻の予告的な感じでついてたので、その予習にもなればというつもりで読んでみたのであった。ちなみに八十亀ちゃんの最新刊はまだ読めてない。

それはともかく、名古屋生まれ名古屋育ちの人間としては、結構違う東三河の市民性にへーほーいいながら楽しめる話であり、でもところどころではこちらと通じるローカルネタもあるからまるきり異郷とも感じない、不思議な距離感親近感を感じる町の話であった(例をあげると、自分の周りは放課も放課後もどっちも通じるし実際使う)。トヨタの経済圏が一部尾張地方にまで及んできてる部分があるから、西三河ならわりと近いイメージはあるんだけど、東三河は岐阜とか三重とか並みに遠いところなイメージがある。

豊橋に行ったのは一回だけだけど、一番印象に残ってるのは駅を出た途端にただよってきた味噌の香りだったりする。さすが三河は味噌の国とちょっと感動した思い出。なので津辺先生の出てくる話が一番おもしろく感じたところではあったかも。

「愛知の第2都市はどこだ問題」は、名古屋の人間からすればまじでどうでもよかったりする。一番は名古屋だしなーという。でもどちらかというと岡崎なイメージはあるかもしれない。なんでだろう、徳川家康ー岡崎城のラインからくるイメージだろうか? あらためて考えてみるとイメージの由来はちょっと気になるところではある。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 12:26| Comment(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月05日

2020年をふりかえる(音声作品編)

年末にTwitterで「#2020年自分が選ぶ今年の音声作品4作」というハッシュタグを見かけて自分でも考えてみようと思ったものの、感想などもほとんど残していないので全然内容を思い出せずにいくつか聴きかえしたりしているうちに年を越してしまっていたという。そうこうしているうちにタグのほうも落ち着いてしまった感があるので、いっそのことブログ記事として紹介してみようかと考えた次第。


音声作品はもともと聴く時期と聴かない時期で波がある感じで、それほど数多く聴くほうではないんですが、2020年もその例にもれず、購入したのは17作のみ。ただしこの年は前回の記事にもあるようにVTuberにハマった年でもあったため、そちらでASMR系の配信を聴いていた回数もそれなりにあったように思います。総再生時間的にはたぶん、購入した作品分くらいはYouTubeのほうでも聴いてたかも?

ただし今回選ぶのはすべてDLsiteでの購入分からになります。ハッシュタグの趣旨はたぶんそういうことだと思うので。それに、動画でそこまで印象に残ったものもなかったので。というより、印象に残った人はDLsiteで作品販売してたので、そちらで合わせて紹介すればいいかなということで。

それと、音声作品に関して2020年をふりかえると、この年は自分にとって多少の変化があった年だと思います。7月下旬というか末ごろにかけて、訳あって生活を夜型から人並みな程度に変更しなきゃいけなくなったんですよね。具体的には寝る時間を深夜の3〜4時から11〜12時くらいに。それ自体は特にどうこう書くことはないんですけど、その際に、いつもは寝てなかった時間に寝るための……というわけではなかったような気もするんですけど、睡眠にいたるルーティン的な感じで、いつのまにか一日の最後に音声作品を聴くという習慣が定着してる感があるんですよね。体が疲れてるなあと思ったら、自分でちょっとマッサージなんかをくわえつつ。これがいいリラックスタイムになっているんですよね。

というのはともかく、そんな経緯もあって、例年だとエロと癒しの割合が半々くらいで購入してた気がするんですけど、2020年は癒し系の作品がやや多めになってたように思います。必ずしもR-18作品ならエロというわけでもないので、その意味ではR-18作品がまだ多いんですけれど。

ともあれ、4作品を紹介していきます。順番は購入順です。



耳かきリフレ『春乃撫子』へようこそ♪〜耳かき・洗髪・耳舐めのデラックスコース♪
→(※R-18注意)https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ287668.html

2020年の耳舐め作品枠ですね。耳舐めって、人によって意見が分かれる気がするんですけど、個人的にはエロではなく癒し要素だと思うんですよ。なので、激しめの音よりもゆったりめの音のほうが好みに合うわけで。そして、この作品はそうしたゆったりめの耳舐めのパートが長い。R-18なので、そういうシーンではペースが上がったりもするんですけど、それでも好みの範疇からはずれることなく、その前のオイルマッサージパートから含めて、耳がふやけてとろとろになってしまいそうなほどに耳舐めパートを楽しませてくれる素晴らしい作品でした。


あやかし郷愁譚 〜大禿 ちせ〜
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ291094.html

旅館でもてなされる雰囲気がとてもいい作品。特に給仕のシーン。昔話をあれこれと話す合間にいろりであぶって食事を用意してくれる場面のなんともいえないあたたかな幸福感に包まれる感じ。いいですよね。特別な雰囲気。ひげそりパートや耳のマッサージパートもあったりして、とても近しく、親身にもてなしてくれる感じ。癒し。


悪魔娘が最高に癒すのでものすごく眠れる
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ299717.html

ASMR系の配信で大人気のVTuber、周防パトラによる販売音声作品。収録時間はなんと約10時間。YouTubeのほうでいくつか聴いたことのある人ではありましたが、安定して気持ちのいい音を届けてくれるVTuberさんではあったんですよね。そんな普段から素晴らしいクオリティで届けられる放送の数本分がぎゅっと詰まった一作。耳かきとか、炭酸系のヘッドスパとか、オイルでのマッサージとか。どれをとっても一級品の気持ちのいい音を堪能させてくれる作品。文句なく、2020年のベスト音声作品だと思います。この作品で興味を持った人はYouTubeのほうも聴いてみることをオススメします。そしてYouTubeのおすすめ欄がASMRであふれかえ(ry

この方の音声作品で特筆すべきは耳のマッサージ音の大きさだと思います。他者比で明確に音が大きい。けれどそれが耳に触れる指の感触をより強くイメージさせて、ゾクゾクとした快感が伝わってくることになっているんですよね。それに、そうであるからこそ、耳をさすっていた指が耳の穴に入り、耳が塞がれるあの瞬間の気持ちよさも、引き立てられてるように思うんですよね。


●優しい小悪魔おねえさんに甘えた〜い!童貞卒業委員会♪
→(※R-18注意)https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ306011.html

エロ枠。説明不要。



以上。そんなところで。

最後まで悩んだ作品として、「ねこぐらし。2〜アメショ猫娘と癒やしのひととき〜」(→https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ310041.html)もありましたが、それぞれ別系統のよさがある作品にするのがいいかなと考えて泣く泣くはずしました。とはいえ、ヒノキっぽい風呂場の環境音の快さ、じっくりと耳をマッサージされる音の心地よさは、癒し系の音声作品として上記の作品にまったく劣るものではありません。


2021年はまだ、これを書くための聴き直しをしてただけで、まったく新しい音声作品を聴けてないのですが、おそらく安定していろいろな作品を聴きつづける年になるのではないかと思います。今年もまた素晴らしい作品と至福の時間が過ごせることを期待したいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 17:28| Comment(0) | 音声作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月01日

2020年をふりかえる(読書編)

2020年の本の購入数は348冊(紙・電子合わせて)。
2020年の本の読了数は276冊(同上)。

買った本の約79%分くらいは読めたということで。さすがに読めない本を買いこみすぎてる気がしてたので、2020年はちょっとセーブしました。読めた本の数も減ってますが、2019年に400冊くらい読んでて、数が多ければものいいというものでもないなと思ったりもしたので。2020年は特に読了数を気にせず気の向くままに読んでました。なのでわりと時期によって数にムラがありますが、まあそんなものということで。

むしろ、どれだけいい本との出会いがあったかのほうが大事だなと思ったりもしますが、「いい本」とは何かというのが自分のなかでは時期によってぶれまくるので、わりとまとめる賞味期限が短いというか。読んだ時期が最近のものばかりになる気しかしないので微妙なところ。

とはいえ2019年と比べて特徴的だったと思える本や傾向的なものは一応あるので、そういったところをいくつかあげていきたいと思います。


まず、2020年はライトノベルに限らず小説の読了数が減りました。276冊のうち、なんとたったの32冊。外国語の文章を読んでたり、そもそも本を読む気分にならなかったり、人文・科学系の本を読んでたり、外国語の文章を読んでたりして、小説を読むタイミングがあまりなかったという。読めるタイミングはあってもそれより優先して読みたいものが常にあって、小説を読むところまで手が回らなかったんですよね。物語を摂取したい欲求に関しては、マンガのほうが短時間で満足できるので、ほとんどそっちに流れてしまった模様。

とはいえそれでも、小説でしか得られない楽しさはありました。それはずばり、女性向けのロマンス/TL小説ジャンルですね。心の奥深いところまで満たされていくような幸せな心の交流を描いてくれる物語としては、マンガよりも小説のほうが媒体としても描写の密度としてもきわめて優れているんですよね。

そんなロマンスジャンルで2020年読んだ本から一冊あげるとすると、ジェイン・オースティン『高慢と偏見』(中公文庫)になりますね。言わずと知れた古典名作ですが、読んだのはこれが初めて。そしてこれは、どうみても女性向けの恋愛小説ですね。当時の英国の地主階級(?)の姿をていねいに描きながら、そんな階級に生まれた女性主人公の結婚にいたる恋のやりとりがユーモラスに描かれていく様子がめちゃくちゃおもしろかったんですよね。出会いは嫌味な感じ、けれど遠慮のないやりとりを重ねていくうちに、余人には代えがたい信頼感を伴った関係性が築かれていくという。これは、現代のロマンス/恋愛小説の中に混じっても色褪せない、時代を超える名作だと思いますね。


次にはマンガ。なんですけど、いちばん数を読んでいるだけに、マンガ全体でひと言でまとめてこうだったと語るのはさすがに無理なので、何作かピックアップだけしておくことにします。

粉山カタ『不可解なぼくのすべてを』(GOT)は性別をテーマにしたまっすぐ青春マンガ。まっすぐすぎて衝突したりもするけれど、その魂からの叫びの描き方がうまいんですよね。最新4巻ではいよいよ個人から家族の問題へとなってきて、次で完結とということとあいまって、どういう結末におちつくのか、最後までとても楽しみなシリーズですね。

ゆうきまさみ『新九郎、奔る!』(小学館)は後世に北条早雲として知られる伊勢新九郎を主人公にした歴史マンガ。新しい学説も取り入れながら描かれる応仁・文明の乱の様子も面白かったですが、領地に下向した4巻からはややミクロな当時の領主層に焦点を当てつつ、そこでの主人公の青春が描かれるのが、歴史ものとしてもそれを抜きにした青少年期のマンガとしてもすごくおもしろくなってきてて要注目だと思うんですよね。

森野萌『花野井くんと恋の病』(講談社)は恋愛感情が重めな男子と初めて恋をするヒロインとのラブコメマンガ。少女マンガとしては進行ペースがゆっくりめではないかと思うんですけど、だからこそ一歩一歩進んでいくふたりの恋愛模様が小説ジャンル並みの密度が描かれていて、読んでいて非常に満足度が高い作品になってるんですよね。高校生活はまだまだイベント盛りだくさんですし、ひきつづき期待大のシリーズですね。

新規開拓枠としては、BLから、ふるやちるこ『世界でいちばんかわいい!』(ふゅーじょんぷろだくと)。女装攻めのBLですね。女装した攻めがふつうにかわいくて、女装すると興奮しちゃう姿がめちゃくちゃえろくて、そんな攻めにめちゃくちゃにされちゃう話はすごくよくて。これは、とてもいいジャンルですねと思った次第。これ関連では松田環『こちらから入れましょうか? ……アレを』(祥伝社)も、BLではないですが、神展開でつづきがとても気になってますね。


その他、歴史系の本は、実はほとんど読まない年でした。特に中世西洋史なんですけど、専門書レベルでないと内容に満足できなくなってきてたんですけど、そのレベルの本は読みすすめるのが大変だったりして、読んでて面白いんだけど楽しくないと感じられるようになってしまって……。

それでもなんとか読めた本としては、何年も積んでた黒田祐我『レコンキスタの実像』(刀水書房)。カスティーリャ王国対グラナダ王国というレコンキスタ後期における、マクロな国と国の対立の下で起きていた国境地帯由来の衝突や和平志向の動きを描き、中央では統制しきれない境域の現実の姿を描きそれがマクロな国同士の関係に与えた影響を考える、とても興味深い一冊ではありました。

これ以後の研究状況も追いかけたいんですけど、出かける意欲のあるときは外出自粛が叫ばれていたり、それがいくらかゆるんできたときは出かける意欲がなくと、どうにもタイミングが合わない感じになってますね。


くわえて、2020年の読書でいちばん特筆すべきこととしては、科学系の本を読むのが面白く感じられるようになってきたことですね。2020年にいちばん読んでたのはもちろんマンガですけど、次に読んでたのは実は日経サイエンスとかそれ関連の本ではなかったかというくらいで。数学嫌いな文系人間として、これまで科学系の本にこれといって興味を持たずに生きてきたんですけど、2019年に日経サイエンスを読むようになって、その別冊の本とかをあれこれ読んでいるうちにだんだんとその方面の面白さがわかるようになってきたというか。買った本を眺めていると、科学系の本がちらほらと目につくようになってきてるんですよね。読む方まではまだあまり手が回ってなかったりもするんですが、2021年はその辺にも手をつけれることを楽しみにしていきたいところですね。

その方面で面白かった本をとりあえず一冊あげるとすると、別冊日経サイエンスシリーズの『感染症 ウイルス・細菌との闘い』になるでしょうか。発売が3月とか4月とかそのくらいなので、コロナ関連の情報は古いものしかありませんが、その他の感染症との闘いの様子やそこからの問題的がいくつも科学的に記されているのがとても示唆に富んでいると思います。


英語やスペイン語の本とかニュースとかも読んでましたが、まあここに書き残すようなことは特にはないですね。そもそも何か書く場所はここでいいのかという疑問が。


そんな感じで、2021年は買った本と読んだ本の数のギャップをもっと縮めつつ、内容面での満足度は維持向上させていけたらいいなというところですね。あとは、小説を読む時間をどう取るかというのが課題になるでしょうか。その辺をなんとかしつつ、でも第一には楽しく過ごすことを最優先でいきたいですね。
posted by 青山尚之(あおやまたかゆき) at 13:19| Comment(0) | 読書まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする